イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

『涼宮ハルヒの消失』感想

つーわけで見てきました「涼宮ハルヒの消失
一言で言うと、長門さん劇場版だった。
まぁ最初に買ったFigmaがナガモンさんである縁もあって、僕は長門びいきなのですが。
それを差っ引いても、長門の話だった。
満足であるよ。
みくるもビービー泣いてたしな。
(僕は「めそめそ女」という属性に弱い。最近だとひだまり☆☆☆のなずな)

とにっかく、消失時間線の長門さん(眼鏡長門さん)が可哀想で可哀想で。
好きな男がようやく話しかけたと思ったら、宇宙人だ別の世界だハルヒだなんだと寝言連発。
取りあえず気を取り直して、二人で文芸部活動をしよう! 勇気を振り絞る! と気合を入れたら、待ち合わせの時間に知らない人をつれてやってくる。
終いには、精一杯の勇気をこめて渡した入部届けは突っ返され、知らない女の元に帰るために世界ごとぶっ殺されるハメに。
眼鏡ナガモンちゃんの恋する乙女振りが可愛かっただけに、キョンの世界殺しが残酷に見えました。

でもま、そこらへんは製作サイドの狙いどうりなんだろうなー、と思った。
朝倉さんがナイフで刺しに来る、という一応の決着のつけ方とか。
キョン君もやや達観しているとはいえ高坊なので、初見の女の子の好意とか気付けないよなぁ。


演出はとにかく丁寧で、特に視線での演技と色彩が良かった。
冬らしい寒色の画面造りは、場面の緊張感を巧く作ってて好印象でした。
語りこそ一人称、ナレーション多用のアニメなのですが、画面の情報の出し方・使い方は徹底的に三人称的で、台詞で語らない演出がところかしこに埋まっています。

あと大人みくるの使い方がとにかく巧い。
「それでも長門なら……長門なら何とかしてくれる」と、海南戦の綾南メンバーみたいな目でピンチ脱出をナガモンさんに託し続けるキョン
対して、恋愛感情含めたストレスで今回の事件を引き起こしたナガモンさんと、未来線に居るのでそこらへんの事情は全部しってる大人みくる。
キョン君が「長門ならヨユーだよ! 何とかするよ!」と言えば言うほど、大人みくるの顔が曇りに曇る、という演出が良かったです。

尺に関しては、高校風景を丁寧かつクオリティ高く描写する尺の取り方で、ジュブナイルなストーリーに没頭させる巧い使い方だったと思います。
息を吐いたり、物をポケットに入れたりという仕草の芝居を細かく入れてるのは、生活観が濃くて良いと思いました。
声優含めた感情の演出がかなり良くて、160分結構短かったです。


まとめると、面白かったです。
ついつい動物系のガシャを沢山回して、Figma長門さんに拝謁させるくらい。
「気を落とさないで下さいよナガモンさん」と、現在蛙二匹にインパラとタコが慰めています。
そういう小芝居を挟まないと、長門さんが憐れだったのじゃよ自分の中で……。