プリキュアアラモードを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
散逸してた妖精たちが長老のWピース花火(と、ガミーたちの謝罪行脚)で戻ってきて、スルスルとノエルの正体判明、ノエルへのプリキュアバレ、ビブリーちゃんとジュリオの土壇場まで状況が進む回。
『みんなで作れる』というスイーツの強みを歓待の宴で見せるのが好き
というわけで、ストーリーが一気に進む回。元々超巨大な対立が進行を妨げているタイプの物語ではないので、進む時は一気に進むね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
プリモードは比較的浅めのネタをパッパと切り替えつつ、細かいスパンで進めていく感じなのかなぁ。顔見世したノワール様の使い方次第で、全容が判明するかな。
色々事件が起きる回だが、妖精たちが帰還したこと、そこにガミーたちの贖罪が絡んだのは喜ばしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
ぶっちゃけ舞台装置、アクションシーンのためのスイッチだったガミーたちが、小さいながらも人のために戦い、変化を証明する。ただ妖精たちが集まるのではなく、そういう理由と意味があったのは良い。
スイーツの強みは何度でも作れる靭やかな再生産性と、出来不出来、技量の巧拙はあっても『みんな』で作れる広汎性。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
初めてあった妖精たちと「食べる」だけではなく『作る』ことでも楽しみを共有できるという描写は、シリーズ全体の哲学に沿った描写だった。
この『みんなで』という強さはキラパティの強さ、プリキュアの強さ、いちかの強さであり、天才パティシエ・シエルにはないものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
無論、シエルの技量とプロ意識は凄く価値のあるものなので、キラパティサイドの『広い強さ』だけを上げて、シエルの『狭い強さ』を忘れる展開にはして欲しくない。
『みんな』に対して門戸を広げているおかげで、かつてはただお手伝いするだけだったペコリンも調理技術を上げて、ムースケーキをスムーズに作れるようになった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
『広い』ことはそういう強みもある。シエルの人格が強靭なので、そういう部分も見据えつつあえて『狭い強さ』を選んでいる感じでもある。
そんなタフで正しい天才パティシエ・シエルは、元は弱々しい妖精でもあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
守られることしか出来ないけど、だからこそヒーローに力を与える妖精。今回はその弱さと強さが切り取られた回だが、いちかに憧れるシエルの幼い態度(推しに会った限界オタクみたいだった)からも二面性が見て取れる。
ダメっ子パティシエ見習いと強いプリキュア。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
天才パティシエと儚い妖精。
現実と非現実の境界線を挟んで、いちかとシエルの関係性は反転する。土下座する側が入れ替わる構図は、シエルの登場から仕込んでいたネタであり、炸裂したのはなかなか嬉しい。
強さや正しさを一つのキャラに独占させないことで、多様な存在価値があぶり出され、様々な人がいる輝きが強くなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
いちかとシエルの反転するダンスはそこら辺を強調するわけだが、いちかの『広い強さ』だけではなく、シエルの『狭い強さ』の良さも、捨て去らず大事にして欲しいな、と思う。
プリキュアは戦う人、妖精は守られるもの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
今回のシエルの立ち回りはそういう世界のルールを反映したものなのだけども、人化可能なシエルはルールを越境できる強さもある。
慣れない人間社会で彼女が頑張って手に入れたものは、プリキュアとは別の価値観軸として、強い意味を持っている。
正体判明とともに起こった逆転劇の後も、いちかはシエルの弟子であって欲しいと、身勝手に思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
プリキュア見習いとしてシエルがいちかに寄り添う姿と並走して描くことで、戦う力だけが人間の強さではないというこれまでのテーマを、より強くすることもできよう。
無論、戦い守る力も人の輝きなので、プリキュアを目指す妖精・シエルをキュアホイップが、プリキュアアラモードがしっかり支え、導く姿も大事にして欲しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
ここら辺ちゃんと出来そうな予感は、シエルによる傘カバーリングで巧く造れてた感じ。宴席を彩る傘のデコレーションといい、上手い使い方だ。
シエルからプリキュアへと伸びる、憧れの熱視線。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
いちかからシエルへと伸びる、より優れたパティシエールへの思い。
『変身』を軸にこの二つがクロスし、お互い支え合って広がっていく構図は、本当に良いと思う。今後のエピソードの中でも大事に守って、しっかり育てて欲しいなぁ。
