アイカツスターズを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
S4になるというゆめの夢、その果てにある2つのステージ、S4戦ラストラウンドである。
あまりにも遠すぎる白鳥ひめの存在感、それでも距離を縮めたゆめの一年、未だ続く道のりの長さ。『譲られた勝ち』という結論が、スターズらしいなと思った。
と言うわkで一年間のゴールと言える今回の決戦。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
勝てないのは無印と同じであるが、道を外れてアメリカに行ったいちごと、せめて手に入れたゆめをしっかり抱きしめ、そのまま歩いて行くゆめの違いは、そのまま無印とスターズが何を真ん中に据えて亜に目を作ってきたかの違いだと思う。
無印は無印、スターズはスターズ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
そうは言っても『アイカツ!』の名前(と三年半の時間)を背負った以上、対比はされる。
違うものを盛り込もうとして始まった第一話は、おとぎの国の徹底した自己実現の物語ではなく、土の匂いのする世界で、少女がアイドルに飛び込んでいくお話として始まった。
今回と同じひめの”スタートライン!”を見たことで、ゆめの夢は始まった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
ただ漠然と『S4になりたい』『白鳥ひめになりたい』と願ったあの日から一年が過ぎ、ローラと出会い、こはると別れ、ゆめは『S4になりたい』以上の夢を手に入れられたのだろうか。
ゆめはひめにはなれなかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
それくらい、今回の"スタートライン!"は圧倒的だった。ほぼゼロから練り上げられたカメラアングルは、観客席すべてを飲み込む遠さと、細やかな表情をクローズアップで切り取るアングルを両立させ、スーパーアイドルの高さ・遠さを見事に表現していた。
観客に訴えかけるような、適度な媚態を含んだ"スタージェット!"も、一年間の成長を含んで立派なものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
しかし、白鳥ひめが見せた『遠さ』はない。遠いからこそ憧れを歓喜する、巨大な星のようなきらめきを最後のステージに埋め込めたことは、圧倒的な説得力を生み出していた。
ステージアクターとしての白鳥ひめに説得力があればこそ、『二位』という結論には納得がいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
ひめが持っている『遠さ』をS4に就任したことで手に入れていくのか、はたまた別の輝きを目指すのか。それは二期に果たすべき物語だ。あこと同じように『譲られた』玉座に座って、ゆめの夢は終わらない。
1年を終えてまだ、キャラクターに到達するべき余地が残っていること。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
それは『普通』の足並みでキャラクターを歩かせ、早々簡単に真理にはたどり着かせず、結果にもアプローチさせなかったスターズの歩みを、忠実に反映している。
そこに嘘をつかず、主人公を負けさせたのは凄く良かったと思う。
追いつけない部分があるということは、成長できる余地があるということだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
スターズが歩んだ凸凹道は、そういう部分の手触りを大事にし、弱い人間が強くなっていく、迷いを含んだ過程を大事にしていく劇作そのものだと思う。だから、星の『遠さ』に追いつけなかったこの結末は、誠実だと思う。
半年ぶりに登場した小春のケア、『負けの二番目』となったローラへのケアなど、細かい部分も丁寧にやってくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
キャンディだけではなく、小春本人が登場するのは嬉しいサプライズだった。『電話すれば泣いちゃう』状態はゆめも本編で経験していたが、小春は独力で乗り越えたということなのかなぁ。
あの少女のライバル宣言が、幾度目かのローラの敗北に報いているか否かは、正直判別がつかない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
ローラもまた、歩む余地を残して二年目を迎える。物語の都合で敗北を食わせられ続けているローラを、勝敗を超えた境地に導けるか。それは勝ち負けを描くより難しい、誠実な道になるだろう。期待している
リリィが『いい先輩』として機能した分、ゆめはあくまで『遠い星』として機能し、後輩に寄り添って面倒を見る感じではなかった。なので、正直ローラへの声掛けは浮いていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
