Re:CREATORSを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
さらば魔法少女、こんにちわ不和。まみかの遺言を悪意の権化・マスタートリックスターマガネちゃんが捻じ曲げ、状況を引っ掻き回しまくる回。
颯太が相変わらず足踏みを続けるなか、脳筋力をいい方向に活かす弥勒寺の好感度がアガる。メテオラ殿のママン力もな。
というわけで、今週もよく喋る回であった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
まみかからマガネへの遺言、その捻じ曲げとアリスの方向づけ、真金の颯太への接触と玩弄、マガネの能力説明。
絵も使ってはいるが、8割型台詞でやってしまうのは何度も言うがトゥーマッチだ。そろそろ1クール後半、そういうアニメだと思った方がいいか。
一話冒頭で『語り部』を辞任していた颯太だが、作品世界唯一の脆く弱い一般人として、これからクリエイターになっていく存在として、若き悩みにドップリで、物語全体を見る余裕なぞ皆無である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
そういう俯瞰的な視点を手に入れ、自分と世界を相対化してくのが成長でもあろう。良くも悪くも主役である
なので、敵対構図を維持・運営し、アクションの火種を撒く仕事も、キャラクター個別の要素を分析・言語化して視聴者と共有する仕事も、マガネがだいたいやる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
死ぬほどムカつくゴミクズ人間だが、彼女が引っ掻き回さんと色々始まらないし、続きもしない。偉いといえば偉いが、生理的にかなり無理。
彼女は典型的な悪魔であり、嘘はつかないが事実を自分の都合の良いように捻じ曲げ、より燃え上がる方向に伝達する。コミュニケーションの悪用に特化した性格と知能をしている、というか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
この話、コミュニケーション不全で転がっていく話なので、そういうキャラがエンジン兼ハンドルになるのは当然か
自分の思いを的確に伝え、他人の思いをより善く受け取る。これが出来るならあっという間に解決するわけだが、人格的未熟とか持って生まれたキャラクターとか、色んなモノが邪魔して上手く行かない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
情報伝達にノイズが伴うのは世の道理であるが、展開のためにノイズをかなり増やしている感じも受ける
もともと展開のための展開、構図のための構図が目立ちやすい作品ではあるのだが、元ネタ知りつつマガネ対策を共有しないまま無敵ラーニングされちゃったり、キャラが能力と真心を尽くしていない感じを受ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
限界まで出さないなら出さないで、出せない理由をなんか置いてくれると展開は飲みやすい。
ここらへんはマガネとまみかの接触も同じで、マガネがあの状況を作り遺言を弄ぶべく、情報収集して罠にかけた形だと、偶然と作者の悪意が状況をつくった感じは、やや薄れていたのではないか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
展開自体は必要なものなので、そこに至る過程にこー、『あがいたけどもこうなるしかない』感じがほしいのだ
アリスに誤解を植え付け、争乱の種を蒔くためには、まみかを見つけるのはマガネでなければいけない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
でも、そこで踏みにじられれるのはまみかがたどり着いた彼女なりの答えであり、決意であり、真心だ。それを踏みつけにされるのは、僕にとっては（身勝手な感傷ながら）辛い。しんどい。
苦い展開を飲めるくらいに、キャラクターが持てる全てを動員し、望ましい状況を引っ張り込んでくる我武者羅さが、進行役からも感じられるといいかなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
熱くなったら物語を俯瞰する立場から離れ、物語の内部に入っていってしまうので、塩梅はとても難しいと思うけども。
マガネの長口舌を閉じてくれる弥勒寺は非常に頼もしいし、木刀で乱麻を断つ爽快さもあるわけだが、弥勒寺だけ頼りがいあってもしょうがねぇだろ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
颯太に超常能力も、人生経験もないのはしょうがない。そういうキャラだ。でもそこから抜け出そうとしているもがきみたいなものを、欠片でも感じたい。
颯太が『甘えている』とは思わない。シビアでハードな状況で、ただのワナビなりに必死だとは思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
ならば、その必死さが空回りし続けるのではなく、何らかの形で手応えをつかみ、少しでも前進する姿を、画面の中に捉えて欲しいなぁ、と感じる。僕はもっと、颯太を好きになりたいのだ。まみかみたいに
