イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

影鰐 -KAGEWANI-:第11話『遭遇』感想

世界の闇と戦うショート・サバイバルホラーアニメ、今週は番場宗介ZERO。
番場先生が奇獣を追いかけるオリジンが説明され、影鰐との因縁が更に深まる回でした。
これまでの奇獣とは別格のインチキ性能を誇る影鰐の凄み、死体を映さないが故に鮮明な残忍さ、そして一捻りしたオチ。
最終話に向けて更に速度を上げていく影鰐を、存分に楽しむことが出来ました。

ショートショートの集合体であるこのアニメに毎回登場し、お話を縦に貫く仕事をしてきた番場先生。
あんまり奇獣に近づくと死ぬので傍観者だったり手遅れだったりしつつも、時々人助けとかしてきたビミョーな主人公なのですが、そろそろお話も一区切りということで、おもいっきりメインに座ってました。
両親を殺され、自身も奇獣に感染した過去というのはベタながらもぶっとい主人公力であり、『影鰐はホント欲しいところ外さないなぁ』とホクホク顔でした。

先週顔見世をした奇獣狩りの女との繋がりも描写されていましたが、奇獣とか変わりすぎた存在は寿命が人間の範疇を外れたりすんのかなぁ。
とすれば番場先生は人類の枠を超えた永遠の語り部足りえるわけで、これも超美味しい設定ですな。
木村のモーションに乗って猿楽に協力するところといい、ここ二話はお話が一気に収まる予感を高めてくれる展開で素晴らしいです。

村の虐殺シーンは『前回あれだけ大暴れした影鰐が群れで!!』という衝撃もあり、死体を見せない皆殺しのショッキングさもあり、良い見せ方でした。
あれだけの惨殺があっても(あってこそ?)商魂逞しく生き延びる人間を写したオチも含めて、今回も優れたホラーだった。
何度も言いますが、ワンアイデアの切れ味が最大限生き、スパっとした後味で見せれるホラーという題材とショートアニメとの相性の良さを証明した影鰐は、すげーアニメだと思うわけよ。

過去に一つの区切りをつけ、猿楽に協力することにした番場先生が今後どこに行くのか。
これまで付き合ってきた奇獣の真実がどんなものなのか含め、来週が気になる回でした。
一回一回の衝撃だけではなく、シリーズを通した枠組みの面白さも高めてくれていて、影鰐はありがたいアニメだなぁと思います。
今回高めた主人公力で、ついに番場先生は一発ぶちかますのか。
来週がとても楽しみです。