S4は夜空を除いてみんなそんな感じだったかな…ツバサ先輩は『ツンデレ面倒見キャラ』という看板に、中身が追いつかない。
@lastbreath0902 ×ゆめ ○ひめ
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
『あの力』が小春とゆめを傷つけたときの、ちょっと非人間的な対応含めて、『遠い星』として白鳥ひめはあったし、同系列のアピール、同じOPでゆめの挑戦を真っ向から切り落とした"スタートライン!"で完成した感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
だから、ひめに関してはこれでいいのだと思う。勝って勝って、勝つのだ。
今回ステージに顔を見せなかったことで、ひめとゆめを繋いだ『あの力』は、あくまで『封印されるべき悪しきパワー』として終わった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
他者を押しのけ傷つけるほどの『才』は、舞台を扱う作品では祝福であり呪いでもある特権だと思うが、それに蓋をして終わった形になる。正直もったいない。
二年目、負けたところから始まるゆめが『あの力』を乗りこなすことで、『遠い星』との距離を埋めていく展開もまた、あるのかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
しかし1年の区切りが厳密に存在している以上、その中で扱われた『あの力』には区切りの中で納得の行く仕事を果たさせ、使い切って終わってほしかった。
このままただの舞台装置で終わってしまうには、『あの力』が代表していた『才』という要素は大きすぎるし、それで傷つけられたゆめ、ローラ、小春の痛みにも、砂をかけられた小春の離脱にも報いてはいない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
小春が新しい制服を着て帰還する二期に、しっかりと『あの力』を描ききって欲しいと願う。
かくしてS4戦は終わった。現役続行一人、勝って王位を簒奪したのが一人、負けて玉座を禅譲されたのが二人。胸を張って『アイドルのてっぺんです』と言える布陣では、正直ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
しかし、あえて凸凹ありの『普通』の道を歩いてきた、スターズらしい結論ではあると思う。
スターズは無印とは違うものを描こうとしてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月23日
それが完全に巧く行ったとは、僕は思わない。色々拙いところもあった。酷い不誠実も感じた。
しかし、その志あってこそ、巨大なブランドを背負い新しい命を吹き込む偉業は可能になる。実際に新しく描けたものも、たくさんあったと思う。
何にもできないあかりちゃんが一歩ずつ着実に学び、後退無しで歩みを進めて、SLQになったところ、憧れの星宮いちごと対等になった所で幕を下ろした無印。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月24日
同じくドンガメ主人公のゆめが、憧れに追いつけないまま玉座にたどり着き、そこからの風景を描くことになるスターズ。
その差異が何を生み出すのか、二年目のスターズはとても楽しみである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月24日
そう思えるのも、第4クール目に粒ぞろいのエピソードを揃え、ラストの決戦に説得力を積んだ構成あってのことだと思う。ホントなー、今週のひめ先輩の『凄み』とか、もうちょい早く出してくれてれば…とか思っちゃう。
しかし遅きに失した、ということはけしてないと思う。力足らず、それでも冠を貰って頂上に立たなければいけないもの。星に追いついたもの。ただ立つだけで輝けるもの。星とは別の輝きを探すもの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月24日
スターズ二期には、面白くなりそうな素材が沢山ある。そう期待できるS4戦を、しっかりやってくれた。
そういう未来への視線を含みつつ、来週は一年間の大団円、夜空・ツバサ・ひめの卒業である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月24日
S4戦で『星』たる証明をこれ以上なく果たした少女たちが、どう旅立っていくのか。これも僕は、とても楽しみだ。そう思えるパワーと描写が今回あったことに、強く感謝している。来週も来期も、楽しみだ。
追記
スターズ追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月24日
3Dステージだけでなく、ゆめのステージが終わったあとの魚眼、ゆめひめが語らう海を切り取ったローアングルと、鮮明なアングルの使い方が印象的なエピソードだった。勝負できる角度だった。
こういう切れ味が勝負回以外でも冴えてくれると、平均点がグンっとアガるんだけどなぁ。