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イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ブブキブランキ 星の巨人:第23話『星の巨人』感想

血の定めとと星星の思いを受け継いで、ついにブブキブランキ最終回ッ!!! な勢いの第23話、もうちょっと続く。
褒めて良いのか悪いのか、色々言いたいことがたっぷり詰まったブブキらしい最終決戦になりましたが、23話見た視聴者として、まずは言わせてもらう。
いい最終回だった……。

お話としてみると色々穴だらけで、『あんだけ盛り上げておいて東と礼央子と汀以外蚊帳の外かよ』とか、『その武器爪楊枝以下の仕事しかしないなら、レティシアの死を受け継ぐ描写とかなんだったの?』とか、『汀周りの裏設定、よりにもよってこのタイミングで尺使って明かすしかなかった?』とか、『ギィ様急速に小物になりすぎ、ていうか死に際のセリフの寝言力がすごすぎ』とか、かなり致命的なガバガバ加減です。
『勢いでごまかす!』というには、その勢いを産んできたのはサブキャラクターの魅力だったりするわけで、開始三分で無力化されているアメリカ&アジアチームと、その荷物持ちで終わってしまった薫子の扱いは、相当に言い訳できない。
ここに来て、持ち味を自分でけしてしまうブブキの悪い『らしさ』が加速してしまった感じは、正直あります。

しかし、んじゃあ全部台無し、最悪の最終決戦だったかというと、案外そうではなくて。
無論2クールの長きに渡ってこのアニメ見てきた自分の贔屓目っていうか、もうこのアニメ理屈飛ばしで好きになってる男の言い分ってのはわかった上で、なかなかいい最終決戦でした。
サブを大胆に切り捨てたのは、主人公・東とライバルでありヒロインでもある礼央子にリソースを寄せるためであり、『二人の話』としては対比も協力も良い温度で煮込めていたと、僕は思います。
東はあくまで綺麗事をいい続けて、礼央子は苛烈な現実に暴力を持って立ち向かう。
最後に東がギィを殺せない流れにすることで、両極端な二人、どちらかが正しいというわけではなく、礼央子の生き方にも価値があったと見せたのは、なかなかいい拾い方だった。
かなり無体な展開を押し切り、東と礼央子の心が一つになったと見せるために、炎帝王舞のハッタリ力はいい仕事していました。

他の子供達はさておき、王舞の手足たちと積み上げてきた絆はかなりいい形で描写されていて、主役を最後の舞台に届かせるために体を張る展開はベタながら良かった。
『手足の絆』を重視しながら話を勧めてきたブブキが、最終決戦のタイミングであえて仲間と距離を離し、主役のロジックの風通しを良くするシーンを入れたのは、良い目配せでした。
まぁ根本的には、最終決戦の舞台に上がる人数絞って、話をまとめやすくしたかったんだと思うけども。


汀のブブキ人間設定は前々から細かく出しておけというか、世界の命運背負う大きな設定すぎて、母親が背負うリソース量じゃないとは思う。
しかしこれが出ることで、飛び抜けてインチキだった汀の圧倒的パワーにも説明がついて、ストンと落ちたのは事実ではある。
ていうか、東が主人公らしくなかったことに最終決戦で納得がいくのって、シリーズ全体の回し方としてどうなんだそれ……二期の熱量で補えたから良いものを。

ブブキ人間のインチキパワーは時間と因果を越え、礼央子と汀の確執を解消したくれたというか、東の育児を放棄する代わりに礼央子の母親になったというか。
もしかすっと今回、自分の正義を信じて疑わないギィの醜態を見るのと合わせて、一期の悪役を担当した礼央子からカルマを取り外すのが最大の仕事なのかもしれんね。
礼央子はクレバーなキャラなんで、曇りさえ晴れれば自分で背筋を伸ばせるんだけども、そのための状況を整えるのに東がちゃんと仕事していたのも、なかなか良かったですね。
東の方も、礼央子の苛烈さに支えられ学ぶ所ありという描き方で、ここはバランス悪くなかったと思います。
黄金ちゃんを置いてけぼりにして、礼央子様がガンッガンヒロインポイントを稼ぐ展開は間違いではなかったんやな。

ギィ様に関しては『なんで外に出てきちゃったの?』とか、『最後の最後でエゴ剥き出しにしすぎじゃない?』と思わなくもないが、元々身勝手で理不尽なクソゴミ思い上がり野郎だってのは描かれてきたので、そこまでの無理筋ではないかな。
ゴミクズながら余裕を失わないギィ様が(色々罵倒しつつも)僕は結構好きだったので、その調子を保って退場してほしかったが、同時にこんなもんかなとも思う。
ただ急にジョジョの悪役みたいに難しい喩えを使って、よくわかんない精神攻撃してくるのは、単純に意図がつかめないので困った。
最後の一撃なんだし、もうちょっとストレートに東が今後直面するだろう問題点を指摘し、否定させてくれても良かったと思うよ。


というわけで、色々八方破れなブブキらしい最終決戦、決着となりました。
先週まで荒いなりに土台を整えてきた部分をかなり押し流し、東と礼央子と汀の関係を描写するのに全精力を傾けたのは、大胆な施術というべきか、もったいないというべきか。
しかし終わってみると、キャラクターの感情的にはしこりのない状況には為っていて、エピローグで何が描かれるか楽しみではあります。

キャラが多く、個別の魅力も十分あるので、一話まるまるエピローグに残してくれる事自体は嬉しいんだがなぁ……そのために大胆に切り捨てた部分が、正直多すぎる。
『まぁそういうところも引っくるめてブブキか!』と言ってしまうくらいには、僕はこのアニメには身びいき混じりの愛着があるので、物語のシメに何が描かれるか、非常に楽しみです。
泣いても笑っても後一話、トンチキロボアニメはどう幕を閉じるんでしょうね。