イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

僕はビートルズ 7

かわぐちかいじ×藤井哲也、講談社ビートルズが好きすぎて頭がオカシイ人たちの漫画、七巻目。ついに四人でバンド結成! ファーストアルバム! 世界初の野球場ライブ!!! と波に乗ってるファブフォー。好事魔多し、芸能界の闇がショウを誘拐。一体どうなってしまうのか!! という感じ。
帯であらすじ見た時爆笑したけど、実際読んでみると、今まで世界から補正受けてワッショイ街道驀進だったファブフォーが世界の悪意をガツンと受ける展開で、結構納得。無関心や悪意も飲み込んでしまうのが天才というもので、紛れも無くファブフォー(が体現しているビートルズというイデア)は天才なんですが、それでも飲み込み切れない物が出てくるのはとてもいいと感じました。
つうか、ファーストアルバムがベストアルバム(装丁含む)で、野球場ライブを完走したら即解散なくらい熱量を消費して話が展開している感じ。作中で何度も触れられているように、彼らの成功はすなわち(一種の)ビートルズへの冒涜であり、あんま勝ち星街道でももやもやするのは事実。線香花火のように短く走るのが、色々安定するのかもしれません。つうか、現状ばら撒かれてる伏線が不穏すぎて、明るい未来は見えない。
ただま、ビートルズの(というか、天才それ自体の)衝撃を漫画に落としこむことにはこの漫画、結構成功しているように思えるわけで、短く高く飛んで(そして落ちても)、だらだらと長い墜落をしても、どっちでもしっくりくるかなぁ、という印象。だって、現実での天才だって天才で在り続けることなんてなかったわけで。どういう結末になるにしても、しっかりと受け止めたいと思う。