イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アニメ感想日記 14/08/19

 

・ さばげぶっ!
毎度ばかばかしいお笑いをお届けするさばげぶっ!、今週は山賊ダイアリーと百合乱暴と天狗。
並べてみるとあまりに滅茶苦茶だが、そういうアニメですんでサバゲ部は。
かと思うとM4コスタ撃ちとかさらっとやってるのであり、お手軽にゲハハと笑える笑いを作るためには、結構気合入れて下地を作りかつその苦労を感じさせないのが大事で大変だなぁなどと思う。

うららの肉欲が見事に暴発し、ももかが言い訳の聞かないレベルで百合乱暴されてたが、ちょっと冷たくなる程度で即座に許してる辺り、ムード作って手順踏めばイケると思う。
暴力行為で繋がるドMとドSという構図は創作物でよく出てくるけど、こんなかんじで逆転の可能性を残している所が、うらももの好きなところです。
溝色に濁りきりつつも、毎日楽しく暮らしてる感じがさばげぶっ! の良いところだなぁ。

 

・ キャプテンアース
種子島編、歯車装置行脚編、節度破壊編と来て今やってるのは内ゲバ編なキャプテンアース。
オーストラリアくんだりで殴りあいしたり、ハナの重い女っぷりが天元を突破したりしましたが、今回はメガネがメガネしたり、アイドルがアイドルしたり、魔法少女とテッペーがチューしたりした。
メガネがテロる宣言がどう考えても忍殺の「私は、オムラとは、一切関係ありません。偶然ここへ来て、書き込みしています」過ぎて腹痛かった。
方舟派も巨大組織なんだから事前準備は万全なんだろうけど、良くも悪くもキャプテンアースらしいシーンだなぁと。

テッペーは凄い長台詞で内心を吐露したけど、魔法少女人間力でコロッと手玉に取られて一発攻略されてた。
バックアップメンバーという立場もあるんだが、もう少し魔法少女とテッペーの絡み、多くてよかったんじゃなかろうか。
シーンの隙間でメインじゃないキャラの話をちょろちょろやるの、あんま巧くなかった印象ありますね、キャプテンアース。
でもグダグダ喋ってたのをキス一発で切断するテンポは、かなり好き。

来週メガネがメガネっぷりを思う存分発揮して内ゲバ編も終わりだと思いますが、迎撃派のハラワタに入り込んだアイちゃんが何するか気になりますね。
まーた頭弱いリビドー消費をして、セイレーンとアマロックの胃が破れるんじゃないかと今から期待……不安です。
「いい加減舐めプ辞めないと勝てない!」と大真面目にやってるアマロックと、今までのヒャッハーノリ継続(もしくは他人に一切興味が無いムッツリ維持)な他の歯車装置のギャップは、最終決戦で響いてくるんだろうなぁ……。
頑張れアマロック!!

 

・ ハナヤマタ
"ハナヤマタの面倒くさい爆弾"ヤヤちゃんが面倒くささを炸裂させ雨降って地固まる回だった。
ナルとヤヤちゃんの関係はかなり歪だったので、今回爆発して収まったことでようやく、対等の関係になれて良かったな、と思います。
凹んで爆発して収まるところまで綺麗に24分に収めてるのも、嫌な気分を引っ張らない構成でお見事。

このアニメの話するたび「面倒くさい」という言葉を使っている気がしますが、収まりの付かない自意識と日夜闘う中学生女子を主役に据える以上、面倒くさくないほうが嘘なわけで、面倒くささを楽しみに見ている部分は正直ガリっとある。
花屋または時間と演出力を丁寧かつふんだんに使って、中学生だから許される面倒くさい暴走と、暴走で傷ついた心の青臭いケアーを描いている所がグッドなわけです。
今回で言えば、自分で何言ってるのか判んないまま傷つけあう三人組の姿とか、ノータイムでド恥ずかしい台詞を垂れ流しにして仲直りとかね。
哀しいシーンでは曇り、それが晴れるシーンでは必ずポジティブな方向性に話が転がる演出方針が、やっぱり合ってるなぁ。

ハナヤマタ最強の面倒くさい爆弾とは言え、バンドの連中の生臭い身勝手さとか、よさこい頑張りたいけどそうしたら今までのバンドへの情熱が嘘になっちゃう気がして前に出れない感とか、ハナとナルのキラキラ感が傷ついた心にはウザいとか、ヤヤちゃんは主役としていい仕事をしていました。
あのどっちつかずなモヤモヤした感じ、心にズキズキ刺さるぜ。
現実だとこのモヤモヤをうまく処理できなくてグズグズになったりするもんですが、これはお伽話なのでカタルシスのあるまとめ方が出来る。
そういう一種の予定調和も、お話の持っている大切な仕事の一つだと思うし、このアニメはそういう仕事をとても上手に果たしていると思うわけよ。

今回蚊帳の外のように見えるタミーですが、自分のクエストをすました年長者として、情熱の壁役に徹して話をまとめていた影のMVPだと思います。
ただただ青春の迸りを思うまま垂れ流しにしているように見えて、お話が暴走しないようにいろいろ考えて配置している巧妙さも、このアニメの旨味やね。
メガネも序盤で細かくデレていたので、ヤヤちゃんのクエストが攻略された今、そっちの面倒くさい事情に踏み込んでいくターンだろうなぁ。
こっちでもタミーがキーパーソンになりそうなので、脇役でも主役でも仕事ができるタミーは良いキャラだなぁ、と思います。

