イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アニメ感想日記 15/02/15

・少年ハリウッド -HOLLY STAGE FOR 50-:第19話『渡り鳥コップSP 〜水辺の警察学校番外編〜』
演劇・歌番組に続く『少ハリが活躍しメディアに露出してる世界を追体験しよう』回、第三弾はトミーのドラマ。
劇中劇にガッツリ尺を使い、仕上がりも非常にそれっぽく纏めるというのは、少ハリ独特の『ストライクが取れる変化球』だと思います。
ヘンテコな筋書きながら、体当たりの演技で頑張るトミーをしっかり見せてくれて、満足度と作品世界へのシンクロ率、両方が高まるお話でした。

今回巧いなぁと思ったのは、TV放送されるドラマにバーターながら出演し、一歩抜きん出たトミーを残りの四人がどう感じるかの処理。
『もやもやドラマ』という設定を入れることで、『先が気になるから、お前次も出ろよ!』という後押しを、笑いとともに引き出してるのは、とても前向きで好きです。
今回完全な劇中劇一本ではなく、楽屋の風景を写しだしたのは、トミーの成功を笑って受け止める四人の姿を映像にしておきたかったからかな、などと思ったりもした。
後ま、このアニメの楽屋にあふれる『男子校の部室感」はスゲー気持ちいいので、たっぷり見れて嬉しかったです。
ホントマッキーがバカでなぁ……大好きよあの子ら。

奇策を奇策として使わないのがこのアニメなので、今回のへんてこなお話を今後どう使ってくるのか、そこも楽しみです。
少ハリらしさを維持したまま、いろんなことをやってくれるこのアニメ、やっぱ見てて飽きねぇ面白ぇ。
二期になってキラ様の頼もしさがパないので、そのうち来るだろう個別会がスゲー楽しみですね。

 

・プリパラ:第32話『みれぃ、ぷりやめるってよ』
最終決戦前にキャラを成長させておこう! という訳で、みれぃ委員長の外キャラを肯定し、人格的止揚を目指す回。
いや、中身の方はいつもの様にブッチギリキチガイでしたけどね……雨宮のエンジンがかかりすぎだ。
真っ当なテーマを正面から扱いつつ、全力で狂うプリパライズムは終盤戦まで健在という感じでした。

外受けのために捏造したぷりキャラを、どっかで引き受けて解消しなきゃならんというのはみれぃが作中にて言っていた通りでありまして、そういう意味では至極順当な回。
なのですが、キモさ全開で大暴れする雨宮と、とりあえずで挟み込まれるラブちゃん&錦鯉コーチの恋愛模様が狂いすぎててやばい。
おまけに季節ネタのバレンタイン要素も拾って、詰め込みすぎなんだけどテーマ自体はしっかり扱ってるので終わり方が爽やかという、まぁケイオスな仕上がりでした。
流石ふでやす&ナベシンのプリパラ黄金コンビだ。

テーマの取り回し自体は、『アイドルみれぃと南委員長はもはや一体で、どちらかを切り離したほうがおかしくなる』という真っ直ぐな主張を、具体的な描写を交えつつ貫徹。
そこでアナ雪パロとか迷わず混ぜるので分かりにくくなってはいますが、プリパラはそのエピソードごとに解消するべき問題は、あますところなく扱って処理しきってる印象であり、今回も良く出来てました。
笑いと真面目は別に排他ではなく、笑いながら飲ませることで生真面目なテーマも消化が良くなるという効果を狙ってる……キチガイコメディ作りたいだけだな多分。
結果として、大上段にテーマを構えられるより、スーッと心のなかに入ってくるわけで、コメディとジュブナイルの融合としてやっぱ良く出来てるわプリパラ。

 

ミルキィホームズTD:第7話『黄色いキャラはいかに改装されたか?』
尻上がりに安定感を増してきたミルホTD、七話目は赤毛のアン笑点を軸にしたネロ話。
3話の脚本ザッパ先生の再登板ということで、色々伏線拾ってお話の遠近感が出る、良エピソーどでした。
ネロをクズキャラ一本で押し込まず、真ん中に据える以上可愛く素敵に見せてるお話づくり、ホント好き。
それにしたってエリーは女の子っぽいネロが好き過ぎなので、そういう所取り上げてくれて有り難い有り難い。

ザッパ先生のマリネちゃんは結構ミルホから影響を受けていて、絆があるっぽい描写多め。
TDはミルホがしっかりと探偵するシーン多めで、その癖ただ優秀というわけでもなく笑いを作ってもいて、いいバランスだなと思います。
ミルホはミルホの、マリネちゃんはマリネちゃんの成長があって、捻れつつ影響しあってるのがTDの関係性……なのかなぁ。
脚本家によって変わるか、半オムニバスみたいなもんだし。

今回お話全体を通してもスッキリとした構成で、女優の問題が片付いてることでオチた感じもあり、見ていてすごい充実感がありました。
要所要所に切れ味のいいパロディとかもあって、紫色は相変わらずのクソレズで、非常にバランスの良い回だったと思います。
TD、ほんま面白い。

 

・Go!プリンセスプリキュア:第3話『もうさよなら? パフを飼ってはいけません!』
一話二話とメインアクター紹介が続いたので、作画休みを兼ねた、舞台と脇役の紹介話。
今回『全寮制の学園』という閉鎖空間が舞台になるので、日常パートを担当する子らをしっかり見せるのは大事。
寮の雰囲気を伝えつつ、はるかの積極的な主人公っぷりを見せ、、体張って頑張ったパフの株も上がるという、なかなかしっかりしたお話でした。
典型的なドジっ子凡人キャラに見えるデザインだけど、自分の意見ははっきり言えるし、目的のための手段も的確だし、かなりデキる子だよねハルハル。

女子寮は中学生とは思えないほど生徒主導で運営されており、『リリアンでも高校生からだったぞ……』というノスタルジーな感想を抱く。
生徒会の二人が放つ濃厚なカップルオーラに眼が潰れそうになったり、超正統派ツンデレとしてエピソードを牽引した如月さんに感心したり、サブキャラの見せ方はとても好き。
授業のシーンが少ないので、男子生徒がゼツボーグを出す機械になっているのはご愛嬌やね。

パフに関しては、目的のためには畜生の演技を躊躇わなかったり、強大な敵にも迷わず立ち向かったり、好感を抱く要素が多い。
前回のみなみ(変身前)といい、能力的弱者が己を顧みず誰かを助ける描写というのは、やっぱりヒーローのお話には必要だな。
Bパート出だしで『俺の妹がこんなに可愛い。こんな扱いが許されるわけがない』とキレまくってたインコに、良くない家庭事情をそうぞうしてしまった。

カラテに関しては一話二話ほどバリバリではないけれど、殺陣の組み立てやアングルに凝っていて、なかなか良かったです。
フローラがどっしり受け止めてからのマーメイドのすンごい飛び蹴りとか、緩急あって好き。
数で押す作戦を早速使ってくるところといい、一般人を躊躇なく踏み殺そうとするところといい、今回の悪役は全体的に本気だ。

一話二話の勢いを殺すことなく、拾いきれなかった部分を丁寧に演出してくれた、技ありの第3話でした。
こういうエピソードがあると世界が広がってとてもいいので、この丁寧さが持続してくれるといいな、と思います。
そして次回は黄色デビュー回であり、次回予告のバンクチラ見せからして気合入ってる。
さてはて、どういう展開になるのか、楽しみですね。