イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

グラゼニ 3

森高夕次&アダチケイジ、講談社。ちょと変わった角度からプロ野球を切り取る漫画、順調に三巻目。週刊に移ってからエンジンが更に掛かったようで、バラエティ豊か、かつじわりと面白い話が沢山乗っている。どの話も野球に関する深い造詣と、愛情が感じられるのがとても良い。
乗っている話全部いいんですけども、特にグッドナイスなのは三浦と竹原のハイブリッド生命体、瀬戸内番町の話。強面な外キャラとショッボいピッチスタイルのギャップがまずいいし、「開き直り」を軸にしたプロ選手としての凄みの描写も震える。年収2900万円14年目中継ぎの存在感・リアリティという、この漫画でしかエグレないキャラだったと思う。
他の話もなかなか良くて、理論面がほとばしる反面教師とか、プロ四年目の洗礼とか、凡打の秘めた恋(つうかただの思いこみ)とか、色彩豊かな仕上がり。露骨にタイガースっぽい球団のファンが超ノーマナーなところとか面白い。最後に収録されている高校編も期待度上がる仕上がりで、油が乗っている漫画特有の滑らかな速度、切れ味鋭い豊かさを体感できた。いい漫画だ。