アイドル事変を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
常時パワー勝負、どこを切ってもキチガイ展開の『キチの金太郎飴』、本領発揮の第三話である。
世界の全ては歌って解決できる、アイドルアニメとして正しいルールを最強にゴリ押ししてきて、ほんわかとキチが混ざりあい、いい具合に脳みそぶっ飛ばされる24分であった。
今回の政治問題は観光資源・地域文化の個人的専有。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
あくまで個人的な猫嫌いが問題なので、フツーの政治劇なら犯人を突き止め過去を調べ上げアツい説得で改心して問題解決! というところだが、アイドル事変は違う。
うどん食って神社巡りして、ガキとネコと遊び倒して歌って踊って光の柱を出す。
そうすると海を割ってネコが帰還し、悪徳議員は二病で洗脳されて改心し、猫まみれ儀式は復活する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
『雑』と言い捨ててしまえばその通りな、論理を蹴っ飛ばした力任せの展開だ。
しかし、この論理が破綻した展開が死ぬほど面白い。笑いの『間』が良いし、アイドルの個性もしっかり見える。
思うにやっぱこのアニメ、根本的にはアイドルアニメであり、しかもアイドル政治劇というよりはアイドル時代劇(戯画化された意味での)なんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
水戸黄門の印籠、金さんの桜の入れ墨の代わりに、神の如きステージがあり、それを抜く条件さえ整えば、全てが押し流される。
それはアイドル政治家(≒話の主題)は世界の何よりも強いという、フィクションが胸を張ってぶっ込むべきルールにちゃんと即した展開であるし、パワーで押し切ることで展開を圧縮し、キャラの魅力描写に時間を使う計算のもとで成り立ってもいる
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
『ドル映画は推しが出るかが大事』というサービスである
そんなわけで、論理的展開に背中を向けて稼いだ尺で描かれる猫島のバカンスだが、非常に面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
呼吸するより早く頭のおかしいことが起きる矢継ぎ早のキチっぷりもいいし、無茶苦茶なのに事態が転がっていく独自ルールっぷりも好きだ。
パワーで勝負するなら、照れないでやり切るのは大事だ。
注目するべきは夏月の描写で、一話からずっと彼女の強みが『人たらし』であることは一貫していて、今回それはネコにも及ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
子供と心を通わせる今太閤っぷりが何にたどり着くかは今後の描写だが、主人公の根幹がぶれないことが、キチの嵐のなかで作品を見失わない大事な足場になっていると思う。
ゲストたるスターライ党(なのに党首はスクールアイドル出身である)も明るく楽しく朗らか(『バカ」の別の言い回し)で、バカなりに真剣に問題解決しようと精一杯やっていて、好きになれるバカたちだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
香川出身だからうどん重点、奈良出身だからスピリチュアル。そういう直線勝負、俺は好き。
この「バカはバカなりに真摯にやる」という部分が、結構綺麗事としての政治家に通じる部分があって、せっかく選び取った政治要素をネタで終わらせず、ぎりぎり引っ掛ける大事な釘だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
解決法がトンチキでも、展開がぶっ飛んでても、真心だけはある。それはとんでもなく大事だ。
他にも目ざとく鬼丸さんとの先輩・後輩関係を先に進めたり、悪徳政治家が男限定ではなかったり、細かい部分にも期が配られていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
パワーで勝負するときは、実は細い眼目がいるってのは忘れられがちだが、スムーズな展開と大事なものは踏みつけない配慮がちゃんとあるのは、強いなと思う。
まぁ「政治は真面目に、堅苦しく扱うもの!」という固定観念は思いっきり蹴っ飛ばしているので、食えない人には一生食えないメシだろうけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
でも俺、このアニメ好きだなぁやっぱ。(すっかり毒が回った顔で)
「アイドルで議員なんだから、全部歌で押し流す!」という無茶なスタンス、良いわ。
パワー勝負を成立させるために、スターライ党首のオーラが異常にビカビカしてたり、石舞台ステージの演出がド派手だったり、力入れて説得力出す場所にしっかりリキいれているところも良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
実はステージ作画のクオリティが非常に良くて、アイドルの本文怠けていないところも大好き。
そんなわけで、そろそろ作品に乗っかれるトンチキ共の選抜も終わっただろってことで、アクセルベタ踏みキチ全開で走ってくれる回でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月22日
個人的にはたまらなく面白かったので、この調子で走りきってください。
そして来週は石川秀美のセカンドシングル『ゆ・れ・て湘南』である。ホント攻めるな。