イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ノラガミ -ARAGOTO-:第4話『願』感想

神も死霊も人間も、誰一人して楽ではない世界の第四話。
ヤト&雪音が毘沙門の家に殴り込みをかけ、ヤトと毘沙門の因縁が公開され、陸巴の狙いが判明し、雪音が折れた回でした。
ワッハッハ、雪音が折れた、ワッハッハ、もう笑うしかない。(結構ショックマン)

毘沙門さんに関してはこの女ダメだわ! マジ!! としか言いようがなく、過去の因縁もどう考えても逆恨みであった。
善意で神器拾うのは良いんだが、それが破綻して悲劇が一回起きてるのに、学習するどころか逆手に取らてて悲劇が拡大する学習能力のなさがさすが軍神
そら陸巴も代替わり狙うわ。

『悪気はなかった』で正当化出来るのであれば、より毘沙門の名に相応しい神を狙って行動している陸巴だって『悪気はない』
何しろ、あれだけの悪事と陰謀を働いておきながら、陸巴は毘沙門を刺してはいないわけだから。
被害者と加害者が同じロジックで動いてしまっているところに、このアニメの性格の悪いところが凝縮されている感じがあって、今回の暴露は応えた。

禍ツ神だったヤトは別に善をなしたわけではないが、結果として不善を止めたのは事実。
このことをメガネが毘沙門に説明しておけば、あの脳筋も少しは自分の生き方を考えたろうに、あのメガネ自分が嫌われたくないからってだんまり決め込んで、全くおんなじ事の繰り返しになっているという……。
『十人二十人抱え込める器じゃねぇんだし、神器は犬猫じゃねぇんだから、身の丈考えて神様しろや』位のことは言ってくれ。
おかげでひよりは死にそうだし、雪音くんは折れちゃったじゃないか……。

このままヤトと毘沙門が殺しあっていると陸巴の飯がウマいだけなので、牢屋をぶち破って止めに行く流れなんだろうが、あのバカ女に巣食った妖怪が黙っているとは思えないし、もう一悶着ありそう。
何よりこの騒動、毘沙門の過剰な人道主義が引き寄せたものなので、あのアマが生き方変えてくれないと根本的にはどうにもならん。
雪音くんのギザギザボーイっぷりも相当なもんだったが、精神年齢が若くて可塑性があり、親身になってくれるひよりもいたからな。
トウが立ってる毘沙門は、まーた身内を殺さざるをえない状況が目の前に迫ってきて変わってくれるもんだろうか。
ここまで見せている短絡的思考と自己弁護的発想を見てると、そこら辺の期待出来なさで気が滅入るぜ。


ひよりかーちゃんを拉致られたヤトとーちゃんですが、『!?』って感じの殺気バリバリの表情といい、作りたくもない貸しを天神に預けてまで道を作るところといい、雪音の迷いを払うべく頼るところといい、一期より成長した姿が見れた。
ヤトはだらしないしゴミ人間(ゴミ神様?)だけど、背伸びして自分の理想に誰かを巻き込むことはしないので、そこは安心だ。
キメるときはキメるしね、ちゃんと。
戦闘シーンは毎回のように切れ味鋭くかっこいいんだが、今回は傷の描写が多めで、本当は戦うべきではない戦いだということが強調されていて良かった。
その本質にちゃんと気づいていた雪音くんの成長が嬉しくもあるが、折れちゃったしなぁ……こう、都合のいい大復活とかちゃんとしてよね、マジ。

とーちゃんを信じて一緒に特攻む雪音くんも良かったが、動きたくとも動けない小福の涙がいじらしくて可愛くて、哀しくて素晴らしい。
神様なのに世界のルールや自分の気持、能力の都合などなど、ヘタすれば人間よりも様々なものに縛られ動けない姿が、今回は目立ったように思う。
だが毘沙門さん、アンタはもう少し好き勝手に動いた結果ってのを内省するべきタイミングに来てると思うぜ。(スーパー小言マン)

いろんな神様のいろんな事情としがらみが、神器を巻き込んで加速していくお話でした。
混乱と不幸が撒き散らされて続けているわけですが、事態収拾の目処をどう立てるのか、気になるところです。
現状、王手に使えそうなコマがひよりしかない……雪音くんの時もひより頼みじゃなかった君ら!?
ここまで人間臭くて、ダメな神様のお話ってのもなかなかねぇなぁ。
面白くて素晴らしいぜ、ノラガミ