イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 17/04/30 デッドラインヒーローズRPG『12時間』

昨日はシェンツ先生のGMで、ロンメルゲームズの新作、デッドラインヒーローズRPGを遊びました。

シナリオタイトル:12時間 システム:デッドラインヒーローズRPG GM:シェンツさん

浅間忍さん:"豪快番長"郷里快:15歳男性:サイオン 世界最悪のヴィラン"ザ・ティーチャー"の私生児として生まれ、母から憎悪と最後の祈りを受け取ってヒーローとなった少年。人類を信じ続ける強い心を持ち、勇気を閃光に変えて戦い抜くフラッシュボーイ。
二次元くん:"ヘルメスアイ"ジェラルド・ジェッド・ジェリンドン:80歳男性:テクノマンサー ヒーロー黎明期から戦い続けてきた、科学と経済の巨人。隠居していたが、世界を襲った激変から人類を守り、次代に夢をつなぐために現役復帰した。豪放磊落でゼニの使い道を知っているオールドキング。
新米くん:"罰刀"一刀劔:20代女性:ジャスティカ 常人ながら、剣術を極限まで突き詰めることで人外の領域まで上り詰めた剣鬼。己の中の修羅を押さえ込みつつ、それに負けたかつての仲間を咎めるがごとく正義の剣を振るうソードウィドウ。
コバヤシ:"インフェルノ"相楽獄斗:15歳男性:エンハンサー セカンドカラミティで死亡し、悪神"スローター"の因子を受け取ることで復活した黒きラザロ。普段は唯一生き残った家族である義妹と電撃文庫めいた生活を送っているが、事件があれば凶悪な外見に変化して絶大なパワーを発揮する。

というわけで、春の新作デッドラインヒーローズRPGを遊びました。プレイしたのは付属シナリオでしたが、ヒーローへの問いかけ、血湧き肉躍る活劇に満ちた、『このゲームではこういう楽しいことをやるんですよ!』がビンビンに伝わってくる、素晴らしい付属シナリオでした。
僕は付属シナリオというのはシステムを実体験する最初の窓、ルールブックで一番大事な世界設定だと思っているので、その仕上がりが素晴らしいことはとても良いことです。ここでポジティブな体験をすると、そのシステムを使って遊ぶこと自体にプラスの印象を持てるし、そういうマインドセットで向き合えば大概のゲームは上手くいくしね。『最初面白かったから、次も面白くなるだろう』というのは、心理状況がセッションに強く反映されるTRPGにおいては、とても大事。

プレイの方では、じっくりとシステムのポテンシャルをみんなで確認する感じで進めました。判定回数を減らし、シナリオの構造をシンプル化してあるので、どっしり構えて進めても四時間でちゃんと終わるからなぁ。素晴らしい。
『問いかけ』を軸に展開するロールプレイ支援システムも非常に優秀で、シナリオとPLの対話、PLとPLの対話、PLとGMの対話を元気に促進してくれるものでした。こういう意思疎通がうまくいくと、速さと充実感が同居できてとても良いです。長いとどうしても集中力は削がれていくので、速いのは大事です。(フラッシュ顔)
戦闘も過積載にならないシンプルなデータと、迫り来る死の恐怖、生き延びたカタルシスがギュッと詰まっていて、とても面白かったです。ドラマティックなシステムなのに、マジ死にそうな状況に追い込まれてヒーヒー言う(そしてそれをどうにか乗り越える)楽しさがサタスペ並みにあるのは、やってみないと解らない楽しさだった。
『ミドルでの判定値がリソース削って補強しないとおっつかなくて、そこで削った部分を狙われると戦闘でキツくなり、デッドラインに追い込まれてデスチャートのを乗り越え、臨死状態で一気にブースト!』という一連のストレス&カタルシスがとても良く出来ていて、いいシステムだなと思いました。リソース消費と判定突破、死とその克服がスムーズに、十分な圧力と開放を持って展開するのが、とても良いです。
割と死ぬゲームなんですが、グリットを始めとした共有システムが非常に強く設定されていて、PLがハードな状況に介入可能なことが、巧くストレスを跳ね返し快楽に変える装置になっています。なんも出来ないままぶっ死ぬと、快楽より先に理不尽感じちゃうからね。
オリジンとパワーによるキャラ表現の幅広さも楽しくて、案外色んなキャラデータを仕上げられるゲームだなと感じました。ミドルでガンガンリソースを削るので、おそらく他のRPGよりもヒーラーがつええ。こっちでもデッドライン&グリッターの基本システムが強くて、いざとなれば誰でも見せ場をもぎ取れるようになってるのが良いですね。

というわけで、読んでいるだけでは判らないシステムの味わい、プレイの中で感じる良さをたっぷり堪能できる、素晴らしいセッションでした。非常に面白いシステムなので、皆さんも是非遊んでください。良いセッションだった。同卓していただいた方、ありがとうございました。