このすば10話を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
迫りくる古代の脅威! 振り絞られる勇気! モブまでひっくるめて全登場人物の力を合わせ、起こせ奇跡を!!
そんな感じの、ネタを交えつつも熱い最終回だった。しっかり盛り上げて満足度高めに終わるサービス精神は、最後まで健在でしたね。素晴らしい。
第6話でも光っていた戦闘の組み立ては今回も冴え渡っており、普段はトホホな主人公たちの長所を見事に組み合わせ、欠点を知恵で補い、大逆転の足場を丁寧に組み上げていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
めぐみんの魔力切れをドレインタッチで補ったのは、『そうきたかー』って感じの鋭い使い方でした。巧いなぁ。
欲望に正直なゲス人間だが、いちばん大事な所で間違えないカズマさんへの信頼感も裏切られず、逃げ出そうとするアクアを速攻で止め、覚悟を決めたダクネスにねぎらいの言葉をかけ、ビビるめぐみんに発破をかける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
これまで積み上げた絆を確認し、窮地を脱する秘策を生み出すクライマックス感が良い。
超大型サイズのエネミーということで、めぐみんの火力が最大限に生きる展開ではあるのだが、バリアブレイクを担当したアクア、知恵を絞って状況を改善したカズマと、PT全員に見せ場があるのが良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
戦闘ではそこまで活躍できないが、設定バラシと合わせて貴族の誇りで人を導くダクネスの姿もよし。
作画カロリーもしっかりつぎ込まれていて、巨大要塞のスケール感、爆裂魔法のヤバ感。満を持しての杖到来と、きっちりハッタリ効かせてクライマックスに必要なケレンを強めてくれていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
勝負所をしっかり見切って、スムーズに気持ちが盛り上がる見せ場を作れているのはほんと強い。
作画と演出の助けも借りて(戦闘開始と同時にOP入るタイミングもバッチリだった)、なんか最終決戦って感じに盛り上がってはいるものの、このお話が追いかけるサクセスはそんなに大きなものではないし、キャラクターたちも等身大で生臭い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
クライマックスをしっかり盛り上げつつ、普段のドタバタした感じも逃さず挟み込み、ゲスでクズで人間らしい人々の姿を活写していたのは、強みを活かした展開だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
男たちが死地に赴く理由は風俗、民衆を導いた騎士の狙いはハードコアブロウでの性的絶頂。でも、それこそがこのすばらしさなのだろう
最後のシメというわけで、主人公たるカズマさんが良いこと言い続けなければいけない中で、真っ先に欲望に負け逃げを提案するアクアのクズっぷりも、いい具合にいつもの空気を連れてきてくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
アクアを最後の最後までバカで通して、カズマさんのロールを状況に応じて変えていくさじ加減、良かった。
そんなこんなで強敵をぶっ倒し、達成感のあるサクセスを成し遂げた所で、キレイに膝カックンが決まってカズマさんは犯罪者になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
最後の最後まで『ゴミクズ人間が酷い目に遭うコメディ』という軸をぶらさず、変にいい話でまとめずにゴロゴロ賑やかに転がして終わらせたのは、とても誠実なエンドだ。
見終わってみると、スカッと楽しく面白い、立派なエンターテインメントだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
軸がハッキリしている上に、色んな楽しさに貪欲なので、キャラクターも世界も色彩豊かに見えて、『ここではない何処かの景色、僕らに似た誰かの表情』というファンタジーの根っこを、楽しめる仕上がりだったと思う。
脳天気にバカクズ人間の人情紙芝居を楽しめるのは、当然様々なところに細やかな配慮をしているからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
決め所に良い作画を持ってきたり、異世界の日常を良さげに描いたり、クズどもの人情をじわりと伝えてキャラに愛着を感じさせたり、いちばん大事な笑いの矢継ぎ早な『間』を大事にしたり。
しかし何よりすごいのは、そういう水面下のあがきをキレイに隠しきり、なんでもないことのようにとにかく楽しく、スカッと面白いお話を10話描ききったことだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
『俺達は本気で超力入れているから』という力みが見えると、差別を前提とした笑いは笑いの舞台から飛び上がり、別の味わいが出てくる。
だから、異世界ファンタジーであり人情噺でもありスラップスティック・コメディでもあり小規模なサクセスストーリーでもあるこの話は、それを成り立たせる細やかな配慮と動力を前面には出せず、誇りある『毎度馬鹿馬鹿しいお話』をキッチリやりきる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
それはプライドのある笑いの届け方だろう。
意識して下らないことをやり抜いているから、非常に微細なキャラの調整とか、エピソードの余韻とかを間違えず作り込んで、狙い通りの場所にお話を届けることができる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
『狙っている』と気づかれてしまえば全て台無しの、ひどく繊細な無造作さが保たれていて、良いもんだなぁと思う。
(予断であるが、京都アニメーションがエロ含めたコメディでどうにもフックしきれないのは、こういう強張りをどうしても外しきれないからではないかと思っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
『盛る』のではなく『抜く』方向の努力を、制作集団のアイデンティティとして選び取れない部分があるのではないかなぁとか思った)
キャラも生臭い人間らしさを存分に背負いつつ、皆キャラが立っていて面白く、好きになれる連中ばかりであった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
ゲスでクズでも、仲間同士は仲良くやってほしい。そういう視聴者のネガイをしっかり拾って、クズでも強いつながりを持ったPTとして機能していたのは、非常に良かった。
特にカズマさんは視聴者のツッコミを的確に画面の中に持ち込みつつ、状況を切り開く熱血さと仲間への情、笑えるダメっぷりを兼ね備えた見事な主人公で、お話の屋台骨を支えきってくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
やっぱ主役が太いと、話全体を好きになれるから大事だよなぁ…モテるのに納得できるのは良いわ、やっぱ。
正義だの世界の命運だの、大文字のなろう系サクセスに背中を向けつつも、地面に足がついた地道な成功をちゃんと入れ込み、しっかり気持ちがアガる話に仕上げていたのも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
やっぱどっかで報われてくれたほうが、見てて気持ちが良いからな。都合良すぎるのも考えものだが。
作品の特色である『身近な手触り』を生み出すべく、ファンタジー世界の情緒を細かく出したり、銭やセックスといった卑近な話題に切り込んでいったり、描写でテーマを支えていたのも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
こういうところがコンセプト倒れになると痛ましいのだが、太く支えきった印象である。
そんなわけで、身近で楽しく満足がいく『毎度馬鹿馬鹿しいお話』を、誇り高く技量を込めて見事に展開した、素晴らしいアニメでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月5日
二期放送前に見れて良かったなぁ…クソ犯罪者となったカズマさんが、どんな運命に巻き込まれていくのか、非常に楽しみです。
いやー、いいアニメだった。