うたプリを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
二話かけてのどっしり最終決戦、スターリッシュのターン。
破天荒さに頼り切らないライブ描写は他二組と同じで、非常に四期的だなぁと思った。
勝ち負けはっきり分けたのは、勝負を茶番に変えない意味で非常に大事。その上で融和の雰囲気で終えたのは穏やかでよかった。
というわけで、はるちゃんとの掛け合いやらレイジングの説得やらありつつも、軸はスターリッシュの勝利。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
3ステージ全て『ありそうなんだけど、アニメだけに許されたゴージャスさ』でしっかりやりきって、差異をつけず個性を追求したのはとても良かったと思う。抜かれて勝敗ついても納得はいかんしね
表現として変化がつかない以上(あるとしても、それは各ユニットの個性であり優劣ではない)、勝ち負けを分けるのはステージ外の描写ということになり、そこら辺がレイジングの改心と関係してくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
実子である瑛一ではなくスタリが刺さる形になったのは、かわいそうというかなんというか。
頑なだったレイジングの心に愛の炎を蘇らせたので、スタリの音楽は一歩抜きん出ている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
事象を追いかけるとこういうロジックで勝敗がついているのだが、レイジングが物分りの良い悪役で、あんまりスタリと交流していないため、ラストのひと押しとしては正直弱くも感じた。
『あいつが助かったから、俺は凄い』という主人公のロジックを支える存在がヒロインであるなら、レイジングは(結果として)ヒロインだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
みんなに優しい七海春歌を維持するために、はるちゃんがヒロインになれない以上適任ではあるのだが、ならばもう少し死んだ心の描写を太くしても良かったと思う。
まぁ四期は『スタリとヘヴンズがデュオを組み、ヘヴンズはぽっと出の敵役をやめ、スタリはキャラの影を彫り込む』という基本方針を徹底していたので、レイジングに尺を使う余裕はなかったのも判る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
足らない部分を早乙女(と若元声)の圧力で押し切りに言ったのも、悪くない判断だと思う。
しかしそこら辺加味してなお、『スタリが勝つ』ロジックがしっかり詰められたかというと、そうとは言い切れない感じだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
ここら辺は、先週感じたカルナイ周辺の薄さ、他の二組に比べてリソースを尽くされていない感じと響くところだ。クライマックスとしてSSSを機能させる圧が高まっていない感じ。
SSSの勝敗がクライマックスではないのなら、四期は何を語っていたのだろうか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
自分が受け取るに、永遠の不在についてだと思う。
最終曲で『ST☆RISH Forever!』と歌いつつ、彼らは『永遠なんてない』『今を精一杯』と語る。矛盾である。
それは『永遠に劣化せず、元気にコンテンツを引っ張り続ける』神話(もしくは看板)としてのうたプリと、『続けば続くほど物語の燃料を失い、精彩を欠いていく』実体としてのうたプリ、その間にある矛盾のように感じた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
永遠であって欲しいと願えば願うほど、お伽噺はお伽噺であるが故に破綻していく
それでもなお、永遠を夢見るのであれば、永遠だったはずの『これまでのうたプリ』にしがみつかず、キャラクターの影を掘り下げ、根本的な設定を崩し、新キャラ投入で風を呼び込み、死に物狂いで新しくなり続けなければいけない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
その運動の先に、仮初の永遠という矛盾が成り立つかもしれない。
そういう場所への祈りを、永遠を歌ったスターリッシュの勝利から、僕は身勝手に感じた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
アイドルである以上、物語である以上、己の限界をファンの前では見せられない。エントロピーのルールすらも内部に取り込んで語り直そうという演者の気概が、あのステージにはあったのかもしれない。
その気概が実際形になるかどうかは、判らない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
四期の物語には色んな穴が開いているし、それは永遠でいなければいけないうたプリのサイズ、四期までたどり着いたうたプリ自身の巨大さが生み出した軋みだと、外野から見ていて身勝手に思う。
しかしその気概がなければ、物語は停滞し死ぬだけだろう
僕は結局、うたプリが浮沈しても魂に痛手を被るわけではない他人だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
楽曲全体に精通しているわけでも、ゲーム全ルートをやったわけでも、アイドルの浮き沈みを己の痛手のように感じるわけでもないので、多分四期を読む資格がない。これまでの物語に込めれられた文脈や目配せを、正確には読み取れない
しかしまぁ、コンテンツ全体からすれば希少種でありアウトサイダーであっても、『男性で・アニメ主軸で・うたプリを見る』という立場から僕がこのアニメを見て、色々考えたのもまた事実だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
なので、その気持と自己分析はちゃんと残しておこうと思う。
誤読もまた読みの一つなのだろう、おそらく。
最後の最後でようやくはるちゃんにご褒美タイムが回ってきたが、話が続くと難儀ですね、という感じでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
今後もはるちゃんは恋のドキドキに接近し、視聴者に必要なだけのトキメキを与えつつ、普段は行儀よく舞台袖に下がるのだろう。主人公とアバターの間の危うい存在として、世界を支えるのだろう
1キャラクターとして成長の権利をもっていた主人公が、コンテンツの変化、物語の進展に従ってフェイドアウェイし、達成されるはずだった物語(ロマンスの成就、キャリアの結実)の殻だけを残し、しかし消え去るわけでもない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
永遠の物語を成り立たせる贄として彼女を見るのは、まぁ傲慢がすぎるな。
とまれ、一つの決着が付き、それはさておきスタリとカルナイとヘヴンズが仲良く共存でき、同時にライバルと認め合う世界が肯定されて物語は収まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
デュオエピソードで融和と練磨を描いてきた以上、それは収まるべき結末だし、そういう形で永遠の物語は続いていくことになる。
四期を描くために、キャラクターがもっていた燃料のかなりの部分が使われた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
砂月は去り、聖川さんは家との関係を確定させ、音也は己の中の闇と向かい合い肯定した。
欠点の克服が成長であり、物語の根本的なエンジンであるとしたら、四期はそれを相当に使ったのだろう。
個別のエピソードがどう仕上がったかは横において、その決断自体は英断だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
そういう話をしなければ保たないタイミングに来ているという判断は、僕は間違いないように感じた。
『いつものうたプリ』ではおっつかない軋みは、三期で表面化していたのだから、大胆な施術に踏み切るしかない。
それでも、うたプリは永遠なので、五期がやってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
己の根本的なキャラクターを変化させたアイドルたちは、まだ歌うべき詩を残しているのだろうか。
キャラをとっかえひっかえしてのクスグリ以上の、魂の奥底に触れ合うような交流が、まだ出来るのだろうか。
危惧はある。大いに。
それでも、生まれて生きている物語は止まれないし、永遠を目指し続けるのだろう。どんなに軋んでも、生き続けるしかないのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
なら、挑むその道を1ファンとして、外野から応援したい。そう思わせるだけの挑戦と描写が、四期にはしっかりあったと僕は感じた。
楽しみです、がんばってください。
そして、ありがとう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2016年12月24日
四期はまぁ色々浮き沈みあったけども、『俺、やっぱ案外うたプリ好きなんだな』と思えるアニメでした。不勉強で読みきれない部分もあったけど、これまで積み上げた時間への敬意は感じたし、それはシリーズを支え、続ける、非常に大事なものだ。
いいアニメでした、楽しかった。