イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アイカツ!:第159話『ギャラクシー☆スターライト』感想

やってまいりました! アイカツ名物クソドラマ回!! というわけで、今回はロボアニメだよアイドル活動。
これまでも吸血鬼になったり不思議の国のアリスやったり、探偵活動の合間に心が溶けちゃったり色々あったので、ロボ程度では動揺しないのが訓練されたアイカツファン……嘘、流石にキチリすぎだと思う。
サンライズの動員力をフル活用し、本職として活躍するスタッフを勢揃いさせてやり切った見事なパロディ回でした。
いやー、まさか今石引っ張ってくるとはわなぁ……。

今回は第122話『ヴァンパイアミステリー』と同じく、アイドルがスターライトでクソドラマを見る姿を映す、メタレイヤー構造。
視聴者役として選ばれたのはプッシュ継続のののリサでしたが、何かというと抱きつきたがるので、北海道産アイドルの肥育には注意が必要だと思います。
今回はロボ描きたい奴/エフェクト描きたい奴/可愛いアイドルがイチャイチャする姿を描きたい奴/動物を可愛く描きたい奴と、アニメータの欲望をつないで一本の話にしている感じもあり、暴走しがちなアイカツドラマ回でも屈指のやりたいだけ力だった。
スミレちゃんも妙に凛ちゃん触ってたしなぁ……ロボ一本槍ではない欲張り加減は、アイカツらしいといえばらしい。

ロボの方はサンライズもそうでないところも全部ひっくるめた、サンプリング世代のスーパー引用アニメーションといった風情でございまして、マジンガーからグレンラガンまで、トップ2からガンダムまで、縦横無尽にパロディしておりました。
ただ引用するのではなく、アニメーションとして気持ちの良い『動き』をしっかり仕上げた上で、印象的な演出をサンプリングして繋ぎ倒すあたり、非常に気合の入ったパロディだった。
こうしてまとめられると、ロボットアニメの歴史は正しく『動き』の快楽、『動き』の特色の歴史だったのだなぁと思ったりする仕上がりでしたが、個人的に好きなのは金田飛びやあかりちゃんの目からビーム辺りの『咀嚼され洗練された結果としてのレトロな感じ』の動きであり、正しくトリガー的な引用の系譜といいますか、あの辺り今石かなといいますか、そんな感じ。

ロボ部分が目立つ話ですけども、凛ちゃんの『ジャージも良いけどドレスもね』な心情は本筋でやっても良い細やかさがあったり、オオゾラッコーンの表情変化がなかなかキュートであったりとか、鉄以外の部分もグッドでした。
スミレちゃんの弾けた演技からあかりジェネレーションの変化と成長が見れる所とか、相変わらずひなきはドラマの主役取れねぇなとか、まぁ色々な。
作中の存在感からしても、お話しの消化具合からしても、いちご世代はこのくらいの出番のほうが良いよねぇとは思うのだが、それとは関係なくかえでの扱いに地獄めいた世知辛さを感じざるを得ない。
こういうお祭りムードな回ですら、生存競争厳しいアイドル・ジャングルの掟を思い出させてくれるアニメ、アイカツ

四年目を迎え、大型新人ののリサのプッシュノルマもあって結構真っ直ぐな展開が続いていたアイカツ
そこにやってきた、ゆるーい回……故に、本気のクオリティで遊び切るエピソードでした。
遊びってのは本気でやり切ったほうが絶対面白いという、世の中の真理を叩きつけられた気分だ。
いやー、面白かった。