イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アニメ感想日記 15/04/30

・ハロー! きんいろモザイク:第4話『雨にもまけず』
狂気と可愛いが加速するマッド・ティーパーティーアニメ、第4話。
アリスがグレたりシノとイチャイチャしたり、あややがグレたりヨーコとイチャイチャしたり、お花で一喜一憂したり、今日も優しい世界だった。
要所要所でやっぱ狂ったけど、それはいつものことでありもう慣れたさ……。
やっぱシノ抱きまくらとか、ダンボール装着型あややとか、全然慣れぇね狂ってやがる。

このアニメの子らは高校生とは思えないほど幼いと思うわけですが、今回はそういう部分大全開。
お花が育ったの枯れたのでアレだけワーワー言えるのは、純粋なのか子供なのか……。
しかしそういう柔らかさが作品の魅力になっているのも事実であり、ホワっとした空気に心地よさを感じました。

今回テンポが普段より早く、サラッと流されてましたけど、いい加減あややのヨーコへの好意はバレバレ過ぎて素晴らしい。
各話に一回は『ヨーコは全部わかってて、焦らしまくってるDOLCE系女子なのではないか?』と疑えるシーンがあるのは、狙ってやってんのかな。
場面の回し方が早いと、ヨーコのツッコミが笑いを維持している様子が強く感じ取れて、新鮮な有り難みがありますね。

今回シノは優しかったけど、アリスがカレンに酷かった。
邪険にされる辛さを知っているくせに、ヨーコとかカレンにナチュラルに酷いことするアリスは、なかなかいい性格してるね。
こういう毒もコメディを成り立たせる重要パーツなので、手抜かりなく描写を入れるのは良いですね。

 

俺物語!!:第4話『うちの彼氏』
ファーストエピソードが終わっても一切手を緩めない、ハートフルギャップラブコメの第4話。
合コンという場所を設定することで、猛男と凛子、両方の交友関係を見せ、死のピンチに追い込まれた主人公がミュータントパワーに覚醒するお話でした。
前半と後半が繋がってない気もするけど、実際ビル火災のシーンは原作よりピンチ大盛りになってて、覚醒シーンのコレでもか! というクドい演出により、緊迫感と笑いのある場面になってた。
原作通りやるところと、原作から変えるところの取捨選択が本当に上手いアニメです。

猛男が色んなタイプの男子に愛されている描写は、原作でもとても好きな所だったので、しっかり入れてくれて有りがたかったです。
猛男&凛子が友人に好かれていることを、ラストの帰り道で対比させている所といい、彼らが持っている世界の広がりを見せるのが、今回の主眼だったのかなぁ。
猛夫の世界と凛子の世界が触れ合って交じり合っていく様子も、一種の成長と言えるわけで。
カップルになってゴール! ではなく、その後広がっていく世界、変化していく人格を描いていく話である以上、今回みたいに視野の広い話は大事なんだろうな。

赤鬼に石を投げる役である凛子友人Sの描写は、一歩間違えればただのやな奴になる難しい所でしたが、反感を稼がないよう上手くコントロールしていました。
陰口で傷ついた凛子を気にかける様子や、かんたん作画を駆使したコメディチックな描写など、憎みきれないようにする仕掛けが沢山あって、感情の操作上手いなぁと感心。
猛男のデカさがとにかく強調されているので、『熊かと思いました』という印象には、共感できるしね。
猛夫のデカさ強調に関しては、携帯電話やら和菓子やら、何かと小さいものを持たせているのが、台詞で言わない巧さだと思います。


今回周辺を見せる話でもあったけど、やっぱ軸は猛男&凛子。
恋愛成就後のイチャイチャデレデレを、過剰なキラキラ感満載で上手く見せてました。
胸焼けするくらい濃厚なキャイキャイでしたが、俺は胸焼けしたくてこのアニメ見てんだよ!!(逆ギレ)

ゆったりと叙情的に進む前半があればこそ、陰口のシーンのショックと、突然の火災からの超展開も活きるわけで。
前回の鉄骨と言いいかにも少女マンガな雑な展開を確信的にやって、笑いに変えつつ主人公の見せ場を作るのは、いいラブコメだ。
出火の前に凛子が立ち直るシーンを入れていたのは、火事が完全な笑いにならない上手い繋ぎだと思いました。

火が出てからは一気に畳み掛けるテンポの良さと、気合の入ったアクションシーンが光る。
救助に来て瓦礫の下敷きになる主人公→親友からの呼びかけ→主人公を案ずる人々→なんか光→覚醒の流れは、どう見てもマーブルヒーロー。
ぶっちゃけ無茶苦茶なんだけど、猛男の逞しい優しさや凛子の愛、そして砂川のクールな親愛という登場人物の感情には一切嘘を付いていないので、笑いつつ感動できてしまう良いシーンになっていました。
ここら辺は、アニメスタッフの濃い口アレンジが、とても良い方向に働いている所ですね。

猛男と凛子がお互いをラブなこと、彼らを世界が愛していることがしっかり見えてくる、ナイスな第4話でした。
足場になるファーストエピソードはじっくりやりつつ、作品を深めていく今回のような話は勘所を抑えてテンポ良く、気持ち良く進める。
アニメスタッフの見事な手腕に、信頼感が強まるエピソードだったと思います。


