幼女戦記を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月6日
イゼッタに続く魔法×近代塹壕戦アニメ…なんだが、人情と人体が紙切れのように消し飛びまくり、主人公は幼女の皮をかぶった悪魔で、空はずっと薄暗い。
いい具合にグロテスクさを強調したデザインが気持ちよかったが、違和感以上の何を詰めてくるか。気になるところだ。
航空戦力をフライング・マンに置き換え、主人公の優位性を見せる配置はなかなか面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月6日
塹壕の地獄をべっとり描いた後に、文字通りの上から目線で広く画角を取った魔道士の視線を見せるところは、対比がよく効いている。
当然空も安全圏ではなく、雑魚魔道士共は敵も味方も紙のように燃えるが。
薄暗い色彩設定と、どうにも息苦しい美術、そこに咲く美麗なエフェクトの対比も、戦争ポルノの雰囲気出しを非常に頑張ってくれて、見応え充分だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月6日
泥まみれのゴミクズみたいな戦場の中で、幼女だけが超越的に死と泥と混乱から逃れ、状況を支配している優越感は、足下の地獄をちゃんと描けばこそだ
かくして、超実力者で幼女で英雄な主人公だけがクソみたいな世界から逃れているという、快楽の状況はキレイにショーアップされる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月6日
しかし彼女は口だけで祖国への愛を謳い、殺しを業務としてこなせる人格破綻者であり、正しく怪物でもある。安易に乗っかれない主人公というわけだ。
いかにもルーキーな女魔道士を第二の主役として配置し、眼力とぶ厚い唇が目立つデザインの違和感を利することで、主人公の異質性はよく浮かび上がっていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月6日
超越者でありつつ、共感できない空飛ぶトカゲ人間でもある幼女。
意図された気持ち悪さが非常によく機能していて、物語的役割を教えてくれる
四方敵だらけ、戦略段階で負けている状況下であれば、超級英雄たる幼女がガンガン無双し、ガンガン出世する状況は十全に整っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月6日
しかし人間性が蒸発していると、第1話段階で判る主役は安易な共感を既に弾いているし、単純な欲望充足の物語にするつもりがないから、気持ち悪く描いたのだと思う。
軍隊組織においても、人間集団においても異物でありつつ、極限化された戦場ではそのパフォーマンスによって英雄と賞賛されるトカゲ人間。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月6日
彼女を受け入れざるを得ない戦場の地獄、その足がかりとなる戦働きがかなり鮮明だったので、気持ち悪いのに否定しきれない、面白いポジションに入れたと感じた。
セッティングとキャラクターの説明、それを飛び越えて状況を視聴者に飲み込ませる描写の太さでガツンと殴りつける、面白い出だしだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月6日
強調してきた気持ち悪さと不安定感を、無双でヒャッハーな欲望とどう折り合わせ、どういうお話を紡いでいくのか。幼女のオリジンが開陳されるだろう来週が楽しみ
ぶっちゃけ状況もキャラも最悪に趣味と性格が悪い話なので、一体どういうことになるか不安であったが、その悪趣味加減を製作者が冷静に把握している感じは伝わってきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月6日
巧く扱えばいい感じに爆発できそうな劇物なので、今後の仕上がりを楽しみに見守りたい。