一方そういうキラキラとは無縁な、灰色の世界にすんでる悪の少年少女たち。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
荒んだ倫理的状況が一発で判る、灰色の美術がなかなか良い。失敗続きで追い込まれているビブリーちゃん、負け犬ムード満載のジュリオ。
正義の味方は楽しいパーティーなのになぁ…ここら辺の落差が今回よく効いてた。
ビブリーからもキラキラルが出たのは、なかなか面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
自己愛とノワール様への偏愛だけで動いているビブリーにとって、どす黒い愛情は自分を突き動かす燃料。
そういうエゴイズムまみれの『黒いキラキラル』も、闘争を加速する燃料にはなる。感情のカルマを巧く戯画化している設定だと思う。
シエルやジュリオに比べ、ノワールちゃんは主役との交流も薄く、装置っぽさが少しある。悪役時代のガミーと、ちょっと似てるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
しかしキラキラなプリキュアが担当できない、どす黒くも熱い人間的愛情を背負った面白いキャラだと思うので、もう半歩踏み込んだ描写が欲しくなるのよなぁ…。
シエル推し期間が一段落したら、それと同時に退場しそうなオーラも出してるけども、ぶっちゃけあんだけ"勝てる"ビジュアルと立ち回りしてるのに勿体無いよマジ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
ガミーの贖罪を巧く拾ったように、ビブリーちゃんの物語も広げて、膨らまして、使って欲しいなぁと思います。
んでそんなビブリーちゃんに『負け犬!(Looser!)』呼ばわりされてたジュリオくん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
『へし折れたロッド』という超絶分かりやすい暗喩を、ノワール様からのLOVE♡注入で復活させられ、嫉妬と憎悪に大暴走しつつ再登場で次回に引き、と。ボッコボコにされる未来しか見えねぇのがすげぇ。
ジュリオが『スイーツにこだわっている描写』『何かを乗り越えたくてねじ曲がった描写』は彼が主役張っていたエピソード群でも描写されていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
ので、今回はシエルの過去と正体が判明し、線が繋がった気持ちよさがあった。『弟より優れた姉など存在しねぇ!』か…ねじ曲がってるなぁ。
姉と弟の捻れた(つうか多分、ジュリオの一方的なこじらせ)関係が顕になってみると、第16話でゆかりさんが罠として使った「優秀な姉がいると比べられて辛いの…」という嘘が、想像以上にジュリオに刺さっていたのが判る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
そっかお前…ゆかりさんを家族愛拗らせ仲間だと思いたかったのか…。
ジュリオがなぜ『黒いキラキラル』を吐き出すようになったかは、来週の最終決戦で明らかになるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
ただ真っ直ぐに、己の才を正しく使って輝く場所を手に入れたノエルが、叩きつけられる闇に何を思うかも。その明暗をちゃんと書けると、姉妹のみならずシリーズ全体に面白みが生まれると思う。
命のろうそくが細くなってるのが目に見えるビブリーちゃんの処遇含めて、2クール目の転換点となりそうなエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
いろんなものがまとまって終わると同時に、今後広がりそうなネタも沢山撒いた回だったなぁ。巧く拾い上げ、守り、育ててほしいもんです。
プリモード追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
シエルがキュアパルフェになるのは既定路線としても、そのタイミングは結構大事だと思う。
何にもできない妖精から、無敵のヒーローへの変化。それが早すぎると、『強いヒーローであること』だけが正解に見えてしまいかねない。妖精の弱さと同じくらい、強さを描いてからの方が好み
出来ないからこそ頑張る。出来る人に憧れる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
妖精キラリンと人間いちかは、おんなじ足場からおんなじスタイルで憧れを目指す。
この重ね合わせと立場の違いが良いし、お互いがお互いを『変身後の姿』として求める構図も綺麗だ。それはキラパルフェ誕生で一旦結論が付いてしまうので、長く味わいたい
妖精キラリンの修行時代をもうちょっと見てたいっていう、シンプルな欲望でもあんだけどね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
守れなかったからこそ、守れる存在に憧れる。そのストレートなキラキラが、なんか凄く眩しいの、ノエルちゃんは。素直な気持ちで素直な結果も出してるしねぇ…応援したくなる。
まぁこういう美味しいネタを、横幅広くみんなに分配することが出来てないのは難点なのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
とにかく話がいちかに寄りすぎているのは、なんとも勿体無い。今回の『そんなことない!』も、そろそろ別キャラに背負わせても良い気がするところだけども。個別回以外は徹底して主役って方針なんかなぁ。