ALL OUTを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
先週の不穏な空気が大爆発、色んな意味で対照的な神高VS天竺戦は大荒れ模様です。
圧倒的な『個』を誇るからこそ影響力も強いれんぺーが、すごい勢いで天竺の空気悪くする中、監督・顧問・マネジまで含めてチームが支え合う神高がゲームを支配してきた。
初トライを個人技で奪われたものの、色々あった伊勢がすぐに取り返す展開に。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
がっちりスクラムを組み、ボールを繋ぎ、『結果的に伊勢がいれたけどもチームのゴール』という部分が強調されるトライで、神高の強さがよく見えた。やっぱ各々持ち場を果たし結果を出すのを見守るのは、気分がいい。
兄貴と揉めた時支えてくれた江文が、伊勢のゴールを無邪気に喜んでいる姿が胸に刺さる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
試合の外側が試合に生きるのがALL OUTの良いところだが、『あそこでやめていたらこのゴールはなかった』という感慨にひたれるのは、ドラマ部分の描写が印象的だからだ。良いシナジーだと思う。
神高の強さは、ポジションが分かれ、フォワードとバックスが分かれているラグビーというスポーツの強さだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
役割は分担しつつも、目的は同じ。各々が必要な仕事を果たし、ゴールをもぎ取る。綺麗事の理想論だが、そういうものを堂々と宣言するのも、フィクションの大事な仕事だと思う。
主人公たる祇園が得点に絡むのではなく、仲間のレスキュー&ケアに走り回っている姿はとても象徴的だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
祇園の仕事は地味だが大事で、粘り強いプレイを成立させるためにはタックルからの早いリカバーが絶対必要になる。そういう派手ではない、仲間のための仕事を、主役が担当する。
快足でもなく、経験も少なく、タッパも低く、ボールを強く保持も出来ない祇園は、トライを生み出す機械にはなれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
だが、ラグビーを成立させるための大事な仕事を背負い、持ち前の負けん気と速さで戦線を支えることは出来る。その時、コンプレックスである背の低さは武器だ。
そういう縁の下の力持ちだけではなく、目のいいマツの球出しをしっかり拾い、キャプテンシーを体で表現する赤山の才能、カリスマ性もちゃんと書かれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
赤山が精神的にだけではなく、プレイでも優秀なことは大事だ。
スターがいて、下働きがいる。仕事に当たる光は違えど、どちらも大事なのだ。
無論チームをまとめ上げる最大の部品はゲームの外にいて、敵チームの状況を冷静に分析し、モチベーションを上げ、試合を超えて教育の領域まで睨んで交代をするコモさんの無敵っぷりが、神高最大の武器だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
冷静な分析力と、それを的確に伝えるコミュニケーション能力の両立。
コモさんは天竺の乱れを把握しつつも、それに介入しようとはしない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
まとまって、支え合える、熱くしてくれる神高の良さをとにかく認めて、自分たちらしいゲームをやりきる方向で子どもたちを導いている。
それは自閉ではなく、自分らしくあることで人を動かす開放に繋がっている。
可愛い声援を暮れる梅ちゃんや、すっかり棘の取れたヨッセンも含めて、チーム一丸となって己の仕事を果たし、周りを見て支える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
『集団』としての神校の強さがプレイに直結する、気持ちのいい試合展開であった。練習時間長かったから、結果出るとほんと嬉しいな。
これらの強みを全部ひっくり返すと、天竺の現状になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
『個』だけが強く、チームへの愛情がない。伝統がない。『好きにやれるから、この学校を選んだ』と断言されてしまう。
最大の問題点はれんぺーだが、ラグビーが成立していないのは天竺全員の問題だ。
キャプテンシーに溢れる赤山・篭とも天竺は対照的で、れんぺーにリスペクトされないことでキャプテンは苛立ち、それが統率力を削っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
悪循環であるが、天竺のコーチはそれを指摘はしないし、改善のためのアドバイスも、モチベをあげる一言もくれない。機能不全である。
それは愛着というか、所属組織へのプライドがないことの裏打ちなのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
このチームが好きだ、このチームで頑張りたい、このチームのために傷つきたい。
そういう思いがなければ、地味な下働きはやれないし、やらなければラグビーは成立しない。祇園の仕事っぷりの影の部分である。
唯一淳くんだけは、バックスとフォワード、れんぺーとキャプテンをつなごうと必死になっているが、周囲は彼の頑張りを見てはくれないまま、自分の活躍だけを求めて閉じていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
板挟みの状態で、頑張って声をかけている彼が気の毒だ。天竺のプレイは、とにかく楽しくなさそうだし、見てて楽しくもない
れんぺーは自分の思い通りに行かないチームメイトに苛立ち、それを言葉と態度で表し、ラグビーを壊していく。機能しないラグビーがさらにれんぺーを苛立たせる。悪循環である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
やる気が悪い方向に行くのは江文も同じだったが、認めてくれる仲間が少ないとこういう方向に行くわけだ。やっぱ気の毒だ。
遂にプレイ放棄の段階まで来てしまった天竺は、悪循環の渦の中に首まで浸かっている。モチベーションとプライドが上昇気流を生み出している神高とは、見事に好対照である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月9日
ここからまた一捻りあるのか、はたまた順当に進んでいくのか。試合は笛がなるまでわからない。何が見れるか楽しみである。