復帰して過去ログを見る内に、ちょっと思うことがあったので書く。
機動戦がはじまった辺りで引退したわけだけど、通常戦と機動戦は比べるものが違うと、ようやく気付いた。
勝ち負けがリソースの比べあいで決まる、という事自体は変わっていない。
ただ、比べるリソースが大きく異なっているので、どちらかに対応しすぎていると隙間を抜かれる。
天神橋メソッドの破竹の勝利は、ここのギャップを点いたんだと思う。
・機動戦がはじまるまでの「縦の攻防」をしてた武神で比べていたもの
火力、防御性能、防御突破能力、タフネス、リカバリー性能 Etc
いわゆるスペックである。
これに加えて戦術の巧拙が掛け算される。
普通で平和で真っ向勝負な、古き良き格闘シュミレーター。
・機動戦後の「横の攻防」してた武神で比べているもの
移動力、疲労点、大振り、戦術
この4つになる。
移動力は取れるオプションの広さ。
例えば完全背面とって、相手が取り返すべく全力移動二歩前進。
サブターン移動力4だとインファイト阻害は難しいが、5だと前借り分と合わせて全力移動でもインファイト潰しが来る。
もしくは、待機している相手に背面取り、待機行動で後ろジャンプ左右背面取り返し(達人なら大振り組み付きやローがオマケで飛ぶかも)という状況。
ベクトルを上手く合わせていれば、サブターン移動力5のキャラは背面跳躍で-8されたインファイトにアウトファイト出来る。
疲労点は通常対応してると機動戦はバターになるまでお互いの背後を取り合うので、全力移動や全力ジャンプ、行動連続で枯れていく疲労点の比べあいになるから。
相手が自粛するタイミングで大胆な機動が出来るという意味でも、機動戦では疲労点が多いキャラが有利。
そこ以外のリソースを機動戦に割り込ませるのが、大振りの存在。
殴れば筋肉鎧なり根性なりで疲労を使うし、HPの削り合いという新しい側面(=通常戦の側面)を紛れ込ませることが出来る。
機動戦は「120度以上の旋回」「120度以上角度の離れた相手に動かないで攻撃する」行動が大振りになり、最大目標値9というキャップがハマることを前提に構築されている。
通常武神の戦術は、判定値14あたりの「目論見がほぼ成功する」レイヤーを前提にくまれているため、目標値9という不安定な領域に戦術の安全圏を下げない。
つまり、積極的に組み込まないと大振りはしてこない。(実際、単純に不利だし)
機動戦術は移動力と疲労点以外のリソースをそこまで使用しないため、9の壁を運で抜けてきた攻撃にもそこそこの対応が取れるのがミソ。
失敗攻撃にはラッシュが打てる、というのも怖いところかな。
達人はサブターンあたり移動力というリソースで非達人に大きく負けているが、本来なら手を出せない(=ガード回数を削れない、行動阻害を入れられない)タイミングで攻めに回り、相手の思惑を壊せる大振りの9キャップ解除という武器を持っている。
これは背面取りの打破というよりは、お約束的に「ここ取ったら全力移動しか手筋がないからはい麺取り返して終了だろ」的な甘えを抜く手段になる。
先にも上げた待機相手への背面取りへの、ジャンプ背面取りカウンターとかはサブターン連続と大振りの合わせ技で威力を発揮すると思う。
達人でなくとも、待機行動で背面とって次自分行動だから超やばいけどね。
そのうえで、背面という位置を取る行為が圧倒的に優位なので、これに対応する選択肢を戦術の中に紛れさせているか、というのが大事になる。
パッと見た感じ、完全移動で状況封殺というのは天神橋メソッド以降やっぱ鳴りを潜めてて、対応しないなら頂きます、みたいな指定で使っているのが多い。
ぶっちゃけた話、るーさんが想定していた機動戦対応戦術を越える機動戦対応を他PLがしなかった感がある(無論、当時の俺も含めて。)
搭載していたコンボのうち、移動攻撃/飛び蹴りの出番がなかったのが分かりやすいか。
あれは背面とった後、全力ジャンプで逃げる相手を最大射程16までなら追跡して背面空中から三回蹴り飛ばせるカード(1CP)。
ともあれ、機動戦術は対応できないと厳しい行動ではあるので、自分から使わなくても対応はしたほうが勝ちは拾える。
機動戦術が発達したので、通常スペックは必要ないかというと、そんなことはない。
イニシアティブで負けたら、機動戦か通常戦を選択する権利は相手に移る。
機動戦に特化して素の防御性能を落としていたら、切れ味のいいコンボ一発で沈められることになるだろう。
(そこもひっくるめて、天神橋メソッドは幸運・秘めたる思い・オプション全投入の先手必勝狩り体制だったんだと思う)
それでもよく仕上げられた先手には負けるわけだけど。
37回準々決勝の夜叉VS第三分室たん戦とか。
(http://busin.s17.xrea.com/Bushin/37/matches/q1.html)
機動戦に勝利して背面から殴るにしても、超耐久力で試合時間を伸ばし、相手のファンブルか自分のクリティカルを出されて負けるルートもある。
分かりやすいのは37回準々決勝のランス・ジョンソンVS佐藤亜美戦。
(http://busin.s17.xrea.com/Bushin/37/matches/q2.html)
これは耐久性というスペックが、思惑を捻り潰した形になる。
機動戦術は、通常戦闘では有効な各種崩しにCPを入れること無く防御を突破することに主眼がある。
同時に、攻撃自体を打たせないことで防御や耐久性を切り落としてキャラを作ってもどうにかなする手段だ。
フェイントや得意技、強化受けにかけるCPを節約して、他の形でキャラを作ることが出来る、と言い換えることもできよう。
フェイント効果12入った次のターンで、背面に回られ対応して相手のターンとなった時、そのフェイント効果を出すためのCPは空CPになる。
だが、それがコンビで打たれたなら有効打になるし、達人ターンに打たれなたら強力だ。
結局、移動に伴う疲労点消費だけで試合を決めるのは難しいし、相手の対応次第という部分が多すぎる。
さっきも言ったが、移動戦術(とその結果としての組付き膝)だけで勝とうとするキャラ、天神橋メソッド以外だとハイスピードくらいしか見当たらないし。
だから移動戦術と通常戦闘が衝突する「際(きわ)」みたいのは必ず生まれるし、そこを制して勝てるかどうか、というのはPLのキャラビルドもひっくるめた戦術努力しだいだと思う。
そういう意味で、自分のやりたい戦形を押し付けられるイニシアティブ値は、やっぱり重要なパラメーター。
対応策のほうがボロが出やすいということを鑑みると、やっぱり軽量級有利だとおもう。
とかここまで偉そうにかいたけど、ウェンイーにしろえるたそにしろ、そこを詰めれなかったから今回負けたし、大改定でどうなるか判らんけどもね!
とりあえず、待機に対する誘い以外のソリューションを思いつかんと。
……待機していいる相手に威圧をかけて、威圧側が達人ターンで移動、待機側が待機行動で割り込みした場合、待機行動を解除して待機し直すのかな?