イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アニメ感想日記 15/07/05

・プリパラ:第52話『ふわり舞う! 初ライブトリ!』
三話連続で続いてきた、ふわりのウェルカムエピソードもついに完結。
無事ブランドを手に入れ、初ステージを踏むこととなりました。
『出来事だけ書いていくとまともだが、中身はキチでみっしり』というのは、いつものプリパラなので気にしない。

前半は、らぁらとふわりと校長でお送りするプリンセス漫才。
第29話といい、グローリア校長は付き合いいいよね……やってることは全力キチだけどさ……なんだよプリンセス養成ギブスって……。
益体もないボケと狂気が迸る空間だが、他の連中を後ろに下げてらぁらとふわりの時間を作るのが狙いだろうか。
人数増えてきて舵取りも難しくなってきてるが、やっぱらぁらは良く出来た主人公であり、彼女が長尺で喋っていると安心感がある。

後半はプリンスの出番多目で、今後の展開のための布石という感じがした。
みなと君とカナタ王子という二大プリンセスの記憶が新しいので、王子に対する差異点は厳し目な昨今、プリンスはどういう出番を作ってくんだろうなぁ。
声が斎賀って時点で半分勝ってはいるが、印象的で好きになれるようなエピソードが、ガツンと欲しいやね。

躁鬱激しい演技で急に存在感を増したトリ子はいいんだが、ブランドに関しては結構サラッと完成してしまった印象。
何でもかんでも目立たせるわけにはいかないと思うが、もうちっとスパイス効いてても良かった。
王子がなんか納得してないので、今後一捻りあるかも知れんけどね。

そんなこんなで、三話使って野生児ふわりがプリパラに馴染むお話も終了。
『キャッチーな外見しておいて蛮人』というふわりの強みはよく感じられ、笑いの絶えないいい流れだったと思います。
来週はドロシー回っぽいけど最終回っぽくもあり、いつもの様にさっぱり読めん。
楽しみだ。
あとEDは『エロすぎ・事後すぎ・鼠径部描きすぎ』の三拍子揃ってるので、修正がいつ来るかビクビクしてます。

 


・ミス・モノクローム -The Animation- 2:第1話『REIGNITION』
岩崎監督とふでやす脚本でお送りする、可愛いガイノイドがアイドルを目指す、ほっこりややボケ八分アニメの二期。
けっこう間が開いたのに久しぶりな感じがしないのは、学園モノソシャゲでヒロインやってたり、少ハリと一緒に歌番組出てたりしたからだろうか。
はたまた、僕が好きだったミス・モノクロームがそのままドドンとお出しされ、大満足だからか。
多分後者やね。

僕は岩崎良明という監督の持ってる独特の空気とペーソスが凄く好きで、毎回楽しく見てる。
ミス・モノクロームという題材は(僕の感じる)彼の強みである、世界に対する優しい視線であるとか、人を傷つけない笑いであるとか、ゆるっとしつつも出来る限り頑張るキャラクターであるとか、そういうものをフルに発揮できる気がして、相性の良さを感じている。
セカンドシーズンの今回も、空気を抜きつつ抜き過ぎない、でも極力抜いてるテイストが維持されていて、ホッコリしながら見た。

ガイノイドという最先端バリバリのキャラクターが、四畳半アパートで貧乏暮しをしつつ、コンビニバイトの仲間と底辺アイドルを生き抜く』というギャップも変わらず維持されていて、凄くいい。
結構落差ある設定を当然のことのように、気負いなく使ってる自然さが僕は好きで、出だしの新聞紙布団からしてサラッとやってる。
この脱力加減が笑いだけではなく、感動やら萌えやら、作品から喚起される感情全てに及んでいることが、僕には気持ちが良い。

そういう抜いたことをしつつも、アルバム探求のアニメが終わる頃ちょうどリアルでもアルバム発売とか、トンチキな仕掛けを組み込んでいる飛び加減も、このアニメの魅力。
基本ボケ倒しで笑いを取るので分かりにくいけど、凄くトンチキなことしまくるよね、このアニメ。
ヘンテコなことしつつ力が入ってないのは、笑いが滑らず自然に入る意味合いもあるので、こういう所も好き。


お話としては『写真のアルバムと、音楽アルバムを取り違える』というワンボケを最後まで引っ張りつつ、シリーズ全体の目標としてアルバム完成をぶち上げる展開。
一期なら確実にボケたまま終わってたな、今回の展開。
目標があることでお話の芯が生まれ、そこから伸びていくわけで、そういうものを一話から(ボケ混じりで)見せるのは良いことだと思う。
一応アイドルコメディなので、アルバム作成&全国ツアーという軸は正統派だし。
『尺が少し伸び、ストーリーを展開できる余裕が出た』つーのは、ヤマノススメセカンドシーズンっぽくもありますな。

投げっぱなしコメディであると同時に萌えアニメでもあるので、モノクロームさんが可愛いのは大事。
ほっさんの抑えつつ媚びる演技も活きていて、相変わらず可愛らしい。
超然としつつも親しみが持てるっていう、結構レアなバランスだよな、モノクロームさん。

