イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

のんのんびより りぴーと:第7話『思いきって飛び込んだ』感想

れんげたちの夏はまだまだ続く、七話目の今回は川と少女とバスの基地。
前回なっつんと絡んだように今回はれんげとよく遊んでいて、二期のほたるんはこまキチ要素をうまく抑え、人間関係の広がりを獲得しているように思える。
飛び込みを印象的に使って、蛍が達成した小さな決心を見せてくれる構成も見事。


今回は夏休みということもあり、ひか姉が帰還して笑いの軸になっていた。
れんげとはいまいちズレた噛み合い方をする姉妹ネタを、蛍とはクッソ田舎者の都会ネタでそれぞれ話しを膨らませていて、いいコメディエンヌだと思う。
小狡いクソガキ感を随所に匂わせつつも、蛍相手に先輩ぶるところとか、ざくろを買ってあげる所とか、細かくお姉さんな魅力を描いていた。
こういうところは、二期のなっつんに通じる描写なのかもしれん。

れんちょんの天才っぷりは今回も健在で、小市民であり凡人なひか姉とのズレたやり取りは、爽やかな笑いを生んでいた。
れんちょんは独特の世界観をもってる上にこだわりが強いので、ついていく年上達が振り回されまくるのが面白いな、やっぱ。
笑いつつも、困りつつも振り回されてあげる優しさと余裕が、れんげを包んでいるのが見えるからだろうな。
コメディといい話のシームレスなラッシュは、ほんとこのアニメの強みだと思います。


ほたるは普段あんま付き合わないれんげと積極的に遊んで、バス基地までの小さな冒険を堪能。
こっちもれんげの暴走に付き合う形なんだけど、好奇心が強くなんにでも積極的に食いつくのは、お話回す上で便利だよなぁ、あの小1。
興味だけではなく喜びも素直に表すので、見ていて気持ちが良いし、やっぱよく出来た主人公よなぁれんちょんは。

自力で忘れ物を回収するという小さな成長を果たしたことで、アバンでは出来なかった橋からの飛び込みを決心しているわけで、れんげに振り回される年上たちも、実は満更ではない何かを受け取っている。
非常に小さな、しかし大事な何かを細かくやり取りしながら、ほたるは田舎暮らしや新しい友人たちに慣れていく。
二期はカメラを小学五年生の蛍にかなりじっくり据え付けているんですが、その結果彼女が何を手に入れ、どう変化しているのがよく見える気がします。
一期でれんげが担当していた役割を、蛍が半分担当しているような印象ですね。
こまキチとして描写されているだけでは見えてこない魅力が前面に出ていて、二期の蛍の描き方はとても良いと思います。

夏休みの一コマをスケッチしつつ、少女たちのありふれた一歩を丁寧に描写した、のんのんびよりらしいお話でした。
蝉の声に代表される音響も、水回りの表現もスンゴイ仕事をしており、夏っぽさがよく出ていたのも良かった。
そろそろ作中時間も秋になると思いますが、三つ目の季節も彼女たちに優しいといいな。