『誰か』とか『世界』とか、大きな代名詞にダメージを肩代わりさせるのではなく、『僕』こそが殺して憎まれていると引き受けたのは、あがきの成果かもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
しかしそれは大きなマイナスが少しだけ小さくなっただけで、マイナスがゼロに、もしくはゼロからプラスになったのではない。
颯太のでんでろ修行時代がどこまで続くかはわからない。もうちょと悩み、答えが見つからない愚か者でいさせられる時間が、長くなるかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
しかし正直、一歩進んで一歩下がる小さな足踏みを延々見せられるのは、停滞感があってしんどい。画面に長く映る主役なら、なおさらのことだ。
愚かで、自分も世界も正しく把握できないまま、他人を巻き込みつつ隘路に迷い続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
『そういうキャラ』がそこから抜け出す物語が大きな構図としてあるのを理解した上で、もうちょっと彼らの知能と共感能力を自然なレベルに引き上げてもいいんじゃないかな、と思う。
颯太が生身のレベルでぐねぐねしているとすると、アリスは創作のレベルでぐねぐねする役だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
考えたら死ぬ世界出身だから、鵜飼の鵜のごとく情報は丸呑みし、マガネのいいように踊らされる。生きることの意味を実感できないから、まみかを助けるよりマガネを殺す方を優先してしまう。
そんな彼女を前進させられそうなまみかの思いが、マガネによって捻じ曲げられ、その悪意にアリスも気づくことができないのは、なんとも寂しい光景だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
どうしようもなくネジ曲がっていく運命の皮肉…と言えればいいんだが、やぱ展開を呼び込むための構図が前に出すぎていて、素直には飲めない。
アリスもまたしばらくは、愚かで他人に対しても自分に対しても優しくなく、直情径行の暴力主義者であり続けるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
そうあること、そこから進んでキャラクター性を変化させていくことがアリスの（そしてこの物語の）大きな軸なのだから、停滞は必要だ。それを見続けるのがしんどいのも、颯太と同じ
アリスはいつか、血まみれの女の子を最優先で掴んで、武器なんか投げ捨てられる人間になるんだろうか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
わざわざ致命的な間違いを絵で切り取っている以上、それは乗り越えるべき課題なのだろう。しかし、『絶対にそうしてくれる』という期待感も信頼感も、正直アリスにはない。
トリックスターが状況をかき乱し、悩める若人は思う存分迷い、導き手は頼もしいところを見せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
構図としてはベーシックなのだが、そこに一手熱が入っていないと、個人的に感じてしまう回だった。このアニメと僕の好みは、凄く相性が悪いのではないかな、と今更ながら思い始めた。
作中『創作のキャラも生きてんだから、その魂は尊重しなきゃいけねぇ』と重ねて言っているわりに、『こういう展開にしたい』『こういう状況に持ち込みたい』という計算が先に見えて、キャラが己を尽くした結果が届いてこないのは、ちとよろしくない乖離だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
熱いはずなのに、冷めてる感覚。
構図も構造も、意図もテーマも、お話を作る上では絶対必要だ。それがなければ話は迷い、衝突を繰り返して空中分解する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
しかし（強い言い方になるが）、お話を支えるフレームのための奴隷にキャラクターが見えてしまうのも、物語を『本物の偽物』として受け入れるには障害になろう。
僕が感じている違和感というか不快感というか、ともかくそういうものは多分、このお話の特徴なんだとおもう。『そういう話』なのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
個人的な違和感をWeb越しに撒き散らして、このアニメのテイストを楽しんでいる方へ違和感の再生産をするのも、あまり良いことではないかな、と少し思った。
来週以降どうなるか。このお話自体も、それを受ける僕も、今はちょっと見えない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年6月3日
考えすぎて自縄自縛になっている自覚はあるんだが、一応色んな好みと価値観を持った人に繋がった場所で喋っている以上、そこは注意したいところなのだ、個人的に。
