イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アニメ感想日記 15/04/27

血界戦線:第4話『BLOOD LINE FEVER』
魔界都市紐育で超人たちがスーパーバケモンとドンパチするアニメも第4話。
今回はライブラのメイン敵っぽい超☆吸血鬼相手に、皆で頑張るお話でした。
情報収集役のレオくん含め、皆毎回ぼろぼろなのが敵の強大さを思わせてグッドだと思います。
前回のプロスフェアー魔神といい、上位存在は人間レベルだと滅せず封印や交渉で対処していくというレベルデザインは、必死感が出ていいねやっぱ。

『登場人物はなんで皆ブラム・ストーカーなの?』と、ダロ脳剥き出しで疑問に思っていたわけですが、メイン敵が吸血鬼ならそれも納得。
血には血で対抗するという図式は、やっぱビッとハマるやな。
前半は電車でウキウキしたりパソコンちまちま叩いたり、あざとい動きしかしてなかったおじさんが、最終封印必殺技で能登麻美子を型に嵌める流れはメリハリ効いててよかった。
相手が魔神なので、真名暴かないと封印できない設定にすることで、情報収集担当のはずのレオが最終兵器に早変わりというのも、主役の唯一性を際立たせるナイス見せ方だったなぁ。

キメ担当だけではなく、時間稼ぎ担当やら情報仲介担当やらにもしっかり仕事があるのは、組織モノとして大事な所。
あんだけ厨房能力剥き出しにしておいてやってることが『時間稼ぎ』というのが、逆に泥臭い親近感を抱かせてイイなぁ。
新年会に沢山人が集まって、ワイワイガヤガヤやってるのは、ライブラが思いのほか大きく、フレンドリーな組織だという体温が感じられ、良い描写でした。

あと中央駅の奇っ怪な外見や、地下鉄の薄暗い雰囲気など、やっぱ街の描写が良い。
異質なものになりつつもあくまで日常であり、その上で危険極まりないヘルサレムズロットは、キャラとして魅力的だ。
舞台それ自体が良い香りを漂わせていることで、物語全体の枠が決まるというのは『のんのんびより』に通じるものがある気がするにゃんぱす。

それと並列して入れ込まれていたスーパー釘宮劇場ですが、兄釘宮こと絶望王が顔見世。
第1話の石田と同列の存在だとすると、すげー碌でも無さそうであり、それの血縁ってことはホワイトちゃんも危険物品なのかしら。
ここらへんが結実するのは話のまとめだと思うので、楽しみに待っていよう。
メイン敵の概要も見えて、またこの作品が好きになるお話でした。
あー、BBTしてぇなぁ……(血界戦線見る度出る、TRPGモノには当然の反応)

 

・Go! プリンセスプリキュア:第13話『冷たい音色・・・! 黒きプリンセス現る!』
クローズさんが抜けた穴は沢城先輩が埋めるッ……! というわけで、新キャラ・トワイライト様お披露目回。
プリンセス性の違いで今後もやり逢えそうな良いライバルキャラであり、ツンツンしつつも要所要所でチョロリそうな要素が満載。
今後が楽しみになる、いい出だしでした。
全然関係ないけど、沢城声でトワイライト言うと、やっぱMLPのナード馬を思い出すな。

出だしからして、女の子と女の子が出会い運命に胸がときめき『♪だって可能性感じたんだ~そうだ進め~』とススメ→トゥモロウが脳内で流れ始める、百合姫濃度の高いスタートであり、その後も出会いの予感に駆け出したり、風の吹く丘で抱き合ったり、王道少女マンガ展開でありました。。
アイカツ!でもほぼ同じアバンだったので、今女児アニではガール・ミーツ・ガールが流行なんでしょう。
……今に限らん気もしてきたな。

