イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

オールラウンダー廻 10

遠藤浩輝講談社。シュート青春譚大阪編もそろそろラスト、VS三ツ矢戦の決着と決勝戦開始。今まで明確には描写されなかった廻の強みが、「際の強さ」だと判明しました。んーむ、「ピュアMMAの申し子」という発言が作中にもありましたが、競技MMAらしいストロングポイントですね。全パラメーターが強いわけでもなく、極ぶりというわけでもなく、廻らしいというかなんというか。
そして隙がないように見えた怪物三ツ矢の弱点はその「際」と、最後の最後でのツメの甘さでした。フィジカルにもテクニックにも恵まれているけど、てっぺんには立てない競技者にはよくある弱点ながら、1ポイント差で勝敗が決まった今回の展開と照らし合わせると、結構納得の行く落とし所だった気がします。あと、バックボーンが同じってのもありますが、ナベさんの冷静なセコンドは三ツ矢戦で良かったポイント。
そしてずーっとフラグを積んできた、室井さんとの決勝戦。概ね予想していたとおり、後ろめたさが拳を鈍らせる展開。パンチ精度と目の良さで室井さんイケルで! と思ったのもつかの間、過去が回想されてきっちり負けフラグが立った。地味とはいえバトル漫画、精神的なバックボーンがさらされて逆転勝利は、主役クラスの特権。
バックボーンである空手の技術も使って、「カウンターされるならフェイント入れればいいじゃなーい」とばかりの連続攻撃で廻が状況を作る、と。結局、後ろ髪を引かれる状態での対決という部分は詰めていないし、まだまだ音頭が上がりそうな気配もあるので、これで決まるとは思いませんが。この漫画なので、主役がスコンク行かれる展開もないとはいえない辺り、次回が楽しみ。