イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ゆるゆり さん☆ハイ:第4話『その夜は、みんなの想いをつないでゆく。』感想

少女たちの青いサンクトゥム、四話目は楽しいパジャマパーティ(平日)。
てっきり休日の出来事ばかり思っていたので、朝ぞろぞろと連れ立ってご出勤していく姿に微かなインモラルを感じたりした。
あと漢字の読みをネタにしたショートギャグね、櫻子主役。

今回は『一年組』『二年組』『大学生』と、お互いの枠がハッキリした組み分けで進むお話。
四人だからこそ見える関係性というか、仲良しの間に揺らぐ緊張感というか、三期らしい湿度で切り取っていた。
風呂にはいると決まった後の、客を立てると見せかけて超スムーズに京子の隣を確保しに行く結衣の姿に、一種の恐怖を感じる。
後ろから口を抑えたシーンの京子のリアクションといい、仲良しこよしの幼馴染というレイヤーを超えた力関係が、そこには働いていると思う。
京結は危うく正しく、アモラルの一歩手前でモラルを維持している感じだ。

二年組は櫻子のバカが良いエンジンになって、風通しの良い関係で進んでいた。
さくひまで二人っきりにすると、とたんに湿気が出てくるのだけれども、一年組でまとめると微笑ましい友情だよね。
ちなつの動物的な性欲に関しては、櫻子のバカと同じく話の原動力として強調されてるポイント。
それを踏みにじらず、敬意を持って使えているかどうかってのは、起伏が少なくなりがちな日常モノでこそ大事だと思う。
三期は現状、そこら辺気を配っているのではないか。

大学生はガキのヌッるい友情ごっこを嘲笑うようにワイルドローズ……というわけではなく、時々情欲がはみ出るものの、女学生のような清らかな同衾だった。
あかりが隣に配置されていないせいで、あかねさんの汚物キャラが暴走しなかったのが主因だろうが、仲良しに満ちたゆるゆりらしい交際。
って言いたいんだけど、吉川姉と赤座姉ってどうやっても想いがすれ違う二人で、そのズレが笑いになってるっていう残忍な関係。
このアニメがゆるゆりである以上、ともこさんはひかりのあかりキチに気づくことも、あかりはともこさんの淡い思いに気づいたり答えたりすることも、許されていない。
そういう、物語の構造配置が巧みに予感されている未来にたどり着かないもどかしさが、むしろ青春期らしさ、『百合』らしさを強化しているのかもしれん。
テクニックとしての恋愛、未到達記述としての青春。