スタミュを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
天花寺くんの晴れ舞台をみんなで見に行こ~というキャフフな出だしから、『良いやつ』であるがゆえの牙の弱さに主人公が悩む展開に。
陰影のクッキリした話の中で、天花寺が背負った重さが星谷を引っ張り上げる展開が光る。主役の明暗に引っ張られる形で、サブの輪郭もよく見えた。
ぶっちゃけ出だしでイチャコラし始めた時は『スタミュ二期、芯をおいてきちゃったか~』とか思いもしたが、前半の軽さが後半の重たさを引き立ててくる構成を体験することで、『すんません、スタミュはスタミュでした』と土下座することに。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
ファンサービスノルマをこういう使い方するのは、IQ高い。
無論前半の抜けた楽しい空気も本当のことで、星谷の強さはそこにある。一緒にいると楽しくて、演じること、生きることに前向きになれる光のカリスマ性。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
それが物語を牽引し、スタミュ独特のテイストをつけてきたわけだが、光があれば影がある。ハングリー精神のなさは、星谷の良さと切り離せない。
ここで星谷が無理に自分を追い込み悪落ちしても、いい結果は出ないだろう。足らないものを補おうとして、天性の良さまで捨て去るのは愚策だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
だが、自分の強みは自分ではわからないもの。地頭が良い方ではなく、経験値が少ない星谷ではなおのことだ。
この沼から星谷を引っ張り上げ、一気に株を天井までアゲたのが今回の主役、天花寺くん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
かつて星谷のカリスマ性に助けられた恩返しをするように、真っ直ぐに自分の気持ち、相手の良さを伝え、実力を持って安心させてやるエースの凄みが、今回の天花寺くんにはあった。やっぱ優しいなぁあの子。好き。
星谷が闇から抜け出すところが今回の焦点なのだが、そこに繋がるようにシーンを丁寧に積んでいて、それがキャラクターの掘り下げにもなっていて、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
天花寺くんが『俺がお前を引っ張ってやる』と言える説得力は、彼の過去の努力を描けばこそ生まれる。回想シーンが分厚さを作る。
伝統芸能の家に生まれ、厳しく鍛えられ現役で板に立つからこそ、星谷が持つ天性の『華』の意味もわかる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
自分が求めても求めてもつかめないものを、ナチュラルに掴み取ってしまう才覚。手に入らないモノを求めているのは、実は星谷も天花寺も同じだった。だからこそ、気持ちもわかるし助言も出来る。
この『似ているけど違くて、違うけど同じ』という関係性が、身近で攻略済みの天花寺くんだけではなく、二期全体の攻略対象である揚羽にも重なっているところが、今回のうまいところだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
各話単位の問題解決が、シリーズ全体に投射されることで、物語の立体感も出るし、リフレインの気持ちよさもある。
投射という意味では、『モラトリアムの終わり』というサブテーマがひっそりと投影されているのも面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
問題自体に気づかないやつ、悩むやつ、静かに覚悟を決めるやつ。色んな対応が見れたが、今後広げていくのかしら。
卒業記念公演の『先』をチラ見せしたのも合わせて、全体像が拡大してる感じ。
天花寺くんのプロフェッショナリズムを感じ取れたり、魚住さんの演技指導が地面に足の付いたしっかりしたものだったり、今回は『ミュージカル』『演劇』としての側面にどっしり切り込む話でもあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
やっぱそういう部分を蔑ろにせず、ガッと掘るのは大事だろう。地味で華がない部分だけども。
魚住さんは生徒の個性をよく見て、他のアンシェントとの連携もしっかり作れる、立派な指導者だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
当たりは厳しいけど言ってることは的確だし、生徒の誇りも尊重している。アンシェントパートを挟んで、『教師も色々考えてるぞ!』とちゃんと見せるのは、キャラの出番確保以上の意味があると思う。
技術不足、ガムシャラさの不足。ライトな方向に話を牽引してきた主人公の都合のいいところにしっかり光を当てつつ、それでも輝く一番の強みを、一番説得力のある形で確認する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
問題とその克服へ筋道を立てる、良い第4話だったと思います。このタイミングでこういう話が来るのは強い。
主人公・星谷の安定性はスタミュの安定性であり良さだったけども、正解し続けるばかり、他人を引っ張るばかりでは、影の部分が掘りきれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
キャラが育ったタイミングで牽引役を一回バトンタッチして、マイナスポイントにも目を向けれたのは、主役の魅力、作品の力をより強くすると思います。
巧く暗い調子で話を進めたところで、次回は海斗のターンっぽい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
闇の中の一筋の光として、星谷の『華』を際立たせたところで、同じく『華』を持つ揚羽にプレッシャーを感じている海斗に繋げる運び、ホント感心してしまう。味方の武器が敵に渡ると、それは凶器にも成り得るのだなぁ。
今回星谷が天花寺くんに引っ張り上げられたように、海斗の孤軍奮闘にも誰かが手を差し伸べてくれると思う。作品世界にそういう善性、信頼感があることは、スタミュの強さだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
期待しているものが見れるか否かではなく、どういう形で見られるか。そういう心持ちで、来週を待ちたいと思います。楽しみ。
しかしそれにしたって、『場面に出ない』理由を説明するために尺を使わなきゃいけないのは、キャラの人気を推進力にしているコンテンツの難しいところだな、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
場面運営優先で理由もなく画面に出なくても良いんだけども、そうすると角が立つからなぁ…束モノはケアーが大変だ。
追記
スタミュ追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月24日
演技という『仮想』の課題に対し、天花寺くんとの『現実』での接触を通じて足がかりを掴み、役獲得という『仮想の中の現実』を突破する起点になる重ね方は、言うまでもなく巧すぎる。
こういう現実と仮想の重ねがあると、『演劇』をテーマにしている醍醐味を感じられる。