幼女戦記を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月10日
東に開いた(開けた)政治的出血点はとりあえず埋めて、西か北か。どっちを向いても風見鶏、エリートに見えて火消しに奔走しまくる部隊の明日はどっちだ、という回。
常軌を逸した高高度訓練という、これまでの描写が生きる展開で、清々しいチートっぷりである。
戦端が開く前に描写されているのは、お互いの苦しい台所事情である。総力戦において息が抜ける国家はない。四方八方敵だらけの帝国も、ダキアよりマシ程度で自力がない協商連合も、お互い尻に火をつけながら加速していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月10日
安全圏にいるようにみえるフランスとイギリスも、すぐにボーボー燃えるだろう
兵站と国力のすりつぶしあいという地味な部分を捉えつつ、主役が足場を置くのはあくまで華々しき戦場であり、今週も一騎当千の大活躍。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月10日
『戦闘機は爆撃機を相手取れない』という戦場の常識を蹴っ飛ばし、的確に頭を潰して逃げたところを背中から撃つ。完璧である。
こうして積み上げた勝ちが新しい戦場を生み出し、どんどん国力は出血し、落とし所はなくなっていくという未来は、薄暗く予感されている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月10日
それでもターニャには目の前の敵を殺す以外の道は思いつかないし、それなりの充実感と栄誉も帰ってくる。少女は踊る。戦争も踊る。
久々に存在Xが出てきて嫌味を言って帰ったが、神の冒涜を指弾する彼自身が、死体を冒涜しているというブラックジョークは切れ味が良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月10日
愚者は主役だけではない。血まみれの戦争喜劇においては、神すらも愚弄の対象だ。いやまぁ、オタクカルチャーの中で『そういうもん』なのが強いとは思うけど
四方を敵に囲まれ逃げ場がないターニャと、戦争が終わっても次の戦争が待っている帝国がシンクロしていくのは、なかなかうまい重ね合わせだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月10日
存在Xが嫌味を言って状況を言語化する前に、アバンの作戦会議で帝国の状況が可視化されている演出とか、結構好きです。ヴィジュアルイメージ大事。
もともと美術の良いアニメだが、今週の雲は不穏な光を宿してヌラリと輝いており、いっとう良かった。ちょっとミケランジェロっぽい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月10日
無双で視聴者を満足させつつ、その無双の先になんにもないことを示さないといけないアニメなので、空がいつも暗くて不穏なのは、とてもいいと思う。
北方諸国の裏にいるイギリスとフランスも顔を出したが、当事者を盾に情報を探る卑怯を逆探知で逆手に取るのは、気持ちのいい展開だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月10日
支援国家も直ぐ様戦場に引きずり出され、帝国の戦争はまだまだ続く。英仏を叩いても物量おばけのアメリカと、人口暴力ロシアが待ってるんだろ? 知ってるぞ。
かくして終わらない戦争は続き、ターニャと神の栄光は積み上がり、あと死体も山を為す。戦争の後に戦争が待っている。素晴らしきかな、塹壕のヴァルハラ! というわけだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月10日
主人公が無双すればするほど、既に示されている戦争の大目的『早期講和』が逃げていくのは面白いね、やっぱ。
ターニャも戦争の機械として、血まみれ歯車の仕事をぶつくさ言いつつ楽しんでこなしているようにみえるが、そのためにはクソみたいな存在Xに祈りを捧げなければいけないという不本意がつきまとう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月10日
誰も納得しないまま、窒息しそうな曇り空の下、踊りは続く。ダンスパートナーが潰れても次がある。
世界全てを焼き尽くし、勝者がいない戦争の果てまでアニメが続くのか、現状よく見えないけれども、その過程を丁寧に描いてくれて、面白いしどんよりした気分にもなる、いいアニメだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月10日
やっぱそれなり以上に冷静に、ターニャを中心にした快楽と、戦争の見取り図を睨んでアニメ仕上げてる感じ。