イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

デュラララ!!×2結:第29話『闇に惑う』感想

混迷の色を増す魔界都市池袋、今回はアクション多めの追いかけっこ回。
爆弾を落とし新羅を拉致った鯨木さんにセルティブチ切れ……ってだけならまぁ判るんだが、これにヌルくなった自分を鍛え直したいヴァローナと、それを追いかけるシズちゃんが絡むんだからややこしい話よな。
一方紀田くんはようやく受け止めてくれるゲストキャラがくっついて、ゴチャゴチャした状況に少し筋道が付きそう。
交錯したりややこしくなったり、整理したり確かめたり。
デュラララらしい、止まることなく転がる回だったと思います。

毎回複数の軸が用意されて進んでるデュラララ結ですが、今回も鯨木-新羅-セルティ、ヴァローナ-シズちゃん-お馬さん、紀田くん-泉井-千景という三軸構成です。
中でも中軸になったのはヴァローナで、『ヌルい日常好き! シズちゃん先輩大好き!! でも私、ロシア製のバトルサイボーグだから……』というクッソ面倒くさい乙女心を、モノローグで吐露してました。
こうしてまとめられると、ほんとに君シズちゃん好きな……とっとと素直になってしまえば終わる話ではあるんだが、そのためには大暴れしなきゃいけないのがデュラララでもある。
まだまだヴァローナの青春歴編は拗れそうだ。

『非日常から日常に寄り添おうとして、自分が非日常であることを思い出してよくない方向に駆け出す』というヴァローナの動きは、実は帝人くんに似ていると思います。
彼の場合は『自分が日常に埋没したモブ過ぎて、ダラーズという非日常の魔力に目が眩んだ』という立場なんですが、両方共『非日常』と『日常』が背中合わせだということを綺麗に忘れ、未知に迷っているのは共通です。
ヴァローナは『日常』がキラキラと美しいことを認識してるんでまだ更生ルートが分かりやすいけど、帝人くんはそれを分かった上で、悪い意味での『非日常』の魔力に腰まで浸かった結果、身動き取れなくなってるのがなぁ。
なんもかんも、『一緒に死んであげますよ』と寄り添った青葉と、『頑張れ』と身を引いた紀田くんが悪い。(帝人×青葉好きの意見)

そんな紀田くんは泉井さんの強さを証明する噛ませになった後、千景ちゃんとの対話タイムにようやく辿り着いた。
紀田くんはフラフラしすぎて説得力がないキャラに片足突っ込んでいたんだが、『あ、このままだとPC2シナリオから脱落するわ』と気づいたGMが出した助け舟が、ギリギリ間に合った感じ。
このあとうまーくモチベーションと状況を整理できればお話もまとまっていくと思うが、千景くんは賢い上に大事なものを間違えないタイプなので、相談相手としてはベストやな。
……『門田が現役だと話転がらないから、轢いて一時退場させよう』って読み自体は正しかったんだが、紀田くんの受け皿が無くなった結果フラフラ期間が長くなりすぎたのは、多分想定外。
肝心の話自体は来週以降なので、ちゃんとまとめるもんまとめて、とっとと帝人を助けに行きなさいよー。


んで、鯨木さんが落とした爆弾で人外チェイスが大発生と。
タガが外れたセルティはさておき、スパイダーマンみたいなワイヤーアクションでそれと真向からやりあえる鯨木さんは、ラノベ力高過ぎると思う。
ヴァローナへの首の回収依頼も鯨木さんがやったみたいだけど、命がけの追いかけっこ引き起こすこと覚悟で引っ掻き回してる動機自体は、さっぱり不明だ。
何考えているかよく解らないBOSS候補として登場してから、から共感の足場がどんどん描かれて来た鯨木さんだけど、セルティと新羅に何を期待して今回の行動をとったか見えると、より面白くなりそう。(完全に原作忘れてるマン)

ヴァローナが鯨木さんと絡んだので、シナリオコネとしてヴァローナを貰ってるシズちゃんはどうにか合流しなきゃいけんのだけど、マンションにいた凡人どもは動きようがない。
この状況をどうにかするために動いたのが『馬』という辺り、ホントデュラララは変なアニメだ。
まぁセルティのお馬さんは忠馬であり、キャラクターとして動く理由は十分だし、シズちゃんぶらぶらさせててもお話混乱するだけだしな……。
あとま、俺は忠義と優しさのある動物キャラが好きなので、ありがたい展開ではあるな。

そんなこんなで、色々くっついたり離れたり、事件が起きたりまとまったりと、クライマックスに向けて転がり続けるデュラララでした。
とりあえずヴァローナのモチベーションは分かったし、紀田くんはマッチアップ相手と落ち着いたはナシが出来そうなんだけど、セルティと鯨木さん周りは余計に混乱、シズちゃんははナシがさらに転がりそうと。
今回のように意外なところでキャラがくっつくターンはまだまだ続きそうですが、さてはて、どこにたどり着くんでしょうかね。