 

・ スペースダンディ
ゲストキャラが画面に写った瞬間、正確に言えばあまりにも涼やかなその眦を見た瞬間「……なんかTO-Yっぽくね?」と思える、そんなロックンロール成り上がり伝説回。
上条先生にゲストデザインをお願いするだけではなく、先生の特徴的なコマ割り、レイアウト、色彩感覚まで完全にアニメにしてた山本沙代の凄みを痛感する回でした。
楽曲提供の向井秀徳といい、ゲストクリエイターの個性を全面に押し出し、文脈を徹底的に押さえて「っぽく」作りつつも突き詰めた結果独自のオリジナリティが出てくるという、ダンディ特有の現象が起きている回でした。

そして、そういう文脈依拠の部分だけではなく、「ダンディと同じくらいぼんくらな主人公を、もう一人置いてみたら話しはどうなるか」という物語的な部分でも、なかなか素敵な結果が出てきた回。
ボンクラ同士が共鳴し合い、アホな中に奇妙な爽やかさのある展開がとってもグッド。
バカがバカとして全力で突き抜ける対象として、やっぱり"音楽"は強度のある題材だなぁと思います。
最終的に「戦争よりもロックじゃんよ」という結論を強引に引っ張りこんでる辺り、まとめ方も良かった。

仕上がってきた楽曲が余りにも80S後半のJ-ROCKリスペクトにあふれた素晴らしいモノだったのもあって、「なんでバカたちは、こんなに全力投球でバカなのか」という疑問に、画面内でしっかり答えの出ているのが素晴らしい。
ただボンクラがボンクラしてるだけならここまで面白くはならないわけで、やっぱり「ボンクラなのにいちいちカッコイイ」というギャップを維持し続ける演出とレイアウトの切れ味あってこそ。
そういう意味でも、やっぱり山本沙代はスゲェなと再確認しました。(サムチャン位からの信者っ面)
『本当に才能のある人達が、自由に好き勝手に遊びまくる』というスペダンの楽しい部分が、おもいっきり全開になっていた、とても素敵な回だったと思います。

 

・ アルドノア・ゼロ
VS阿修羅カタクラフト後半戦ということで、スレインくんとの共闘と反目、発掘戦艦浮上、トラウマおじさんのトラウマやっぱり解消されずと、色々盛り沢山な回でした。
面白いところがたくさんあった回でしたけど、やっぱ一番最初に来るのは阿修羅ロボのポンコツっぷりだよなぁ。
拘りすぎてサブ武装付けてない所とか、最終兵器は自分自身とか、死因は轢殺とか、的ゲストとしては申し分ないくらい温度上げてくれた。

オモシロポイントだけではなく、顔も名前も知らない相手との呉越同舟バトルは緊迫感があってとても良かったです。
相変わらずイナホくんは不必要なこと言わない聞かないしないのナチュラルボーン・コマンダーであり、ロボアニメの定形から大きく外れた主人公像には、新鮮な魅力があるね。
今回はみんなで頑張って勝ち取った勝利という感じがあって、チームモノとしての楽しさもありました。

まぁスレインくんは撃ったり撃たれたり、相変わらず一人ハードモードソロプレイですがね!!
色々切迫した状況であり、悠長に自己紹介してる暇なんぞ無いぞ! ということを強調する意味であの終わり方はとても良かった。
でもスレインくん、最初に銃口向けたのあなたですよね……?
躊躇いのない膝打ちぬきといい、可愛い顔して武闘派なところがスレインくんの良いところだと思います。
飛行機の操縦もむっちゃ巧いしね。いい空戦シーンでした。
今回合流失敗したので、まだまだハードモードが続くと思うけど頑張れ!

もう一人の主人公である姫様も、水戸黄門の構えを見せる→失敗という定形ムーブに終わりを告げ、発掘戦艦起動の鍵として大暴れ。
至近距離での戦闘に巻き込まれることで、当事者としての切迫性が出てたのは良かったですね。
これでお船の人たちに素性がバレたので、発生する軋轢をどう乗り切るかがココしばらくの課題になるのかな?
……あのお船遺伝子認証が必要なワガママウェポンなので、堅物艦長に主従のキスしてから飛ばしたのかなぁ(どうでもいい舞台裏を気にするマン)

知恵と勇気でどうにかする戦闘も魅力的ですが、あんまりテックレベルに差がある戦闘を、続けると敵のウッカリに付け込むだけで勝てる印象を与えてしまい宜しくない。
なので、チート兵装を主役サイドに与えるタイミングとしては、今回がベストだったと思います。
岩盤ぶっ壊しての登場は、正直血液が沸騰するぐらいカッコ良かったしね。
人間性能がカンストしてるイナホくんに、インチクロボを与えたらどうなるか楽しみでもあり、不安でもあり。
ストレスとカタルシスのバランスはよく取れているアニメだと思うので、ただの無双にはしないと信じておりますが。
さてはて、ようやっと手に入れた反抗の兆し、どう活かすのかはたまた生かし切れないのか。
楽しみですね。