このすば五話を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月4日
『全開ちょっといい話にしすぎちゃったからなぁ~、いっちょヒドい目にあわすか!』とばかりに、アクアがヒドい目にあって心に傷を負う話と、いかにもな転生勇者様をギャフンと言わせる話の二本立て。
いい塩梅のヒドさとダメさだった。
アクアがレッドカイマン鰐地獄に放り込まれるのは、事前にアクアの銭ゲバクズ人間っぷりを強調しているので、まじヒドい目にあってるのにあんま心が痛まない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月4日
皆ゴミクズとしての要素を怠けず描いているので、人情噺が心に染み入り、てひどい笑いでしっかり笑える。大事なことである。
鰐がきっちりデスロールを決めてきたり、細かいところ怠けない描写力は今回も健在。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月4日
カロリー入れて笑いを作るところの見切りが巧いよね、このアニメ。勇者の取り巻きを威嚇するエロい手つきのところとか、鰐地獄で大騒ぎするアクアの表情とか。
『ゴミクズがヒドい目にあってるのを安全圏から見て、腹を抱えて笑いたい』ってのも、人情噺を求めるのと同じくらい人間の健全な欲求。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月4日
アクアを徹底的に追い込んでそこら辺を満たしつつ、『バカ』というキャラ要素を活かしてサラッと切り替えるのは、コントロールうまいなと思いった。引きすぎない。
勇者様をボッコにするのも、そういうネガい欲求をしっかり充足する話運びなわけだが、シャレがシャレで住むようにお互い血が流れないよう進んでいくところは、今回も徹底している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月4日
考えてみると、檻にアクアをぶち込んでの浄化作戦でも、鰐は一人も死んでない。デュラハンも同じか。徹底してるなぁ。
魔剣継承者のリア充をボッコにするのは、カウンター『なろう系』ともいえるこのお話では、いつか来るだろうなぁというお話だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月4日
『いい人なんだけど独善的で、カズマの小さな幸せを事情も聞かずにバカにしてくる』というキャラ付けが、殴られてスカッとする位置に巧く収めてあった。
五話まで進んでくると、見てきた物語やキャラにも愛着が湧いてきて、事情も知らずバカにされると『ここまで見てきた俺もバカにしてんのかい?!』という気持ちが自然と芽生える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月4日
勇者を殴る展開に過剰なヤダ味を感じないのは、反感の作り方が自然で巧いからだろう。リアクションもあくまでギャグだし
笑いに必要な薄暗い差別感情にしっかり答えつつ、悪意を極力長引かないように、サラッと処理する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月4日
これは結構難しい部分で、過剰にやり過ぎてヤダ味が勝ったり、良い子になりすぎて踏み込みが足らなかったりする。
シャレがシャレですむ境界線を見極めるのは、コメディにはとても大事なのだろう。
理由なくナオンにキャーキャー言われたり、カズマたちがあんなに困っている銭がサラッとでてきたり、視聴者のルサンチマンを巧く誘導する演出がそこかしこに埋め込まれつつ、そこまで目立たない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月4日
後半の展開は巧いこと全体見て必要な要素を入れつつ、巧く笑いを作っているなぁと思った。
大文字で間の友情だの世界の救済だの言わないこのお話はコメディで、どう笑わせるか、いい気持ちにさせるかが大事になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月4日
人情要素やサクセスの快楽もそのための武器だし、薄暗い欲求に答えることで生まれるヒドい笑いもまた、強力な武器だ。エンタメの全ては、楽しませるために用意されている。
そんなわけで、ペーソスとはまた違った差別の笑いをどう扱っているか、ちらりほらりと見えるエピソードだったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月4日
緩急硬軟色々混ぜて、貪欲に楽しさや気持ちよさかっさらって行くスタイル、それを可能にする技量と、表に出さない自然さは立派なもんだなあとつくづく思う。良いコメディアニメだね