アイカツスターズを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
歌組S4戦開幕! つーわけで、ゆりちゃん、リリィ、ローラが自分のステージを終えるまでのお話。
各キャラクターの背負ったものを存分に発揮しつつ、一年分の答えを出すお話となった。大人数を手際よく捌いて、それが相互に響き合うことで深みも出ている、技ありの一話。
予告を見た段階ではもっとローラに寄るかと思っていたが、幹部ーズの関係性やリリィの野心、来週あるゆめひめ決戦の予感まで、横幅の広いお話になった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
リリィのステージでローラがナイーブになるように、各キャラの『結果』が別のキャラの『原因』に連鎖することで、縦と横の掘り下げが両立していた
チュートリアル担当や名脇役として一年盛り上げてくれたゆりちゃん先輩は、ステージはないもののリリィとのわだかまりを解消し、自分の物語を終えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
ぶっちゃけ語らずに終わらせる部分だと思っていたので、ちゃんと拾いきったのには驚きと感謝。こういうのを蔑ろにしないことで、作品世界が広がる。
(一年目では)リリィ最後のステージとなる今回、何を載せてくるかは気になるところだったが、『野心』だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
儚い印象と病弱なキャラに似合わわず、リリィは作中一番メラメラしたきゃらであり、最後にここを足場に話を作っていくのはとても良い。リリィのそういう、華麗なるギラツキが好きだった。
リリィは頼もしい先輩であり、自分を持ったアイドルであり、ゆずの幼馴染でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
各要素を個別のエピソードで活かし、しっかり主張できた結果、キャラクターの統一性にブレがなく、芯と多様性のあるキャラになったと思う。第33話で先輩の、第42話で幼馴染の顔をしっかり彫った結果が生きている
そして最後は、自分のために歌う。個性と弱さと優しさが同居するリリィは、『普通』なスターズ世界らしさを残したまま、ケレン味とテーマ性をしっかり持った、いいキャラだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
"Dreaming Bird"もカメラワークをVerUPさせ、決戦仕様の説得力があった。曲が強いのは、強い。
第33話でリリィに救われ、その背中を追いかけてきたローラが、ステージへの感受性を強く持っているがゆえに思い悩む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
ここら辺の人間的な弱さは第45話であこに向けられたカメラと同じで、非常にスターズらしい『普通さ』だ。弱さの受容と、そこから始まる自己探求の物語。
今回はローラのナイーブさと、ゆめの選ばれし図太さの対比が面白く、残忍でもあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
ハイファイブで相手が痛がるほど、思い切り叩きつけれるゆめと、手加減してしまうローラ。そこにあるギャップが、おそらく来週の結果を持ってくる。『数字はどうでも良い』宣言といい、残忍で丁寧な舗装の仕方だ。
アンナ先生に助けられ、一番大事なゆめと向かい合って、ローラはようやく開き直る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
家柄に恵まれ、物語に登場したときから優秀だったからこそ、失うことへの恐怖があるローラ。ここらへんも、才能以外何も持たないがゆえに全てをなぎ倒していくゆめの道行きとは対照的である。
結果としてローラは自分を見つけ、自分らしいステージを『初めて』達成することで結果を出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
ある時は不運に、ある時は不才に追い込まれ、ずっと勝てなかった桜庭ローラの勝利。それがつかの間の幻だったとしても、勝ちは勝ちだし、ローラ自身はこれを勝利だと受け取るだろう。
今回の『勝ち』への道のりが、適切に感情を揺らし、過去回とのコール&レスポンスがハッキリした明瞭なエピソードに支えられていることを認めた上で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
さて、桜庭ローラは自分を見つけられない、視野が狭くて優しくない子だったのだろうか?
序盤のローラは、右も左も分からないゆめの隣に立ち、支え、励まし、一歩その先を行っているバランスの良い人格のように僕には見えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
映画までの演出ラインは、ドンガメたるゆめがローラの背中を追いかける距離感と、隣り合って『二人なら最強!』を体現する活発さで進めていたように思う。
あの力、小春の転向、ローラの挫折。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
第29-30話(正確に言うと、その予兆としての第24話)からスターズは一気にカーブを曲がるのだが、話全体と同じように、ローラもまたこのカーブを急に旋回したように、僕は思った。
(曲がれたどうかは、その先にある最終話を見ないと判断しきれない)
ローラは負ける役だ。第16話でも、彼女は負けていた。第29話の決定的な敗北も、その線上にあるのだろう。(おそらくある、来週の負けも)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
しかしそこに至る『ローラは自分を見つけられていない』からという理由付けは、ローラを優しく聡明な、好きになれる子として描いた結果ブレていたように思う
序盤見せたローラが周囲を思いやる姿勢、アイドルに向かい合う態度の細やかな描写が、僕を彼女に惹きつけた。好きになった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
でも、『自分を見つける』という物語を背負わせるなら、彼女の視野はもっと狭く、能力には足らないところがあって、それを埋めようともがく描写も入れるべきだった。そう思う
『推しが負けブック呑んでるからヒステリー起こしている』と言われれば、返す言葉はない。納得できない部分は、(スターズの他の描写と同じく)沢山有る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
その上で、ローラが今回たどり着いた『勝ち』に、第29話の敗北以降の重さだけではなく、シリーズ全体の一貫性を持たせたかったのなら。
一年続く物語の中で、一つのテーマを背負わせ、それを完走しきった充実感を背負わせたかったのならば、ローラの描き方はもうすこし、論理性を持って統一されるべきだったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
スターズ第4クールは仕上がりがいい。S4戦を盛り上げるべく戦略的にエピソードを積んでいるし、個別のキレもある。
その勢いを十全認めた上で、むしろいい具合に仕上がったクライマックスだからこそ、一年間のシリーズの中でそこに繋がる要素、繋がらない要素がなんだったのか、色々考えたくもなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
ローラの今回の『勝ち』が、序盤のバランスの良いローラの延長線上にあるのか。僕が見たのは、視聴者のエゴの投影か
ローラは本当はバランスなんてよくなかったのだ。問題が沢山有る、弱くて『普通』の子だったのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
そういう意見を受け取るには、スターズは欠点の指摘、『弱さ』の指摘を、急にやりすぎた気がしている。ローラの『強さ』が映画で猛烈に描かれすぎた残滓が、メッセージを見落とさせたのかもしれない。
ローラが負ける理由になった『あの力』は(僕にとっては)曖昧なまま第35話で一つの決着を見て、来週その真価を最後に問うことになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
ローラの『弱さ』描写に納得がいかないのは、未だ『あの力』というしかない舞台装置に明瞭さが足らないのも、一つの理由だと思う。
今週ローラがたどり着いた『勝ち』が、彼女の集大成として本当に機能するか否かは、彼女を負かすだろう『あの力』をどう総括するかにも関わってくるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
いい話ではあった。真摯さと迷いと憧れがあって、キラキラした痛みを感じた。それを唐突な結論にするか、シリーズの必然にするか。
それは主人公として、ローラのサポートを受け、ローラのライバルでもあり、作中最も心を通わせあった虹野ゆめのステージに大きく左右されるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月16日
それはそれとして、ローラが笑顔で自分の物語に決着を付けられたのは、とても良かった。そうやって報われるべきことを、桜庭ローラはしてきたから。