アイカツ!:第131話『輝きのダンシングディーヴァ』
凛ちゃん強化月間最終章! というわけで、"無自覚レズ発生装置"ことスミレちゃんの被害者が、穢翼の迷宮に落ちていくお話でした。
いや、レコーディングやインストアイベントといったユニット仕事に切り込んだアイカツ!社会見学回でもあり、ユニットの絆が深まっていくキャラ回でもあったんだけど……あのベッドシーンは言い訳できないでしょ!!
ファンも殆ど女性だったし、ホント女殺しやで、スミレちゃん……。

ていうか、シャンプー会社のお姉さんスミレちゃんに魅了されすぎだろ……。
いったいスミレちゃんが存在することで、何人の人生が歪むんだろうか。
言うなれば美貌のシュバルツシルト半径、否応なく女を吸い寄せる魔性のブラックホールですよ、あの子は。


アイカツ!は(一応)女児を対象としたアニメでありまして、職業体験モノという側面も持っております。
過去にも色んなお仕事の裏側を手際よく掘り下げてきたわけですが、今回はレコーディングとインストアイベント。
初めてのお仕事に緊張する凛ちゃんと、一年の経験を経て貫禄が出たスミレちゃんを対比させることで、お互いのキャラを掘り下げる仕事も同時にしているのが、芸の細かい所。

さらに言えばユニットという新しい領域に緊張するスミレちゃんを解す凛ちゃんを映すことで、先輩後輩の間柄を超えた、対等なユニットとしての新しい可能性も見せていて、一箇所で落ち着かない野心的な見せ方は前回同様でした。
ダンシングディーヴァは基本スミレちゃんがリードしつつ、彼女の強みである無垢性・天然っぽさが時々顔を出して、そこを凛ちゃんがフォローするという形が基本なのかな、と思います。
ただ先輩の背中に乗っかっているだけではない、凛ちゃんの逞しい所が見れるので、良い演出ですね。

とは言え基本頼りになる先輩であり、稀代の美少女スミレちゃんが引っ張る形になるので、凛ちゃんが尋常じゃないくらい赤面しまくってても、清い友情でありしょうがないね。(迷いのない欺瞞)
いやね、今回の描写は二人で一緒にイヤホン使う所にしても、お部屋で紅茶飲んで一緒に寝ちゃう所にしても、メタファーというにはあまりにも……あまりにも……ありがとう……(浄化死)。
引っ込み思案だったスミレちゃんがここまでグイグイ来るってのは、相当好きなんだなぁというのが分かるわけで、赤面凛ちゃんの一方通行ではないと判るのがね、危うい。
たった二話でここ迄関係性を詰める描写が出来るのは、さすが個別エピの切れ味が売りのアイカツ! だなぁと思います。

二人でのお披露目となった「チュチュ・バレリーナ」は、ソロライブと同じくライティングの叙情性が生きた見事なステージ。
ステンドグラスと後光を巧く使うことで、ちょっと神秘的な空気が出ているのがグッド。
体感の強い凛ちゃんのダンスが混じることで、ダンシング担当とディーヴァ担当、二人でひとつのユニットです! という感じが強く出ていて、とても良い表現でした。


急加速するダンシングディーヴァに置いて行かれる形で、あかり&まどかも急接近してました。
ユニットは三年目後半の目玉になるっぽいし、次回は珠璃ちゃんのユニット話っぽいし、この二人でクロスしていく伏線かなぁ、今回の接触。
このままじゃ『チーム負け犬』としての結成になるので、二人の距離が縮まるエピソードは上手くやって欲しい所。
アイカツ! はそういうエピソードの切れ味がいいので、あんま心配してないですけどね。

まどかちゃんは相変わらずの余裕を見せつけ、「凛ってば一つのことに夢中になると、他が見えなくなるから」などと、夫の浮気性を懐深く受け止める正妻みてーな面してたけど、スミレちゃんはバケモノだということに気づいているのだろうか。
此処で剥き出しになって追い縋れば逆転の目もあると思うんだけど、腹黒賢いキャラを崩せないところが愛おしい。
流石『「レッスンで疲れたし、凛をからかいに行きましょう~」とか言いながら凛ちゃんの部屋に行ったら、自分の前ではけして見せない表情をスミレちゃんに見せ、とても近い距離で触れ合う二人を目の当たりにして、何も言えないまま外に飛び出し、「なんだ……私、負けちゃってたんだ……取られちゃった、凛を取られちゃったよ……」と光の消えた瞳で空を見上げた瞬間、轟く雷鳴。降りしきる雨の中頬を伝うのは、夢か涙か女の情か!!』というシチュエーションが似合うアイドル、第一位だ(俺脳内調べ)

興味深いお仕事説明をこなしつつ、新キャラ凛ちゃんの一つの到達点を見せ、スミレちゃんが果たした成長を感じさせ、おまけに次回以降の伏線も埋める。
要素がタップリ詰まった、アイカツ! らしい欲張りな回でした。
ここまで高まってしまった恋のBPMをなかったコトにするのは勿体無いので、今後もちょくちょくダンシングディーヴァは掘り下げて欲しいところです。

来週は久々の珠璃ちゃん個人回ですが……予告からして既に濃厚なキチ粒子が漂ってきており、恐怖と期待を同時に感じております。
楽しみですね。
……ひなきちゃんホント来ねぇな。