イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 15/10/04 ガーデンオーダー『火葬する獣』

昨日はオンラインで、FEARの新作ガーデンオーダー付属シナリオを遊んだよ。

シナリオタイトル:火葬する獣 システム:ガーデンオーダー GM:シェンツさん

よねちょくん:"ソリッドオレンジ"世良アツミ:18歳女性:物質転移 オーダー能力を手に入れてイキっていたら、より仕上がった能力者にきっちりシメられ、GARDENに所属することになった不良娘。プラズマを纏って敵に特攻する、気の短い火薬体質。

Braveoneさん:"ブルカーン"奈戯業:中年男性:光波干渉 光を自在に操る能力を持った、歴戦の傭兵。能力自体はピークを過ぎているが、老練な立ち回りと知識で現役にも負けない腕前を誇る。アツミをシメた張本人にして教官。

新米くん:"コールドブランド"アビゲイル・コールドブランド:16歳女性:氷結能力 オーダー差別渦巻く米国を抜け出し、日本にやってきた氷使い。オーダーの力を平和と正義の為に使うことを夢見る理想主義者であり、暴走気味なアツミとはいつもぶつかっている。

コバヤシ:"オートリンデ"祝部はるか:16歳女性:感覚強化 鋭い感覚と落ち着いた立ち回り、カスタマイズした二式テラ銃を使いこなし、バディを立てる大和撫子。控えめな振る舞いの裏には、何やら秘密の匂いがする。海未ちゃんの外見をした姫宮アンシー。

というメンバーで、人類の敵ネフィリムが巣食う研究所に挑みました。

触ってみた感想は、全体的に軽量で新奇だなという感じ。判定タイミングを絞り気味にすることで、ダイスを振ったり相手の意思確認をするタイミングを極力減らし、プレイ時間を短く、プレイ感覚を軽くすることに注力している印象。

反面、技能が細かく分かれていたり、能力ごとのボーナスをトンチ効かせて巧く獲得するようになっていたり、自然とロールが発生し、プレイが淡白にならないようにする工夫も随所に感じられました。ボーナスが欲しくて能力の演出を考えているうちに、自然と異能力者RPGっぽくなっていく流れは、良く考えられているなと思った。

『自然なロール生成』を一番感じたのは二人一組のバディシステムをシステム段階で組み込んでしまっている設計でして、導入のバリエーションは減らすことができる、PC間の交流は強化されるで、結構良い事ずくめな感じがします。OP4回考える&やるのって、案外大変だし時間使うんだよね。

D100という判定システムも、PCが初期作成段階で比較的強く、自分の得意分野を100%にすることがそこまで難しくないことから、第一印象よりストレス少なく運用出来ました。成功率自体は%高いほうが良いけど、出目は低いほうが勝つという処理がシンプルながらダイスを振る意味を強くしていて、ダレにくいのがとても良い。

戦闘の処理に関しては抽象と具象の良いところどりという感じです。非常にスマートに移動を処理しつつスケール感が出るエリア戦闘も、デカブツと命の削り合いをやっている感じが手軽に味わえるチャート&ゲージ型のHPシステムも、これまでのFEARゲーとは少し違った味わいながら、取り回しのハンディさは死んでいない感じでした。

シナリオの方は比較的ドラマの仕掛けが少ないというか、素直なダンジョンハックというか。バディ導入がミドルでも機能していて、自然と掛け合いのロールプレイが発生するようになっているのは、とても良いと思います。

総じてクトゥルフからの新規層取り込みを睨みつつ、最新鋭のデザインテクニックをふんだんに盛り込んだ、とても遊びやすいシステムでした。食べやすさと食いごたえが両立しているのは、ほんとうに素晴らしい。

反面世界観絡みの記述の弱さはちょっと気になる所で、ネフィリムという存在が世界にどれだけ影響を与えていて、PC達がどのくらい特別な位置にいるのかいまいち見えにくいのは、正直立ち回りに困る。

リプレイだとファミレスで飯食って結構のんきに調査しているので、人類の文化はある程度以上保存されてんのかなぁ。"ガンパレード・マーチ"や"ゴッドイーター"つうか、"影鰐"くらいの扱いで良い……ってことなのかなぁ。こういう世界こそ、OPコミックが欲しかった所ですが、これは贅沢な願いですね。

ルールブックの仕上がりもしっかりしていて、索引もちゃんとあります。自分はキャラ自作で挑んだんですが、キャラメイクする中でストレスに感じた部分はほぼなかったです。リプレイ中でフルスクラッチの方法に触れているのが、地味に有り難い。

というわけで、軽便さと充実感の両立した、とても良いシステムだと感じました。次のサプリで世界観周りが強化されると、よりグッドかなぁ。他PLも同卓のメンバーの顔をよく見たプレイングで、とっても楽しかったです。良いセッションだった。