イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

とある科学の超電磁砲 8

冬川基×鎌池和馬アスキー・メディアワークス。10年台の超能力学園Z八巻目。大体育祭は続行ですが、このクソみたいな街のクソろくでもない部分がニョッキリ顔を出して、ビリビリ妹がひどい目にあったり、みっちゃんがベコベコにされたり、ビリビリが切れたりした。さすがライトノベル界のゴッサムシティと言われるだけのことはあるな、学園都市。
非能力者が知略と情報収集を駆使して、強能力者を凌いでいく、というのは本来わくわくするはずのイベントなのですが、ゴミクズ以下のゴミ野郎が手綱を握っているととたんに不愉快にしかならないという不思議。食蜂の陰険なやり口も気に食わないが、あれだけのこと(特に婚后さんへのリンチ)をしておいて逃げ延びる辺り、やっぱ学園都市は現代のバビロンだなと思いました。まぁアイツ、本編でこの後ひどい目にある運命が確定しているので、逃げ延びないと色々齟齬が出るか。
今まで賑やかしだと思われていた水泳部のメンバーが、かなり優秀な能力者であり、その見せ場もちゃんと合ったのは良かった。みっちゃんも伊達や酔狂でLV4ではない能力だったなぁ。直接戦闘能力が高くても、性格がいいと追い詰められる辺りいやらしい世界だ。この作品、最後でひっくり返すために「大人の世界」を徹底的にろくでもなくしてるんだと思うけど、なまじっか人気があるんでろくでもないシーンが長すぎて時々ゲンナリする。その上でろくでもない世界代表みたいな人でも、人気が出れば即座にベビーターンするので、ろくでもなさの重しの重量感が狂って、価値観が混迷することが多いのが困るなぁ。
というわけで、食蜂とか今回のクソ作戦に関わった連中は全員ビリビリがぶっ飛ばして、少しは希望が持てる形でエピソードを〆て欲しいところだ。ビリビリも気持ちというか、世界に期待を持っていいのか絶望すればいいのかの判断が秒単位で激しく揺れ動いていて、安定しない世界で主役張るのも大変だなぁと思う。