イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

AKB49 6

宮島礼史×元麻布ファクトリー、講談社。今、マガジンで一番オーソドックスなスポコン漫画の六巻目。一万円公演満員! 涙の第一部完!! した前巻から、ぶっちゃけ存在感薄くて、なんで居るのか分かんなかった吉永の補強をして、第二部・研究生ユニット編開始という流れ。合間合間に総選挙とか水着とか。
吉永のエピソードは、吉永の強化であると同時に同じく「なんで居るか分かんない」存在である"浦山実"の補強でもあったかな、という印象。"浦川みのり"があまりにも最強無敵の天才アイドルすぎて、芸能根性モノとしてオスである実がいる意味(そしてそのラブコメ対象である吉永の存在意義)が薄いというのは、直球の速度が出すぎているゆえの贅沢な悩み。
という訳で今まで光が当たってない部分にライトを向けた吉永エピですが、青春ラブコメとして素直な作りでなかなか良かった。青臭くてこっ恥ずかしいところが、最高にイイ。かつ、その後即座に家族を処分され環境を整理されるあたり、やっぱ"浦山実"の存在感弱いなぁと思う。実はアイドルじゃないんだから、アイドル漫画においてみのりより見劣りするのはむしろ正解、といえば正解なんだけど。なまじっか青春ラブコメとしても出来てる分、スポコンとラブコメの虻蜂取るのは難しいですね。
ユニット編はまだ始まったばっかなんでイマイチ解んないすけど、取り合えず岡部のキャラが美味しい。お前は福本漫画のキャラか、というギラギラ加減がとっても素敵。「……好機……圧倒的好機……!!一生に一度、来るか来ないかの……絶対的チャンス!!」的な。芸能モノ、つうかスポーツでもなんでも、パフォーマンスを主眼に据えたフィクションにおいてはやっぱ、「デキる」ってのは圧倒的なキャラ立ち。
あと、49言語とも言うべき「何を言ってるかはよく判らんが迫力だけはある」オサレ会話が今回、高速で飛び交っていてとても満足。比喩が大げさなのが特徴ですな、49言語。期待通りに早くて強い、清く正しいマガジン少年漫画でした。満足。