ALL OUTを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月10日
問題児・江文が秘めていた情熱を部が認め、モチベーションマシーン・祇園の熱が部の空気を変え始め、篭コーチの言葉が部員の目線を一つに的始める。
誰かを弾き出す協調性ではなく、プラスもマイナスもひっくるめて一つにまとまっていく青年たち、それを見守る老人の肖像。
ヤンキーらしい鼻っ柱でやる気のない上級生に怒りを高めていた江文だが、モチベを腐らせず一人で練習を続けた結果、浮くくらいに上手くなってしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月10日
それが衝突の原因になるのは皮肉だが、逆を返せばエースになれる素地があるということで、彼の頑張りが認められた今後のチームが楽しみになる。
そんな江文を受け止めるのは、赤山でも睦美でもなく松。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月10日
先頭に立つのではなく、ベンチで後輩の背中を見守ることが多い松だからこそ、アウトサイダー江文の心にもするっと滑り込んで、『俺とお前は仲間だよ』というメッセージを届けられたのだろう。
『頼れる先輩』の描き方も多様で面白い。
散々尖った言動を繰り返しておいて、深夜練を見たら仲間と認めるあたり、神高ラグビー部の連中はチョロい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月10日
だがそれは優しさであり、江文の苛立ちの源泉たる高いモチベーションを共有している、ということでもある。松の言う通り、部全体が変わりつつあるのだろう。
それは赤山たちの三年間の努力が実を結んだ結果だろうし、ド素人故に立ち止まらない祇園に引っ張られているからだろうし、個々のメンバーの認識が変わりつつあるからだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月10日
様々な要素がかみ合って、集団が強くなる。このダイナミズムを見ているのが、非常に面白い。
神高ラグビー部の化学反応、最大の要因はやはり篭コーチであり、『花園』という具体的な目標を聞き取った後は、ハードな練習を課してビシバシ鍛える方向に舵を切った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月10日
厳しさについて行かせるために『言葉』を与えていくのは、非常に独特で説得力のあるコーチングだ。
赤山を筆頭に、ガムシャラなエネルギーを余らせつつ、それをどう使えばいいかわからなかった少年たちに、定年で人生の目標を失った老人が経験と『言葉』を与える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月10日
それが方向性になり、ときにぶつかりながら、勝利という目標に向けて組織が効率化され、個性が発揮されていく。
オールド・スクールなスポ根の泥臭さを持ちつつも、非常に理にかなった組織改編に立ち会っている感覚。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月10日
メンターとしての篭の仕上がり、リーダーとしての赤山の頼もしさと結果が結びつく(だろう)喜び。
ただ勢いで押すだけではなく、ロジカルな方向性が篭の登場とともに宿り、更に面白くなった
張り詰めた糸のように、真剣にラグビーと子供たちに向かい合う篭の姿を基本線にして、合間合間で可愛げをしっかり見せてくれるのも良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月10日
奥さんとの洒脱な会話とか、教育という行為の重さに少し怯んだりとか、そういう柔らかさを視聴者には見せて、子供たちには感じさせるバランスが良い。
篭が道に迷う子供たちに与えた『言葉』は、すぐさま結果に結びつくものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月10日
昨日取れなかったボールが取れた、走りきれなかった距離をがんばれた。
ここらへんはフィジカルな競技の強みかもしれないが、視聴者にとって心地よい変化がそのまま、子供たちが鍛錬を飲み込む理由になっているのは良い。
江文や篭の真っ直ぐすぎる真剣さが、同じく愚直な仲間たちにしっかり染み渡り、神高が強くなる物語的土壌を豊かにしていくエピソードだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月10日
やっぱ人物が集団に入って、変化が置きて、それが人物の新しい側面を照らして変化を促すという、化学反応の連鎖は見ていて最高に気持ちがいい。
この変化が実際のぶつかり合いの中で、どういう結果を生み出すのか。今後が非常に楽しみである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月10日
余談だが、『やる気の無さすぎる上級生に苛立っていた奴らが、新入生とコーチの参入で道を見つけ、ガムシャラに走る』という共通点を見ると、ALL OUTとユーフォニアムは姉弟みたいだと思う。