スタミュを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
合宿編最終回～！！ つーわけで、自我の殻に閉じこもった揚羽攻略戦を軸に、男たちの熱い思いが交錯するエピソード。
人が人に寄せる片思いの引力がそこかしこで炸裂していて、そういうの大好き人間としては最の高だった。やっぱ気持ちと熱量よね。
揚羽と星谷は丁寧にレールを敷いて飛翔し、狙い通りのところに飛ばした…以上の描写になった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
受け入れ準備が整っていたこれまでのメンバーに比べ、揚羽は面倒くささ極まった高難易度の攻略対象。今までの星谷流が通用しない相手を前に足踏みする様子が、丁寧に切り取られていたのが良い。
星谷が圧倒的なコミュニケーション性能と共感能力で心の垣根を飛び越える様子は、この話最大のエンジンだ。それはチーム鳳が賭けの形で確認しているとおりである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
しかし強力な武器でも一本槍では単調になるし、その真価もボヤケていく。違う角度からその切れ味を見せることで、主役の値段も上がる。
色々足踏みし迷うことで、星谷も無敵ではなく努力し配慮して結論にたどり着くことが分かる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
神話やミュージカルをなぞるのではなく、差異を強調し怒らせて引っ張り出すという、星谷なりの答えも見つけた。
自分なりに自分らしくいることの強さというのは、コピーをやめた揚羽にも通じるところだ。
そして、自分らしくいるということは他人の優しさを拒絶し、思い出を切り捨てることではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
一期の実績を積み上げ、信頼感を稼いできた星谷に期待する眼差しがあってこそ、傍若無人な踏み込みは無敵の勇気に変わる。
星谷にあって揚羽に無いものをちゃんと描くことで、生まれる変化に重さがあった
星谷は共感の人なので、他人を見た時まず相似点に目が行く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
『違うっていうけど、俺とお前はここがおんなじじゃん！』と指摘することで、人間が一人ひとり異なり、孤独であることに閉じこもっていた少年たちの心を開いてきた。
揚羽はその逆で、差異点と孤独に目が行ってしまう性質なのだろう。
むしろだからこそ、遥斗に見つけた相似点が唯一絶対のよりどころで、孤独を癒やす足場だったのかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
こんなにも断絶ばかりの世界の中で、あの男にだけは橋がかかっている。僕は一人ではないと信じ、もたれかかることの出来る足場。それを外されたと感じたなら、防衛のために閉じこもりもする
だが人間がそれぞれ違うということは、寂しさの源であると同時に可能性の泉でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
同じ役を演じていても、役者によってその演技も解釈も異なる。それは正解／不正解という断絶に切り裂かれるものではなくて、違う事自体を喜び、価値として受け入れていくべきものだ。
『この人は、俺以上に俺なんだ！』という衝撃を受け、憧れを滾らせること。差異に橋がかかり、心が繋がること。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
それと同じくらいに、離れていること、一人ひとりが別個の意志を持っていることは尊い。その意味を分かって欲しいからこそ、星谷はあえて差異を強調したのだろう。
向かい合わなければ、どこが似ていてどこが違うかも解らない。視線を伏せたまま『僕は違う！』と叫ぶ揚羽の孤独は、扉を開けて星谷に向かい合うことで、差異のまま意味を持ち直す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
それは星谷にとっても、良き出会い、善き学びだったと思う。共感以外の武器の使い方を覚えたというか。
差異と怒りをテクニカルに扱いつつも、結局星谷は共感と優しさの人である。『やっぱ俺とお前、ここが同じだ！』と抱擁するいつものやり方で収めたのは、彼の個性、強さを大事にしてくれる結末でとても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
作中の連中もそうだけど、俺は星谷くんの優しいところが好きなの。
軸となる二人のぶつかり合いを、色々な人が支えているのも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
柊先輩は相変わらず、最高のタイミングで最高の導きを与える最高の指導者であだった。
自分も兄との関係を拗らせ、後輩たちに背中を押されて思い切りぶつかった過去があればこそ、恩返し的にアドバイスも出来るというね。
チーム鳳がすっかり『まぁ星谷だしな！』みたいな信頼感むき出しだったのも、俺の気持ちとシンクロしてて良かった。過去の蓄積を無下にしないのは大事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
心残りが在る星谷はカレーを残していて、残りのメンバーは平らげている心理描写、分かりやすくて好きだなぁ。絵が合宿ぽいし。
主軸から外れたところではとにかく一方通行の矢印がギュンギュン唸ってて、むせ返るような感情の総量に窒息寸前。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
卯川→那雪、北原→空閑、南條→揚羽、早乙女→遥斗、魚住→鳳あたりの片思いが合間合間に炸裂しており、様々な感情を原動力に進むショウの温度がガン上がりしていた。
星谷と揚羽も片思いといえるのだが、見事な攻略で一気に間合いが詰まっているので除外。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
むしろ揚羽周りは、傷つけたくないからこそ臆病になってしまう蜂矢の純情と無様さがあまりにも切なかった。あんだけ思ってるのに、解決の鍵は星谷が持ってて、自分じゃ扉を開けられないんだもんなぁ…。
誰かが誰かを思う気持ち。憧れ、対抗心、反発、好意。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
それは結び合うことも、噛み合わないことも、すれ違うことも、様々な形を持っている。
でも、こうでなければならないという想いの規範はどこにもないし、好悪貴賤関係なく、人が人を思う強さは根本的に大事だ。
思いが混じり、変化し、あるいは頑なに姿を変えない。感情の化学反応こそが物語ならば、色んなやつが色んなやつに思いを馳せる描写をたっぷり詰め込むことは、お話にとって非常に大事な土台だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
二人の主役を真ん中に据えつつ、色んな気持ちを切り取った今回は、そういう土台を補強する回だったと思う
というわけで、二期の中軸を支えた揚羽攻略戦も無事コンプリート。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
これまでスタミュにはいなかったタイプの面倒くさい子を相手にすることで、星谷も作品も新たな魅力に出会い、揚羽自身も孤独な子供時代と綺麗にお別れすることができたと思う。
変化と成長の相互作用があるのは、群像劇として良い。
指導者層の悩みや頼もしさも含め、学校では描けないものをしっかり切り取った合宿編だったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
ここで積み重ねた実力や因縁、感情が後半にどう生きてくるか。これからのスタミュが非常に楽しみです。
しかし、顔も名前も出てこない暁のアレクシスは歪みを感じる。いや五人でしょそこ。
あ、片思い描写ではこれまで北原のオヒキでしかなかった南條が揚羽への思いをむき出しにしてぐっとキャラ立ててきたのと、楪先輩がオロオロしてたのが特に良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年5月22日
揚羽は色んな男を引き寄せ、惑わせすぎだと思う。お前が花に迷う蝶だろ！ とか思うが、遥斗を見るだに、才とはそういう物か。
