イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ブブキ・ブランキ:第2話『炎の巨人』感想

サンジゲンのCGパワーとわけの分からなさで押し込んでいく系アニメ、結構お話しの形が分かった気がする第2話。
OPの流れや『部武器』が合体して王舞に変化するシーケンス、五人の気持ちが一つになると強くなるロジックとか考えると、基本的なルールは『戦隊モノ』なんだな、このアニメ。
悪の大幹部たる礼央子さまも色々自分のことを語り、設定を説明し、主人公を煽る良い敵役でした。
敵・味方両方とのファースト・コンタクトを終えて、こっからどう転がしていくかって感じですね。

味方チームの流れとしては、主人公・東くんがイヤボーンで能力に覚醒し、チクチク突っかかってくる役の柊くんが噛み付いてきて、女の子たちは比較的物分りが良い、という感じ。
10年間日本を離れていた東くんの当惑をあえて解消しないまま、どんどん話を進めていく話作りは前回に引き続きですが、チームの仲間と話をする時間は結構あったので、表情が見えてきた感じです。
取り敢えず、黄金ちゃんのヒロイン力が高くて、僕はあの子好きだな。

柊くんが親の復讐に燃えるとんがりボーイなので、チームの空気は結構毛羽立った感じであり、眼鏡ヤンキー乃亜ちゃんも尖った印象。
ここら辺の問題児を健気な黄金ちゃんとか独特な間合いの静流ちゃんとかで丸めつつ、みんながチームになってく話なのかなぁ。
王舞は合体ロボであり、『戦闘で活躍するためには心を一つにせんとイカン!』という理屈はよく分かるんだが、柊くんがムッチャ大暴れしとったからなぁ……。
ここら辺の凸凹をどう均していくかってのが、今後お話を見る上での一つの焦点なんでyそうね。


設定語りをしようとすると空から降ってきて、四十路とは思えないハイテンションで殴りかかってくる礼央子さんを筆頭に、子供を踏みにじる悪い大人とおもいきや案外忠義者の周作オジサン、いかつい新走オジサンなど、悪の組織も顔が見えた。
EDが礼央子オンステージから見ても、礼央子様は闇の主役ともいうべき存在なんだと思いますが、今ん所お話を転がす努力をしてくれる良いゲストだと思う。
ワケワカラない状況に当惑する東くんが掴みやすいように、一番モチベが濃いママンネタをディスりまくるモチベーション操作は、GMとして見習いたいところです。
ひとしきり戦闘して適度に勝ったり負けたりして、いい塩梅に温度が温まったら戦い休止してくれるところとかね。

礼央子様の言い草を見るだに、王舞が落下し東京が交配した事件以前から、ママンと礼央子様との因縁はあった模様。
そもそもブランキとは何か、10年前の事件の詳細、現在の東京がどうなっているかとかはまだわからない状況なんですが、取り敢えず礼央子様がママンに強い感情を持っているのは、あのハイテンションの煽りっぷりから見ても分かる。
巻き込まれ型主人公である東くんと、当面の敵である礼央子さまとの接点はママンなので、しばらくはここを足場に話が回っていくのかな?
ブブキ使いの背景が見えてくると、少年たちをつなぐ関係もハッキリしてくると思うので、ここら辺の説明は早く欲しいですね。

ツダケン声の周作オジサンは『悪くて強い』という悪役の必要条件をしっかり満たし、ねっとりと『悪い大人』のルールモデルを演じてくれていました。
主役チームがみなティーンエイジャーであり、保護してくれる親のいない独り子という共通点を持つことと、敵さんが色んな顔をした『悪い大人』であるっていうことは、多分対比になってんだな。
子供が成長し自分を見つけていく過程の中で、乗り越えるべき壁の仕事を『悪い大人』がしてく感じかな、OPとか見ると。
ここら辺の構図はオーソドックスであり、尖ったヴィジュアルが落ち着いて走るために、大事な足場になってくれそうな感じであります。

人間サイズの闘争で頑張っていた前回に比べると、今回は王舞の合体復活あり、礼央子が操るライバルロボ・焔帝との殴りあいバトルありで、スケールのでかくなったバトルが展開されていました。
ここら辺はサンジゲンの面目躍如といった所で、鉄板をぶっ叩いているようなSEと相まって、サイズ感のある殴り合いがド迫力で展開。
ロボットというよりも『動く巨大建築物』の殴り合いといった独特のアクションは、なかなかフレッシュな視聴感で楽しかったです。

セリフはないけどブブキたちもバッチリキャラ立ちしていて、特に黄金の右手ちゃんはなかなかの忠義者で好感が持てました。
ブブキを粗末に扱う柊くんに怒る乃亜ちゃんを見るだに、主役チームの中でもブブキに対するスタンスは違いがあるんだな。
柊くんの言ってた『ブブキ使いの裏切り者』って要素も途中で終わってるし、今回は今後膨らみそうな要素を大量に撒く回だったんだな。


凸凹チームの衝突合戦から、主人公の能力覚醒、巨大ロボット出現とラスボスとの会話、戦闘と勝利と敗北まで。
序盤にやっておくべきイベントをだいたいこなしつつ、キャラクターが抱えているものや大体の世界の成り立ち、お話しの大体の形を見せる第2話となりました。
イカれたデザインのロボットが独特の重さで動き、殴りあうアクションの気持ちよさが見れたのは、このアニメの強いところを感じられて良かったです。

空から落ちてきた新しいブランキとか、まだまだバラバラな主人公チームとか、お話が転がっていく要素も沢山提出されました。
礼央子様の分かりやすい悪役っぷり、ハイテンションで元気な様子は見ていて面白いので、影の主役を担当し話を盛り上げて欲しいものです。
もちろん、それには光の主役である東くんが、自分の物語を頑張るってことが大事ですけども。
さてはて、来週どうなるんでしょうね。