プリキュアアラモードを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
五人集まったし派手になんかやっか!! のその前に、六人目の仲間の過去と未来について、生と死についてニチアサらしく語っていく回。
フィルターかけられていたとは言えモロに『死』にまつわる話だったが、彼岸という季節を視野に入れての展開なのだろうか?
お話としてはいちかがマンツーマンでぺこりんの寂しさと幼さに付き従いつつ、食の持っているパワーをもう一回確認していく感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
人数を絞った結果じっくりと話が展開できて、結構好きな語り口となった。
こういうど真ん中勝負のいい話に弱い。弱いものが更に弱いものを守り、立ち直らせる展開だし。
ペコリンに限らず、プリキュアの妖精はメイン視聴者の足場という仕事を与えられていると思う。小さくて、弱くて、出来ない自分を投影する、無力で幼い存在。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
二連続でお姉さんが加入する話で幼さが強調されていたいちかだが、自分よりも弱い存在を前にして思い切りお姉さんぶる。優しい嘘が頼もしい。
いちかは今回嘘をついて、本来なら必要ないはずのドーナツ作りにペコリンを参加させ、無力感を調理で埋め合わせることで元気を与えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
それは嘘なんだが、そうしようと思った気持ちと、『ペコリンは私の最初の先生だよ!』という言葉には、嘘はないと思う。いちかはそこまで賢い子じゃない。
五人揃うまで物分りよく自分の事情を黙っていたペコリンは、保護者は死んで亡霊に、出来ない自分を信じてくれた優しい仲間はぶっ飛んで生死不明の離れ離れと、非常にハードコアな状況を背負っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
そら凹むし、寂しいし、無力感に苛まれもする。放送が夕方だったら"オルフェンズの涙"流れてる。
第1話でアレだけ必死にキラキラル強奪に抗ったのも、無力感に押しつぶされそうな状況で唯一残った足場が、みんなと楽しく作ったスイーツだったのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
あの時ペコリンは、物質として目の前にあるスイーツだけではなく、そこに重なり合う思い出、己の尊厳を守ろうとしたのだ。その必死さは尊い。
あの時ペコリンに導かれ、守る力を手に入れたいちかは今回も、ペコリンと一緒にドーナツを作り、心のなかのスイーツが過去のものではないこと、ぺこりんがまだ精神の血潮を胸に宿す生者であることを、思い出させてくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
ぶっちゃけ、これまでで一番いちかがヒーローに見える瞬間だった。
せっかく五人揃ったのにワイワイやる展開をあえて外し、人数絞って回した結果、いちかのおどけた努力と、それで変化していくぺこりんの表情が細やかに切り取られていたのは、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
髪の毛の色を見なくても、精神的に瀕死な状態から一歩ずつ、ペコリンに笑顔が、命が戻っていくのが分かる。
そうさせたのはいちかの嘘であり、そこにこもったあまりにも真実の情である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
スイーツは、プリキュアは、そういうことが出来る。スーパーヒロインに変身するからではなく、超常パワーを持っているからではなく、優しさで死にかけた心を蘇らせるから、プリキュアはヒーローであり、いちかが主役なのだ
物質に依拠しない形而上の力という意味では、露骨に死んでるオーラムンムンなペコリンの仲間たちへ、ドーナツを捧げるシーンも同じだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
それはけして物質的に食べられることはないが、そこに込められた祈りは無駄ではない。いちかが見た平和な過去は幻影であり、同時に希望の未来である。
供物に込めた精神性を略奪することで、敵のヘイトアーツがすごい切れ味出していたのは面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
物質として食べる相手がいない分、『キラキラルを奪う』という行為が何を意味しているのか、逆に鮮明になった気がする。尖すぎて、今後和解とか改心とか通るのか、ちっと不安になるくらい。
今後拾うかはわからないが、ペコリンの同輩達がスイーツの匂いに誘われて、一人ひとり返ってくると良いな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
あんま派手な話にはならないだろうが、そういうふうに失われたものが回復されていくことは、やっぱり善いことだと思うから。つーかペコリンがしんどすぎるので、はよう助けてあげて。
あと『そんなに力いっぱい混ぜたら、キラキラルが逃げちゃう!』という一話の忠告が、長老が過去ペコリンにアドバイスしたものだと分かったのは、なんかスゲージンと来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
出来ないペコリンなりに教えてくれたことを覚えていたし、そういう場所があった。それをいちかに教えようともしてくれた。
外見的にはぶっちゃけあんま可愛くないペコリンへの好感度がぶち上がる、エモーショナルな回でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
死者たちへの思いといちかの嘘を重ねることで、物質に込められた精神性、モノが具体化する想い、嘘に内包される真実といった対照が強く感じられ、凄く好きなお話だったな、今回。
来週からは東映ニチアサ伝家の宝刀、『子供だけでお店開店』展開になるようだが、夢パティ並にシビアな現実を突きつけてくるのか、程々に抑えるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月19日
そこら辺のさじ加減も気になるところだ。ペコリンの仲間探し、五人が仲良くなる過程。プリモードは色々広げられる余地を感じて、良いなと思います。