イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

Dance with Devils:第4話『孤独と哀愁のボレロ』感想

悪魔と吸血鬼と退魔師のみつどもえアニメ、四話目はニーサンメインのお話。
<社会:アストラル>の専門家がお話しの背景をサラッと説明しつつ、ニーサンの秘めたインモラルが炸裂するエピソードとなりました。
既に非血縁フラグがバリっと立ているので王子様立候補もありといえばありですが、欲望剥き出しすぎるお歌だったな。
そういう秘めてるつもりで剥き出しの欲望、好きよアタシ。

先週ウリエくんが見せた病み愛に続き、ニーサンは監禁芸で愛をアピールしてました。
"AMNESIA"でもやってましたけど、乙女ハートにはイケメンに監禁されるとキュンキュン反応する回路が組み込まれているのでしょうか。
感情が暴走しすぎてめんどくさい生き物が、ファンタジーの中限定で萌え属性だというのは何となく分かる。
好きやで、凛ちゃん……(クールも作品も飛び越えたラブレター)

ニーサンは妹監禁したり、親友ちゃんと連絡取ったり、バールでボコボコされたり、ニフラム打ったりと忙しかったですね。
妹に衝撃の真実を語るシーンだとは思うんですが、どう考えても『邪気眼の英才教育』にしか聞こえないリドル粒子の濃度が、さすがダンデヴィって感じだ。
波多野さんは歌が巧いので、『義妹にマジでムラムラ来る!! なんであのアマ、ナマ足出しまくるんだ!!(意訳)』という欲望ソングも、かっこ良く聞けてしまうのが凄い。
自分から窮地に飛び込んでおいて「兄さんはやっぱり、私の王子様だよ!」みてーな寝言が出てくる辺り、妹ちゃんも神経図太いよね。


さておき主人公は『守られるヒロインなんてロックじゃねぇ!』と叫んで、バールで窓枠をぶっ壊して自由を手に入れる。
まぁその後誘い込まれて、ニーサンに助けられるんですけどね……行動力のある主人公は時々身勝手に見えるのは、結構悩ましいところね。
そして吸血鬼戦のバール滅多打ちといい、長野での放火といい、物理的手段が猛威をふるう現代オカルトだな!!
ココら辺のずれた感覚が、僕はすごい好きです。
多分魔法の発動のためにはかなり段階を踏まなきゃいけない面倒なルールなので、PL的には極力物理ですましたいのだろう。

ニーサンとイチャコラするついでに世界の真実を知ったので、今後は主人公の当事者性が上がるといいなーと思います。
なんか秘めたるパウアが発動しかかったり、主人公が主人公たる所以も少し見えたし。
しかしこのアニメ、基本的に『イケメンが私を狙って争ったり、愛にあふれるあまり監禁したりする!! 私はそんなこと望んでないのに!! いやマジで望んでないのに!!! 持てすぎる自分が怖いッ!!』という立場に追い込まれたい視聴者の欲求に素直なので、しばらくは流されるんだろうな。
こうやって揶揄してますが、視聴者のリビドーを真面目に受け取り、それを叶えるべく本気で作品を作ってくれるってことは大事だし、尊敬に値すると思います。
真面目にやった結果がバールで脱出ですが! そこも好き!!

お歌に関してはニーサンの濃厚シスコン告白ソングと、スケッチ的な使い方がいくつか。
固有結界が展開されるPVも良いんですが、劇中場面と地続きなままサラッと歌うシーンがいくつかあることで、ミュージカル的な空気が濃く作られていると思います。
離れた兄妹の気持ちをユニゾンソングで見せる所とか、ちょっと洒落てて好き。

というわけで、"RED GARDEN"の松尾監督コンテでお送りする第4話でした。
そらーROCKだわ、吸血鬼とも戦うしね。
いろんなトンチキアニメの遺伝子を正当に受け継ぎつつ、オモシロイケメンオカルト乙女アニメという独自性も持っている、良いアニメだなぁこれ。