イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アイドルタイムプリパラ:第13話『レッツゴー! パラ宿』感想

にのを巡る物語も一段落、クール終わりの減価滅却総集編!! ……と思ってたら、うゎぁなんだか凄いことになっちゃったぞな回。
お話としては核弾頭級のトラブルメーカーをぶつけ合って強引に状況を作り、過去ライブを高速展開してキャラを見せて、ガァルマゲドンをパパラ宿に押し流す……という構成。
なんだけども、状況の強引さ&人数の詰め込み具合が尋常じゃないことになってて、独特のグルーブ感があった。
こういう計算された無茶苦茶で押し通せるところは、プリパラの強さだなぁと思います。

というわけで、懐かしいメンバー大集合となった今回。
過去作のファンには懐かしさを、アイドルタイムからの新規ファンにはキャラの紹介を、製作者サイドには息抜きを……という、ウィン・ウィンな作りであります。
いや、あの速度でキャラと歌が出てきて、新規が把握できたかどうかは分ッかんねぇけども。
舞台を変えても愛着を切り捨てられないのは、森脇監督の徳であり脆さでもあろうなぁ、とか思った。

今回はキャラだけではなく、パラ宿自体を見せるのも狙いだったのかな、とも思いました。
アイドル不毛の地パパラ宿の寂れっぷりを濃く描くためには、繁栄してるパラ宿の姿を描写し、対照をつくんないと行けないからね。
なので、夢も『憧れのパラ宿凄い!』リアクションを連発し、パラ宿の値段を上げて、自分のホームの特質を際立たせる、と。
まぁその仕事が終わったら即座に爆破なんだがな!
思い切り良すぎるだろ……爆破オチ・作中作オチ・夢オチ・で畳み掛けるところとか好きよ。

何しろステージノルマが多いので、ネタも投げっぱなしボケっぱなしで乱打してきて、それがまた独特の味を生んでもいた。
ハシビロコウさんが科学忍法火の鳥するところと、唐突に挟まれる"柳生一族の陰謀"の萬屋錦之介ネタが特に好きだな、今回。
第10話の円月殺法といい、時代劇好きなのかなアイドルタイムスタッフ……思いついたの片っ端から投げてるだけだな、多分。


んで、凄まじい流れに押し流されるままエピソードの発端を作り、ライブを進展させ、パラ宿を爆破して新シリーズにレギュラー着任したガァルマゲドン。
『さすが女児人気一位……主役ユニット押しのけてレギュラー取ったぜ……』って感じですが、今後どう使ってくんでしょうかね。
ここで小学生アイドルがメインに入る辺り、やっぱアイドルタイムは『同い年』を大事にしている印象は受けます。
無印でらぁらが堪能できなかった小学六年生ライフを、同級生で固めて展開していく意図が見えるというか。

ガァルマゲは悪戯っ子の劣等生、いつでも発展途上な頑張り屋さんなので、先輩として背中を見せるというか、好き勝手暴れて場を元気づける感じだとは思います。
元々お行儀のいいアニメではないんですが、権威とあれば反発し、押してはいけないスイッチは片っ端から押し倒すガァルマゲ。
彼女らの暴走に押され気味だったゆいが、そのパワーをどう吸収してくかは気になるところです。
つうか無印のカオスが全部溢れたような回だったので、新主人公の意外な常識人っぷりが目立ったな、今回。

盛大に旧キャラに報いる回となりましたが、このアニメはあくまでアイドルタイムなので、ガァルマゲ転校も新しい舞台、新しいキャラクターの魅力を引き出す使い方されると良いな、と思います。
にのを攻略してみちる編に入る感じなのかなぁ……オカルトという共通点が、巧く生きると良いんだが。
自分の物語を一旦終えて、仲間になったにのの『その後』もどっしり見たいしね。
まぁらぁらの『出すぎず、引っ込みすぎず』で過去の資産を活かし、新しいキャラクターと血の通った関係を作る立ち回りを見ていると、ガァルマゲもうまく使ってくれると思います。


そんな感じで、嵐のように過ぎ去り悪夢のように炸裂した、総集編……というには色々あった回でした。
無茶苦茶な展開をパワーとノリで押し切るカオス……アイドルタイムだと久々なので、旧キャラ出てた以上に懐かしかったな。
まぁ劇薬なので、クールに1回位が投与限界だとは思うが。

とまれ、パラ宿爆破の勢いを背中に受け、パパラ宿に着任したガァルマゲドン。
彼女たちが新しい遊び場でどんだけ暴れるか、そしてその大暴走をどう収め、パパラ宿のアイドルに糧を与えていくか。
新しい局面を迎えるアイドルタイム、今後も楽しみです。