イゼッタを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月13日
物量で圧倒的に劣るエイルシュタットに勝機をもたらすべく、正史には存在しなかったドイツ空母との正面勝負。
魔法と科学が交錯する戦闘の興奮だけではなく、お互い不利を承知でカードを切り合う政治劇としても切れ味が鋭く、面白いエピソードだった。
これまでもプロパガンダの重要性を強調してきたように、魔女以外何もないエイルシュタットが生存するためには、諸外国の協力が必須。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月13日
『空母VS人間』という無茶苦茶なマッチアップは、無理を承知で行う一か八かのデモンストレーションである。外交カードを切るたテーブルを作るための戦闘。
ゲルマニア側も戦闘の奥に目的を隠しているのは一緒で、リッケルトやバスラーが身を置く表面的な戦術レベルの奥に、敵の玉たる魔女を攻略するための糸口を狙うベルクマンと皇帝の意図が隠されている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月13日
勝っても勝ちではなく、負けても負けではない、答えのない複層的な戦争が興味深い。
様々なレイヤーの意図が混じり合いつつ、実際に銃弾に身を晒し血を流す兵士たちは愚直で、真剣で、おろかと切り捨てるには頑張りすぎている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月13日
姫様のために死地に赴くことを『喜び』と表現するイゼッタの無邪気は、健気と受け取るにはあまりに凶暴だ。やっぱ可愛くなった岡田以蔵だな、この子。
戦闘シーンは今回も独特な味わいと迫力のある良いもの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月13日
魔術と近代兵器が入り交じった結果、レーダーの届かない低空を精密に抜けて艦船を落とす精密誘導ミサイルみたいなナウい挙動になっていて、不思議な酩酊があった。
中世の叡智と戦争の科学の私生児は、時代を70年飛び越えて現代戦となるのだ
魚雷は血を感じさせない鋼鉄の殺戮兵器なのだが、イゼッタが『手を触れて』魔法を発動させるシーケンスを挟むことで、動物めいた自由な挙動を手に入れ、健気なキャラクターに上書きされる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月13日
それで引き起こされる空母大爆発の殺戮が妙にクリーンなこと含めて、主役サイドのプロテクトの仕方が面白い。
ブリタニア空軍とイゼッタが国を超えて協力する姿も、シンプルながら熱のある描写だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月13日
今回の『勝ち』を米国参戦に繋げられるかは姫様の舌先三寸だろうし、ベルクマンは着実にエイルシュタット側の手札を引き剥がしに来ているので、単純に喜べないとは言え、勝ちは勝ちとして爽快に描けていた。
ノルマンディーまで抑えられ、ブリタニア以外ヨーロッパに足場が無い状況で、チャーチルっぽいのとかド・ゴールっぽいのとかホーコン七世っぽいのが雁首揃え、色々がなりたてているのはなかなかの伝奇パワーだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月13日
呉越同舟状態は、この不和が何を生み出すか想像させる楽しさがあるな、やっぱ。
戦術価値を失った空母を切って、魔女の秘密に一歩迫ったゲルマニア。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月13日
来週はリッケルトが『敵』の内実に迫ってくる話のようだが、ポーカーフェイスに徹しきれない彼が何を手に入れ、何を失うのか。
かの名作シムーンでも「目を見ては殺せない!」と言っていたが、そういうものを学ぶ回になるのかね。
外交上の勝利、諜報上の勝利、交戦上の勝利。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年11月13日
”空母VS魔女”という煮えたシチュエーションをちゃんと盛り上げつつ、いろんな『勝ち』が綾なすプリズムを同時に切り取ってくる、面白い回でした。
女学生のような少女たちの交流が、血みどろの殺戮につながっている事実も忘れず描写されてたしね。