イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ルパン三世:第18話『始まりの晩餐』感想

探偵ルパン、現代に蘇りしダ・ヴィンチの謎を解く!! つーわけで、前々から顔出ししてたレオナルド伯父さんが挨拶をしてくる、2015最終章開幕戦。
スルスルと謎解きしまくるルパンのおかげで、『イタリアの謎』『MI6』『レオナルド・ダ・ヴィンチ』の三題噺につながりが付いて、状況が整理される話でもありました。
説明回なんだけど、凝り性のレオナルドおじさんがいちいち面白ギミックを披露することで、テンポが生まれてたのは面白い。

今回の話はいわゆる整理回でして、晩餐に呼ばれた九人それぞれのスタンスとモチベーションを確認し、各員の因縁がどう絡み合っているかを視聴者に見せる回です。
まぁ第1クールで結構因縁が解けてるキャラもいて、ニクスはMI6やめてるし、レベッカは昔の男を思い切ってるしで、ここら辺はあくまでゲスト参戦という感じか。
むしろこれまで目立たなかったMI6本部長と、今回本格的に顔を出したレオナルドこそ、『イタリアの夢』による偉人復活スーパーエージェント化計画というトンチキな背景が明るみに出たことで、ようやく表舞台に立った印象。
『イタリアの夢』は相当トンチキなアイテムなんですが、『過去の天才を復活させて、最強の00ナンバー作ろうぜ!』というボンクラ力高い計画に利用するのは、荒唐無稽で面白い。

過去の男の誇りである『イタリアの夢』をボンクラな計画に使われることでレベッカには当事者性が生まれるけど、ニクスはどうすんのかな……家族が巻き込まれりゃなんとかなるか。
ルパン一味は物語の導入からして、ハンドアウトに食いつきまくる優良プレイヤーっぷりを発揮してたので、あんまり心配ない。
直接因縁のないレオナルドおじさんにも、『肖像権を侵害した』という無茶な噛みつき方で因縁を作るに行く辺り、ルパンのシナリオへの乗っかり方は巧すぎる。
そもそも好奇心とプライドが強く、女とお宝をぶら下げれば話に飛び込んできて、流儀を柔軟に解釈して落とし所を探してくれるルパンは、お話の運営に積極的な主人公ではあるか。

2015のラスボスになりそうなレオナルドおじさんは、今のところ全裸で街を疾走しグラフィティで自己主張し、オモシロ仕掛けでディナーを用意するだけの、大いなる奇人だ。
世間の人に迷惑かけないということは『俺達があいつを止めにゃならん!』という展開になりにくいってことなのだが、これから厄介事を引き起こすのか、はたまた殺さないけど面白いライバルというポジションに説得力を積み上げるのか……『世界を解体する』とか物騒なこといてったし、前者かな?
そこら辺は今後の展開次第ですが、今回見せた凝り性な部分、何かとおもしろメカが飛び出すアーティスト気質は、見ていて面白いキャラだね。
今後もルネッサンスなビックリドッキリメカをバンバン出して、場面を賑やかにして欲しいものだ。
何が凄いって、おじさんが繰り出す愉快メカが、大げさではあってもだいたい史実ネタってところだな。

ルパン一味が色んな格好するのも2015の小さな楽しみなんですが、今回はプロデューサー巻きでファッションショーに忍び込む次元が、セクシーでよかった。
コース料理に秘められた暗号を片っ端から解読しまくる探偵ルパンとか、キャラ描写の意味でレアなカットが多い回だったな。
存命の時はコースの式次第は定まってなかったと思うが、20世紀のドルチェ・ティラミスまで使いこなすああtり、順応性高いよねレオナルドおじさん。

そんなわけで、メインアクターの現状を確認し、今後のお話を取り回す黒幕が自己紹介する回でした。
ようやくまともに喋ったレオナルドおじさんは愉快な人なので、個人的な好みとしてはあんま人とか殺さず、『怪盗 VS 万能人!!』という文化力高いバトルをルパンと繰り広げていってほしいものだ。
『奇っ怪な発明品使い』『スタイルに拘る芸術家肌』つー意味じゃ、ルパンとダ・ヴィンチて似てる部分結構あるわね……2015はルパンというアイコンから要素を抽出し、シリーズゲストと共有させる造りが巧いなぁ。