プリキュアアラモードを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
『高校生二人は、なんで中学生三人に混じってプリキュアお店ごっこやってんの?』というシビアなツッコミに答えるべく、二人にカメラを寄せる回。
どう見ても妖怪の類な親衛隊VS中学生トリオのドタバタも元気よく、賑やかで楽しい回だった。
今回は高校生組と中学生組がほぼ別の話を走っていて、高校生チームはド直球な『正反対だからこそ、お互いいいところが見える』ロマンスなお話を完走。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
ゆかりさんは常識にとらわれない自由な発想力。あきらさんは四つん這いの泥だらけになっても誰かを助ける無私の心。それぞれキラッとしていた。
アクセサリーショップの店主が、いかにもガキっぽいアクセを善意で進めて、それをゆかりさんが『似合っていないけど、それに引っ張られてあなたも変わるわ』という発想力で少女本来の望みを叶えてあげる展開は、親衛隊の理想の押しつけとも呼応してて、なかなか面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
あきらさんの優しさが仇になるかもしれないシビアさをゆかりさんが持っていること、泥まみれの誠意を見て評価を改めるところも、なかなか良い流れ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
お互い自分に欠けているものがあって、だからこそ反発して、認め合い、惹かれ合う。二人の女がお互いに敬意を抱く物語として、ロマンティックだった。
気ままなゆかりプリンスと、誠実なあきら王子。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
二人は正反対の鏡のようでいて、あきらさんの優しさは少女に助け舟を出したゆかりさんの中にもあるし、あきらさんも周囲の規範意識に押し流されるだけの犠牲者であろうとはしていない。
私と違っていて、少し似ているあなただからこそ、瞳を奪われる。
ドタバタを中学生チームに押し付ける形で、思う存分ロマンスしたことで、高校生組はお互いを鏡にして表情の彫りを深めた。良い個別回であり、コンビ結成回だったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
あきらさんが女の子走りしたり、イメージを大事にしつつ違う内実もちゃんと切り取るところ、結構好きだな。
一方お姉ちゃんたち抜きの中学生トリオは、妖怪善意押し付け軍団との死闘を生き抜いていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
ツルンとした昆虫的な目、人形めいた抑揚の喋り。奴らぜってぇ妖かしの存在だよ…怖すぎるよ…。
思い切って記号的な描き方を徹底したことで、ブラックコメディとしていい味が出ていた気がする。
高校生組が成熟度の高いロマンスをやる中で、中学生たちは親衛隊の『圧』に気圧されつつ、それでも五人を結びつけた偶然を信じ、自分たちの気持ちを信じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
外側からの意見を擬人化…っていうほど人間味はない連中に押し付けられつつ、大事なのはあくまで自分が感じたもの。それは高校生組も同じ、と
年上の能面女共にグイグイ迫られ、パーソナルエリアであるべき調理場に土足で踏み上がられ、中学生たちは相当怖かったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
そういう生々しさをポップな笑いで巧くごまかしつつ、お姉さんたちを信じて自分たちの精一杯を頑張る子供チームが、健気で可愛かった。この落差は凄く良い。
それにしたって親衛隊は人間の心がなさすぎるシステムで、『真社会性の昆虫かなんかじゃないの?』と思ってしまった。QBみたいだ、ヴァンパイアの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
王子様とお姫様を求める社会的外圧をキャラクター化したってことなんだろうが、あそこまで非人間的な描写で押して良かったのか。面白いから良いか。
中学生組が笑いを供給し、親衛隊をひきつけてくれるおかげで、高校生組は思う存分ロマンティックに二人の世界を作れたし、二人の関係が新たになることで、キラパティに高校生が来る理由もクリアになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
同時並列でロマンスとコメディを走らせる形式が、巧く話を彩ってくれるエピソードでした。
青いのが『んで、高坊は何好きこのんでアタシらガキと遊んでんの?』と言い出した時は『野郎タブー中のタブーに…』と独歩顔だったが、親衛隊で外圧を擬人化し、それに反発する形で自分の意志を示して、巧くアンサーを出してもいた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
こういうのやっとくと、不自然さが減るんでいい感じよね。
来週はお話一区切り、スイーツコンテストという檜舞台に、敵さんの集団(軍団ではない)が殴り込み。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
意思疎通可能な幹部もなく、北斗の拳のモヒカンめいた行動原理で動いてきたスイーツ野盗達が、何を狙っているのか。ようやく見えそうな回だ。
肉弾戦封印といっても、プリキュアの看板張る以上戦闘はあるし、となれば敵はお話の大きな位置を占める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
『何故わざわざ戦わなければいけないのか』という大きな疑問に、どういうアンサーを返すのか。今回見せたような、技アリの、そしてプリモードらしい回答を期待したい。
あ、あきゆかの描写に関しては、反目から始まって実相を見ての融和、その象徴的イベントとしての名前呼びと握手、そこで表現される手のサイズ比と、『欲しい』シーンを手際よく全力でぶち込んで、控えめに言って最高でした。そういうのキッチリ抑えるの、マジ大事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日
付記
親衛隊の露骨な押しつけと穏やかな離脱は、『プリキュアかくあるべし』という固定意識を相当にぶっ壊している今作、そしてそういうものを毎回ぶっ壊して新しいことをやってきたからこそここまで続いてきたプリキュア自体が、うっすら背景にある演出かなぁ、などとメタ読みもする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月9日