さておきこうして出会った二人ですが、はるはるはゾッコンでトワイは(自称)戯れと、温度差がある様子。
トワイは沢城さんの演技含めた立ち居振る舞いにノーブルな感じが溢れていて、庶民派プリンセス見習いのはるかと、いい対称性を出せていると思います。
トワイにかぎらず、プリプリは大げさな部分と自然な演出両方を使って、アッパークラスの空気を取り込む手法が巧いやね。

物語において対立項というのは、対比することで各々の立場を鮮明にするだけではなく、お互い影響し合い変化していくダイナミズムの原動力にもなります。
光と闇、努力と血筋、夢と諦観というように、綺麗な鑑合わせになっているはるかとトワイも、今後お互いに影響し合い変化していくため、背中合わせでスタートさせた印象を受けました。
此処でしっかり距離を描いていくことで、それが埋まっていく楽しみが強調されるといいますか。

外見からして、生来のタレ目を隠すために、アイラインを濃く引いてマスクまで付けてる辺り、崩せるポイントは既に用意されてるしね。
ていうか、一度逢っただけの女の子を後ろから抱きしめ、手取り足取り触りまくるのは、ちょっとプリダーク過ぎるぜトワイさん。
戯れとか言ってたけど、みなみさんときららちゃんのはる中っぷりを見ていると、ダメ・ゼッタイって感じだよ、はるはるへの身体接触は。

トワイの主張するプリンセス理論は、『ディスピア女王の娘である』という血統主義が根本にあるので、ベビーターンするためには此処が崩れるのかなぁ、とか予想しています。
夢を嘲り他者を下に見るのも、母親の影響が強いんじゃないかなぁ。
ここら辺は今後の弄り方次第ではあるんですが、プリキュアは女児アニだけあって家族ネタをしっかり触るので、今後の軸になっていくと期待もしております。


冷たく完成されたトワイに対応する形で、熱く未完成なはるかの強みが強調されていたのも、今後の足場になる重要なポイント。
ミーハーなきっかけで始めても、素直に先達の言葉を受け入れ勘所を高速で掴んでいく成長性の高さは、今までも描写されたはるかの可能性です。
プリプリは『自分の夢を諦めず、他人の夢を笑わない』ことが大事というテーマを持っているのが、何度も繰り返される描写の中で見えてきてるわけですが、白紙のカンバスのように無限の可能性を持って、どんどん自分の未来を広げていくはるかのキャラクターは、テーマとよく咬み合っているように思います。

ていうか、はるかの未来はみなみさんとのコネが出来た時点で八割勝ってると、今回見て思ったがな!
のんきな『ヴァイオリン習いたい!』宣言を軽く捻ってデートにこぎ着け、事前の根回しかスポンサーへの配慮か、太っ腹な楽器プレゼントイベントを発生させて好感度アップ!! まで一気に持っていく辺り、みなみさんは本当に中学二年生なのでしょうか。
ゼニの使いドコロを判っている感じがして、ちょっと野望の王国っぽかったですね、あのシーン(偏見です)。

ゼニだけではなく暴力も見事に使いこなすのがみなみさんの人徳であり、今回のカラテは非常に良かった。
ぐるりと回り込む空中戦のカメラに、スムーズな連携でアクセントのある攻防。
敵の攻撃を凌ぐとき、邪悪な力を花に浄化してる所とか、ファンシーで非常に良かったです。
『力が桁違いだわ!』とか言ってたけど、はるかが単独でピンチになったら即ぶっ飛ばして救援に来る辺り、愛の力って偉大ですよね。

氷と炎のように対照的でありながら、奇妙に惹かれ合う因縁に説得力をもたせた、素晴らしい出会い回だったと思います。
今のところモチベーションははるかにあるので、しばらくはグイグイ来るはるかをあしらいつつ邪険にしつつも、気づけばたぬき汁に脳味噌までドップリという展開が期待できます。
ううむ、素晴らしい。
夏商戦に間に合わせるとなると大体10話くらいでベビーターンすると思うわけですが、それ迄にどれだけの描写を積み上げられるか、とても楽しみになる出だしだと言えますな。

 

