イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ジョーカー・ゲーム:第7話『暗号名ケルベロス』感想

謀略という神に奉仕するスパイという名前の司祭の祈祷書、今週は船上の決戦。
『オメーらが女っけ少なすぎるとか言うから、今週は可愛いロリ出しましたよロリ!』と思ったのか思わなかったのか、犬と幼女が出てきて普段より色合いのある話でした。
いつも華麗に事件から撤退してたDボーイだけど、今回はじめて人情を拾い上げる終わり方だったなぁ。
子連れでスパイは出来ないだろうから、ハワイに置いて支援する感じなんだろうけど……よりにもよってハワイか。
スタイリッシュなスパイアクションという基本線は維持したまま、ちょっとビターで甘い人情味を足したお話でした。

今週はいつにもましてDボーイが超絶スパイ力を発揮しドヤってて、イルカは呼ぶわ整形は見破るわプッシュダガーは新聞で受け止めるわ、超人力超高かった。
俺も『頸動脈を切るのにナイフはいらない、爪で十分です』とか言ってみたい。
その割には毒殺は通す辺り、間抜けなのかケルベロスが上手だったのか、いまいち分からんな。
クロスワードで釣られちゃう英国スパイもどうかと思うが、そこら辺はD機関脅威の分析能力ということにしておこう。
あいつモラルなさすぎて本国でも干されてた輩だしな……こう考えると、キメキメだったわりに戦術的にはゴミ掃除みたいなミッションだったな、今回。

今回ぐらいさすD(さすがD機関、の略。汗一つかかず苦境を乗り切るスタイリッシュな姿を褒める時の言葉)されると、軽いヤダ味を感じる。
のだが、末端スパイがどれだけ超人的活躍を果たしても、日本が頭っから戦争に飛び込んでいく未来は変えられないという時代背景が、いい塩梅に彼らを道化にとどめてもいる。
彼ら自身スパイという立場の弱さは強く自覚しているし、その上で精一杯やれることをやっている姿が毎週流れていることで、思い上がってスカした感じは上手く弱められている。
D機関が超人である道化でもあることは、明確な人格的主人公がいないこのお話に一本軸を通すと同時に、スタイリッシュな活躍にワクワクしつつ、泥臭い宿命にとらわれる人間味も感じさせてくれて、やっぱり面白い設定だ。

来週は前後編でライバル機関登場というお話っぽいが、そろそろさすD出来ない状況がやってくるのだろうか。
はたまたいつもの様にピンチを華麗に乗りこなし、涼しい顔で苦境を乗り越えるかっこよさを見せてくれるのか。
オムニバスだからこそ、基本パターンをどう変装するのか、もしくはオーソドックスに攻めるのかという、シリーズ全体の組み立て方にも興味が湧くのよね。