馴染みの仲間であるマネオもるーちゃんも健在で、僕が好きだった『気のいい連中とジワジワ歩いて行く話』が今回も展開されそうで、有り難い限りだ。
ていうか、るーちゃん喋っとる……プリパラのリナちゃんとの差別化か。
マネオの嫌味のない保護者っぷりは、一種擬似家族モノとしてのテイストを作品に加えていて、大事なキャラだなとか思った。

起伏が無いようで在って、笑えないようで笑える。
独特のさじ加減で維持される、柔らかで暖かく奇妙な芯があるアニメでした。
波長の合うアニメを見れるっていうのは、本当に幸せだ。
あとOPのほっさんPVパロ、インモラリストくらいしか分からん……本職の方、解析お待ちしてます。

 

うしおととら:第1話『うしおとらとであうの縁』
というわけで7月期の目玉、うしとらの第一話。
『土蔵で金髪の超自然的存在と運命的出会いを果たし、純朴な青年が伝奇の世界に巻き込まれていく話』なので、多分Fateのスピンオフだと思います。(時空間操作発動)
実際の話、日本の現代伝奇にこの漫画が及ぼした影響ってスッゲーので、Fateは孫といっても過言ではない。
……25年、か……。

お話全体は非常に丁寧なボーイ・ミーツ・ワールドであり、主人公と相棒、ヒロインを手際よく紹介しつつ、アクションありギャグあり女の子が可愛いシーンありの、非常に満足度の高い仕上がり。
『何の変哲もない気のいい少年が! あっという間に凶悪な妖怪の世界に巻き込まれ!! 髪の毛伸びるマンとして大暴れ!!!』という変身ヒーローの気持ちよさがしっかりしているのが、とても良いです。
ケレン味と勢いのあるアクションシーンの力も後押しをして、すげー興奮できる。
こういうベーシックな足場があると、やっぱお話は安心して、美味しく食べられますね。

尺の使い方の巧みさも映像に惹きつけられるポイントで、手際よくやるところはサラッと、見せ場はジックリと時間を使って見せていました。
婢妖との戦闘よりも、とらの開放と潮の覚醒に力点を置いた見せ方は、少年漫画第一話として二億点だと思います。
そういう油っぽい所と、潮の身体能力をサッカーのシーンでサラッと強調して、今回の戦闘と今後の展開の布石にしている手腕の両立は、この長いお話を3クールで面白く仕上げるためには、重要なポイントだろうなぁ。
設定全部念話で教えてくれるギリョウさんチュートリアルには少し笑ったが、まぁそこ説明しないと収まり悪いしネ。


キャラクターの絵に関しては、暑苦しい男の子チームには原作らしい太い線を、可愛らしいい女の子チームは繊細な線をそれぞれあてがい、適材適所で運用していたのが良かったです。
元気な黒いのと大人しい白いののコンビ打ちだから、あの子らプリキュアじゃないかな。(どうしてもクロスオーバーさせたいマン)
妄言はさておき、荒々しい描画はアクションシーンの迫力も生み出していて、ただの原作再現ではない演出力を感じました。

キャラの動きにしても、そのキャラクターの可愛げを前面に押し出した見せ方で、とってもグッド。
いかにも怖くて悪い妖怪っツラで登場したとらが速攻小動物になる所は、元祖ツンヘタレ系人外って感じでした……あざといなぁとらちゃん。
潮にしてもオヤジと喧嘩し学生生活を楽しむ等身大な所と、危機に怯えず嘘を憎み誰かの為に立ち上がるヒロイックな部分が両方強調される押出しで、『やっぱ真っ直ぐな少年主人公はええな!!』という気持ちになった。

そしてヒロインズが可愛い!!
麻子のオールド・スクールなガサツ系サンデーヒロインムーブもしっかり今風にアジャストされていて、イラッと来るより先に萌えるシーンになってました。
真由子に関しては、まぁ完璧に真由子だった……可愛い……ありがとうアニメスタッフ……声もさくらちゃんだし……。
こうして見返すと、熱いのと冷たいの両方取り揃えたWヒロイン体制って、結構あざといなうしとら……。

ヒロインにかぎらず声優さんはズパビタッっとイメージにハマるいい演技をされていて、ここもグッド。
力ちゃんが巧く崩してくれて、とらの子供っぽい可愛さが感じられたのがとっても良かったです。
あと潮が槍を手にしてヒーローモードに入ってからの切り替えね。


最高にノスタルジーを煽り満足させつつも、そこに甘えず留まらない第一話でした。
作画や演出、演技などが交じり合った、圧倒的な物語のパワーを感じられ、凄くワクワクする。
キャラはみんな活き活きしてるし、活劇としての勢いがあるし、視聴前のちょっとした不安が綺麗に晴れる、素晴らしい仕上がり。
今後潮たちの前に立ちはだかる困難と、それを乗り越えるドラマに強い期待を抱いて、次回を待ちたいと思います。