イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アニメ感想日記 15/04/07

蒼穹のファフナーEXODUS:第13話『闇の中の未来』
ファフナー二期も折り返しを迎え、新たな戦力と新たな絶望が島に投下され、インドの方は圧倒的に不穏。
暗い雲が両方にかかる中、絶望を匂わせての小休止となりました。
未来予知というカノンの能力を、戦闘のスパイスだけではなく、話全体を牽引するエンジンに使ったのが凄く巧い。
カノンが時間軸的に分身することで未来を予知しているのと、咲良が空間的に分身する能力に目覚めたのは、なかなか面白い対比だった。
先輩戦士はみんな、複数の自分が世界に存在する吐き気に苦しむ立場なんだな。

島全滅の危機を能力で救ったことで、子供らも自分たちの変質を受け入れる状態になってたけれども、それが幸せなのか否か。
カノンの予知が残酷に見せつけたように、人間のまま死ぬよりは良い未来なのかなぁ。
より致命的な副作用が出るのはセカンドシーズンになるだろうから、答えはまだ見えないか。
インドの方の裏切り者も解決の糸口が見えないし、直接的な死人を出さずどれだけ視聴者の胃を痛めつけられるか、ギネスに挑戦しているようなヒキだったなぁ。

ともあれ、新しい局面に入った人類とフェストゥムの戦争を、新しい表現でしっかり描いた二期だったと思います。
絶望的な状況で希望が見えたと思ったら、それ自体が不穏な未来の呼び水になるという構成が徹底され、見てて毎回イヤーな気分になれたよ……(褒め言葉
どうでも良いキャラのどうでもいいお話なら気にせず流せる所なんだけど、この話に出てくるキャラクター、みんな良い奴だからね……。
彼らがどんな運命を踏破していくのか、不安と期待混じりでセカンドシーズンを待ちたいと思います。

 

・ハロー! きんいろモザイク:第1話『はるがきたっ』
一期はあんまちゃんと見ていなかった、ゆるーい日常系アニメの金字塔二期目。
想像していたのは穏やかで心がホッコリする少女たちのハートフルストーリーだったのですが、想定よりもハイテンションでキチガイで毒舌で、起伏があって面白かったです。
ブラックな部分に甘えず、女の子のかわいい部分をタップリ練り込んであるのが、とても良い。

アッパーテンションな子どもたちが毎日キャイキャイふざけ合いながら過ごしている様子は、見ているだけで多幸感がこみ上げてきて、とても良い気分になれます。
合間合間にキチガイじみた行動を取るのも、ベースがダダ甘だからこそ、良いスパイスになってる。

つーか、アリスが想像よりネガティブな上に、シノキチ過ぎて素晴らしい。
なんだよシノ部って……こええな。
思われてるシノも世界を『金髪・トモダチ・それ以外』で認識できる梯子状神経女子だし、キチばっかりだな! スゲェ!!
アヤヤもヨーコキチな癖に弱い生き物過ぎて、何かと云うとプルプルしてて愛おしいね。
カレンはバカだけど裏表なく交友関係を広げてるし、ヨーコは……あの子判っててアヤヤを焦らしているDOLCE系女子なんじゃねぇかな。
やっぱキャラ立ってるのって大事だなぁ……。

女の子が可愛くてキチガイで大暴れでハッピーなお話が見たい!! という僕の歪んだ欲望に、ピッタリハマる素晴らしいアニメでした。
時々思い出したようにいい話してくれると完璧なので、たまにはハートフルなからみ合いとかも見たいですね。
次回以降どういう転がし方をするのか、楽しみに待ちたい所です。

 

・SHOW BY ROCK!!:第1話『Have a nice MUSIC!』
『神撃のバハムート』に『戦国コレクション』に『絶対防衛レヴィアタン
奇作快作が潜むソシャゲーアニメに、新たなドラゴンが降り立った第一話でした。
大人しめな出だしからして『ああ、フツーの青春バンドアニメね、けいおんね』と思って見てたら、デジモンプリキュアと幕末ROCKを混ぜてケモノ要素でデコレーションした、超過積載アニメだった。
ポカーンとした後原作を見たら『サンリオ』と描いてあったので、サンリオアニメじゃしょうがねぇと納得。
言われてみれば、ちょっとセクシーなカット挟みつつも、根本的にはドアサだわこのアニメ。

お話のフォーマットはガールズバンドと勇者召喚の融合という感じで、オーソドックスかつ手堅い。
味付けの方はいかにもサンリオらしく、ハイテンションギャグとケモとお色気とバトルのチャンプルーだけどね。
ええ、好きですよ欲望に任せたごった煮。

主人公も当惑していたように、ケモノが闊歩し音楽がすべての基準に成っている世界に対する説明は少ないものの、3Dを活用した演奏バトルシーンのパワーで、強引に飲み込ませることには成功していたと思う。
デザインや音楽などが咬み合って生まれる空気が魅力的なので、説明より先にどんどん話を進めて、世界にドップリ浸らせるのは疾走感があっていい。
『なんだか良く判らんが、ともかくそういう感じかッ!』と思わせる魅力があるのは、凄く大事だと思います。

演出もとても元気で、うえだゆうじ声の社長を筆頭に、今期二人目の王子様系宮野真守だの、褐色金髪メスケモツンチョロ犬耳レズだの、ゲップが出るくらい濃いキャラクターが満載。
展開がとにかく早いので、キャラが濃いのは話しの流れにマッチしていると思います。
アッパーテンションだけで駆けずり回っていると息切れが怖いですが、世界の根っこに音楽があり、キャラのモチベーションもそこに向いているので、今後落ち着いた展開も出来るんじゃないでしょうか。

やりたい事を全部盛り込んだ欲張りキングな第一話ながら、見終わってみるとキャラも世界観もお話の形も、なんか食えてしまっているというヘンテコアニメでした。
出落ちオーラ漂う新バンドも出てきたし、次回以降の回し方に期待が高まります。
レトリーくんの過積載キャラが、どういう事故を引き起こすかもな!
ホントね、あんだけ大盛りしてあるキャラクター久々だわ……好みのタイプです。