イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アイカツスターズ!:第28話『ハロウィン☆マジック』感想

涙と笑顔を燃料に天まで届けアイカツロケット、今週は四ツ星学園式万聖節前夜。
初っ端から頭のネジを外した大暴れ回であり、キャラ崩壊ありナンセンスギャグあり、色んなキャラが元気に跳ね回る賑やかなエピソードとなりました。
ハンパに受けを取り入って気まずくなるなら、こんぐらいぶっ壊してくれたほうが、正直楽しめるな……ローラの迷いのない汚れっぷりとか、清々しくすらあった。
取ってつけたようなS4イイハナシとか、小春ちゃんのM4籠絡祭りとか、凄まじいフラグを感じさせるセピア色の写真&モノローグとか、色んな要素を詰め込んだ結果楽しいカオスが生まれたのは、結構良かったです。

祝祭に相応しいぶっ飛んだ話なので、『前向きな成長』とか『物語の積み重ね』とかの綺麗事は全部横において、ネタの火力最重要な展開でした。
トンチキ方面ではローラと真昼ちゃんがとにかく体を張ってくれて、たい焼きのキグルミとかムーンウォークとか空手とか、地味に過去エピの要素拾う崩れ方で頑張ってくれた。
彼女らが思う存分弾けてくれたおかげで『あ、バカ回なんだ!』と分かりやすかったし、トンチキにズレたまま進んでいくおかしみも強くなったので、汚れをいとわない子は偉い。
ローラはあらゆる状況でスポンサーに報いていて、真面目で偉いなぁ……バカだけども。

あんま汚れはしなかったけども、楽しい空気をもともとのキャラと活かして堪能したあこと、最終局面で一気に目立った小春も、いい動きをしていた。
こういう無礼講な話で楽しんでいる姿を見せると、あこが主役たちに馴染んできたと肌で感じることが出来るので、そういう意味でいい話だったと思います。
頭の弱い回は、小難しいロジックを蹴っ飛ばして必要な場面を引っ張ることが簡単なのが、結構強い部分だと思う。

春ちゃんはメガネONメガネの徹底したメガネ防護と、朝日から生々しい性欲を寄せられつつ捌く姿が頼もしく、なかなかいい感じだった。
春ちゃんを香住家が取り合う描写の生っぽさは個人的に好きで、今回も真昼が親友に性欲剥き出しな兄を、ゴミを見る目で見下していたのとか凄く良かったです。
ローウィン・クイーンの称号も貰い、楽しい思い出を写真に収める終わり方自体はいいんだが、今後のことを考えると無邪気に喜べないフラグっぷりなのは、なかなかややこしいな……。


メインを盛り上げる形で脇キャラも切れ味鋭く暴れており、あれだけの大人数捌くには、これくらいネジすっ飛ばして話を暴れさせたほうが、ネタの火力が出ていいなと思った。
何故かギャバンポーズをとる幹部とか、自分たちで『理屈を乗り越える』とか言ってしまう先生方とか、頭弱い展開で強引にいい話にまとめ上げようとすること自体がネタなS4とか、短い手番でピリッとキチガイしてて、面白かったです。
ネタばっかりになってもしょうがないけど、キャラを覚える上でインパクトは大事なのだから、的を絞って使いこなすのは大事やね。

サブが元気だった分、わりと控えめ常識人だった主人公・ゆめが目立たないのは、ある意味仕方ないかな、と思う。
ここでローラ並にキチってたら話が元気になりすぎて、シットリしたオチを小春ちゃんに与えることはできなかっただろうしね。
来週はゆめ&ローラの歌組一年メインになるので、30話にブリッジかけるならこのタイミングしかないしな……。

というわけで、ボケっぱなし矢継ぎ早の展開を楽しみつつ、みんな元気に跳ね回る回でした。
バラエティ豊かに楽しさ重点で行くなら、やっぱこんぐらい狂ってたほうが見てて面白いな。
込められた熱量としても、ネジの外れたトンチキっぷりとしても、いつもと毛色の違う良いスパイスとして楽しめるのが、とっても良かったです。
暴れまくってると思わせて、存外丁寧に過去の要素を拾っているので、楽しい奇行を『キャラクターの意外な一面』として上滑りせず受け止められるのは、とっても大事だね。