イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アイカツ!:第144話『ドッキリアイドル大作戦!』感想

夏真っ盛りのアイカツ!、今回は鯵と羊と落とし穴。
いや……ドッキリ番組を通して、ダンディヴァを経験して器の大きくなったスミレちゃんを見せる回っていいたい所なんだけど、プロの仕事とは思えない行き当たりばったりなドッキリネタとか、色々緩くてさ……。
ワンエピソードでフックする力がある分、今回のようなふわっとした話が個別エピに来ると、ちょっと勿体無く感じちゃうなぁ……ここら辺は好みの問題だけど。

本筋はお仕事話にゆるーっとした展開を混ぜた滑らか進行でしたが、要所要所のキャラくすぐりは悪くなかったです。
ツインテ+眼鏡装備のあかりちゃんを見た時、『きぃ? ピンクに続き茶色のきぃなんだよな!!』とセイラを憑依させたのは、俺だけではあるまい。
アニメ史上おそらく最高級に丁寧な鯵の三枚おろし作画とか、何の脈絡もなく突入してくる暴れ羊とか、力の入れどころがズレている感じもしたけど……過剰な力みが笑いにつながってるなら、それはそれで、か。

あらゆる状況を冷静に対処し、弱点も即座に解消するスミレちゃんの格は正直あかりジェネレーションの中では頭一つ抜けている。
これが意図的ならあかりちゃんとの『トモダチでライバル』という関係を深めていく足場だなと断言できるんだけど、どうもあと一歩の踏み込みが足らなく感じるんだよなぁ、最近。
そこの抜けたトンチキな描写をしつつも、競いあい高め合うアイカツ!の競技的側面には細かい目配せが効いていることが、アイカツ!の大きな強みだったと思うわけですが。
それはスミレちゃんの成長見せたから十分でしょ? ってことかね。
唯一動揺したのがあかりちゃんのピンチだったり、まーた年上の女の人を料理で堕とししたり、魔性の美女っぷりはよく描写されていたと思います。
スミレちゃんのそういう所好き。

かなりサラッとした流れでドレスを手に入れ、販促のはずのエールブレスは本番では投げ捨てられつつ、木漏れ日輝くステージもありました。
ロリゴシックの新作も、陰影の表現力がまた上がっている所も、agraph作曲の新曲もいいんだけど、荘厳な雰囲気と距離が近すぎる客席はややミスマッチ。
色々表現方法を模索し、攻め続けるからこそクオリティを維持できるんだとは思うけど、時々要素と要素がぶつかるよね、アイカツ!のステージング。

ふわっと棘がなくて楽しいんだけど、芯と満足感があんまり感じられない、スミレちゃんの個別回でした。
前回の無人島といい、アイカツも夏休みモードかなぁ……と思ってたら、次回は夏祭りエピ。
アイカツで浴衣というと第40話『ガール・ミーツ・ガール』を思い出しますが、あのエピソードのように賑やかさの中に緊張感が、楽しさの中に成長の足場が見えるようなお話が来ると嬉しいですね。