・SHOW BY ROCK!!:第4話『旅路宵酔ゐ夢花火』
前回魂のぶつかり合いを果たした新米バンド、プラズマギカの旅路はまだまだ続く! というわけで、新バンド徒然なる操り霧幻庵のお披露目と、バンドの個性のお話。
一個課題をクリアし成長したと思ったら、すぐさまその確認をして新しい課題も出すという矢継ぎ早の姿勢が、成長物語としての骨格の太さを物語っております。
加えてプラズマギカだけではなく、シンガンクリムゾンのお話もコンパクトに進めており、トンチキな外見に本物の実力を積み上げている所が、ドリフターズSEX MACHINEGUNSといったコミック(風に見られる)バンドっぽいなぁと思ったり。

プラズマギカは前回の主役だったレトリーが早速成長を見せて、みんなでライブに行って衝撃を受けるきっかけを作ったり、やりたい放題に趣味の衣装着せたり大忙し。
シアンちゃんだけではなく、チュチュやモアとも仲良くなりたい寂したがりガールな所が良いスね、レトリー君は。
『望郷の念』というキーワードを上手く拾って、ゲストを引き立てつつ自分のお話を進めるモアの転がし方もなかなか見事。
四人が四人しっかり物語を持って、かつ手際よく個人のお話を展開させているプラズマギカは、中身がみっしり詰まっている感じがして、とても良いです。
『メインはこうじゃなくっちゃな!』という、一種の満腹感があるね。


手際の良い物語展開という意味では、ロム兄さんと三人のボンクラことシンガンクリムゾンも、王道ながら熱いロックストーリーをゴロゴロ回していた。
『かつて同じ夢を追いかけた二人。今はてっぺんと地べたに別れ、視線が合うこともないが……』というロム&シュー☆ゾウのお話は、真っ直ぐだからこそ熱量のある良いサイドストーリー。
とにかくロム兄さんが頼りになるキャラクターで、彼を基軸に気の良いバカがぶら下がってるシンガンクリムゾンの関係性は、とにかく安定性が高くて見ていて安心だ。

銀河美少年みてぇなキャラは作りで、シュウ☆ゾーの地金は熱いロックボーイというのが見えたのも、なかなか面白い。
何故二人は別れ、シュウ☆ゾーは何故に高みでロムを待ち続けているかとか、気になる要素もちゃんと描写してたしね。
女の子サイドの青春ガールズバンドストーリーだけではなく、泥臭く熱い成長ロック物語も同時に展開させる貪欲さは、このアニメの音楽に真摯な態度とよくマッチしていい効果が出ていると思います。

ゲストの徒然なる操り霧幻庵ですが、ダル太夫がデザイン・キャラ立ちともに切れ味鋭いいいキャラで、存在感がありました。
ダルマモードと花魁モードの落差も良いんですが、器の大きな師匠キャラとしての余裕が良く感じ取れ、成長を始めたプラズマギカの物語が必要とするキャラを、いいタイミングで出してきたなという印象。
阿吽との正統派師弟関係もビッと背筋が伸びる感じで見ていて気持ちがいいし、メインバンドは巧く味付けを変え、住み分けをしている印象です。
キャラが多い話だと、こう言う風にちゃんと生息区域を色分けして、どんなお話をどの勢力がやるのか明確にしてくれると、迷わず済んで有り難いですね。

霧幻庵を見て見つけた『外見ではなく内面からにじみ出る個性』という題目に、ちゃんと新曲で答えを出しに行くという真っ直ぐさが、このアニメのいいところだと思います。
ケモノで異世界というトンチキな味付けだけど、ロックというメイン・テーマにはとにかく誠実に、真摯に、真剣に向かい合い、気持ちのよい真っ直ぐさで勝負しているのは、見ていてほんとに爽快。
とんこつラーメンとか、レトリーのレズ芸とか、細かいクスグリを忘れず入れるサービス精神もあるし、欲張りで真っ直ぐで、良く出来たアニメだと思います。
おっもしれぇなぁ、SB69!