イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

レガリア The Three Sacred Stars:第2話『選択』感想

ロボと百合とロリ! サムシングナイスをゴロッと詰め込んだマザーグース型ロボットアニメ、色々説明追加な第2話。
第1話を引っ張る大ネタとして隠していた女王設定が公開され、12年前の事件とか主人公の立ち位置とか、色々見えてくる回でした。
新たなロリと百合もドシドシ押し寄せ、この国には伊豆半島ばりに百合を引き寄せる引力が生まれているのか疑いたくもなる展開。
額に『意味ありげ』と書いてあるけど詳しいことは教えてくれない敵さん含め、謎はまだまだ膨らむ感じですなぁ。

国家元首としての姿を描写することで、ユイがただの年下の姉萌え生命体ではないことが分かったのは、とても良かったです。
体を張って敵と戦うモチベーションは、元首の誇りと姉への慕情……ストレートな主人公って感じだ。
自分の手で濃いキャラデザのおじさんを砂に変えておいて、『死傷者はありませんでした』と発表できる覚悟が見れたのは、非常にグッド……あのおじさん、舞台裏で生き残ってんのかも死んないけどさ。
『成長しない姉は、ロボなんです……』という衝撃の告白も結構すんなり受け止められ、レナの力にまつわるゴタゴタで話は引っ張らない感じですかね。
つーかこの国、姫様のこと好き過ぎだね、いらん所ゴチャゴチャしなくていいね。

国家元首パートは背筋を伸ばしてシリアスにやれていたと思うんですが、その合間に忍び寄る視聴者サービスパートとの違和感は、やっぱ拭えない。
太ももを強調するミニスカとか、妙にタメるスリーサイズ公表とか、典型的な深夜アニメの艶笑気配なんだけども、それを真顔で受け取るべきなのか笑っていいものか、画面から指示が巧く出てない感じがする。
『はいここ笑う所ー』っていう切り替えが悪目立ちするのも困るが、どう受け取ったものか困惑するのも悩ましい……ぜいたく言ってるな俺。
QP:flapper力溢れるソフトな女の子の顔と、堀の深いオッサンオバサンの顔が別の生き物すぎるのが一因なのかしら……主役と脇役がわかりやすいのは良いんだが。

これは百合パートも同じで、強い陰影とかうつむいた視線とか、必要な要素は織り交ぜつつ、作品に取り込まれた他の要素と巧く混ざり合っていない感じというか。
やりたい要素を一切ためらわず全部ぶち込んだチャンプルー感がこのアニメの特徴だとは思うのですが、演出がやや固くて、まだ要素がスムーズに共存できていない印象を受けますね。
『百合もシリアスもロボもロリもお色気も、全部混ざってレガリアだ!』と胸を張るには、ぶち抜けたクセの強さがないしなぁ……ネタでも何でも、頭一つ抜けた強さがあるのは大事だ。


とは言うものの、迫り来る危機とそれへの対処を茶化さずやってるところとか、『年下の姉最高ッ!』というリビドーを感じるところとかは好きです
何しろ主役級全員『年下の姉×背の高い妹』だもんな……美少女がロリ連れているだけで『あ、こいつスペシャルな存在だ』と伝わるわかり易さは、非常に良い。
姫様脅迫してた瀬戸声ちゃんも、一枚剥いたら相当な姉キチなんだろうなぁ……そういうシーン大事だから、早く見せてよね。

『とびっきりの姉VS姉! 銀河ギリギリ!! ぶっちぎりの凄い姉!!!』は来週以降にとっておいて、今週はキラーマジシャン戦でした。
特撮テイスト満載の戦闘シーンはこのアニメ独特のものでして、幻惑の煙を地面をぶっ叩いた衝撃ではらすところとか、ケレン効いててなかなか良かったです。
カードにステッキに大脱出に分身煙と、色んな手練手管で楽しませてくれるジョニーさんはいいマジシャンだなと思います。
組織の氏素性とか狙いとかはさっぱりわからんけども、ここら辺は今後明らかにされていく部分でしょうしね。

『12年前の事件で国一つ消えている』『レガリアがそれに関係している』ってのは分かったけども、具体的にどういう思惑で事件が起きたのかは、これまた未公開。
ここら辺の謎を追いかけつつ、迫り来るロボを撃退して話が進んでいく感じでしょうか。
姫様サイドと組織サイドの対立軸が今回明白になったけども、メシ食ってばっかりの三組目はどう絡んでくるのかねぇ。


というわけで、第1話でせき止めておいた情報を適宜公開しつつ、敵対組織の顔を見せ、主役のモチベーションを確認する回でした。
お話の転がる素地を整えるエピソードでして、特にユイが戦う動機と周囲の人々がしっかり見えたのは、なかなか良かったんではないでしょうか。
色んな要素をとっかえひっかえするのに忙しくて、シンプル故に情感が伝わるようなシーンがあんまり運営できていないのは、ちと気になるけども。

ともかく当面の敵は顔を出し、主役たちは戦いの運命に引き込まれることとなりました。
追いかけるべき謎も見えてきて、そこに絡む姉と姉キチも顔を見せた。
この初期状態から、物語がどこに進んでいくのか。
ゴロッとした食感の素材たちが、混ざり合うことはあるのか。
見守りたいと思います。