ボールルームへようこそを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
かくして少年は、ダンスと出会う。青春の鼓動をステップに乗せ王道を突き進む競技ダンス漫画、ついにアニメ化。
ハイクオリティな作画に支えられ、ダンスの説得力、キャラクターの保つ色香、原作の持つ真っ直ぐなポテシャルは最大限に発揮。素晴らしいアニメ化だった
原作ファンなのでその視点から描いていきますが、原作にたくさんある魅力を最大限に引き出した上で、アニメ独自の強みもバンっと付与してくれる、最高のアニメ化だったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
原作漫画の時点で『動いて』いた作品ですが、やはり動画になるとそのスムーズな美しさ、鮮やかな緩急が圧倒的に刺さる
物語としては非常にシンプルなスポ根第一話であり、『自分が何者であるかを知らない少年が、運命と出会いその第一歩を踏みしめる話』でした。物語の最初の問に、最後のシーンが答えているところが、とても収まりが良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
『胸を張って好きだといえるもの』を見つけた多々良の喜びが、画面に満ちていた
冴えない多々良が生まれ変わろうと決めたのは、しずくという素敵な女の子、仙石さんというタフな大人、そして競技ダンス自体と出会ったから。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
競技ダンスの魔力が巧く動画にならないと、その気持には巧くシンクロできないわけですが、そこの説得力は満点。パッと見で気持ちのいい絵がドンと来た。
動きに淀みがなく、スムーズに繋がりつつも緩急がある。一つ一つに主張と個性があり、魔法のように惹きつけられる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
鍛え上げられた人体が可能にする魔力が、きちんとアニメになってました。鍛錬を積んだ仙石さんやしずくの滑らかさと、多々良のぎこちなさがちゃんと描き分けられているのも良い。
これは動きだけではなく静止画…キャラクターデザインでもそうで、襟足が長くてまつげバチバチ、ボディラインがセクシーな仕上がりが素晴らしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
身体表現なんで、ある種の色気が漂わないとダメだと思うんですが、そこ完璧でした。骨格と筋肉がつくる曲線のうねりが、とにかくセクシー。
多々良が自分の気持ちや道理を蹴っ飛ばし、競技ダンスに引き寄せられる気持ちはまさに運命で、理屈がない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
それは説明しても通じないものなわけで、もう絵で感覚的に引っ張るしかないわけですが、ダンスもキャラも芝居も細やかかつパワフルで、腕力のある仕上がりでした。
同時に言葉にはしない無言の演出、それによる説明も冴えていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
多々良の家庭環境は彼の性格に強い影響を及ぼしているわけだけど、それを一発で見せる自宅のショボさ(と奇妙な暖かさ)は良いデザインだった。
一人親を気遣って自分を出せない、優しい少年だということが台所や風呂から伝わる。
そういう抑圧に縛られているからこそ、『俺を見ろ!』と言ってくる競技ダンス、美しきエゴイズムが肯定されるスポーツに、魔的な魅力を感じもする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
『変わりたい』という願望は誰もが願う普遍的な欲求で、それを叶える物語もまたオーソドックスだ。だからこそ、個別の欲望をどう掘るかが大事になる。
今後競技に切れ込んでいく中で、多々良の武器となる部分の描き方もさり気なく巧い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
動きを目で盗む集中力、好きなものには首まで浸かってしまう熱狂、動きや感情を鮮明にイメージできる想像力。ド素人ながら、独自の武器は揃っている感じが『この後』への期待を高めてくれる。
また、社交ダンスへのパブリックイメージをしっかり受け止め、多々良を通じて解消していく運びも鮮明だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
なんかエロくて、古臭くて、自分のものとは思えない。
大半の視聴者が感じるイメージを頭ごなしに否定するのではなく、しっかり噛み砕いて乗り越えていくことで、置いてけぼりにならない。
それはメタ的な説明であると同時に、ダンスに引き寄せられる多々良の実感でもあるわけで、ここら辺のバランス感覚の良さは作品の強みだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
多々良がダンスに引き寄せられる渦に乗っかって、僕らも作品に入れ込んでいく。それを作るためには、作品外へのわかり易さと、作品内部の熱が両方大事になる。
多々良はダンスだけに引っ張り込まれているわけではないので、彼のドキドキの源泉、しずくが魅力的に描けているかどうかはとても大事だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
競技ダンス特有の近い間合いを活かし、ハッとする距離感でまつげや鎖骨を切り取ってくるアングルの妙味で、そこら辺はバッチリだった。エロいなーホント。
しずくは学生服の押さえ込んだ優等生イメージと、フロアでのバチバチした競技者っぷりの落差が大きな魅力だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
眼鏡の有無で劇的に変身する彼女の輝きを、巧いこと作画に乗っけてくれたのは非常に良かった。第一印象より危険でよく笑うところが、スッゴク良いと思います。
あとアニメになってグッドナイスだったのは、たまきさんと能登ボイスの悪魔的相性の良さ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
師匠でもヒロインでもなく、そこまで目立たないポジションなんだけど、だからこそ醸し出される素朴な魅力に能登ボイスが完璧にマッチ。コロコロ変わる表情も可愛らしく、アニメ化で特に粒がたったキャラだ。
お話としては本当に導入で、出来ることは少ない。でもこれから増えていくし、それにともなって多々良の人生にどんどん色がついていくんだろうなという期待感が、しっかり盛り上がる第1話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
やっぱ出会ったもののデカさがよく伝わる出だしは、ワクワクが盛り上がって素晴らしい。
EDで踏んでいるステップも、多々良が作中色々学ぶ中で増えていくのかなぁ。今回ボックスだけだったんで、だんだん増えてくのを期待してしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
非常にいい仕上がりだったんで、ついつい欲張りになっちゃうなぁ。とにかく作画のカロリー高いんで、巧くコントロールして欲しいもんだ。
というわけで、原作の魅力を一切殺さず膨らませ、そこから切り離されたアニメとしての魅力も十分以上の、花丸な第一話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
見る前に抱いていた心配が、片っ端からクオリティで圧倒されていく体験はとっても幸福だった。いやはや素晴らしい。あとエロい。人体が。
来週は清春登場。楽しみだなー。
追記 OPについて
ボールルーム追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
OPはごきげんな楽曲と良い作画がマッチした素晴らしい仕上がり。ダンスの滑らかさもいいが、鏡の中で衣装に着替え変身するキャラクターたちの演出が、『変わりたい』と願う多々良の視線としっかりマッチしていて、作品の真芯を捉えている。ホームラン級のOPだった。
学校の窓を見る多々良の背中は曲がっていて、鏡像は消えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
彼のあこがれになり、あるいはライバルになる少年少女は背筋を伸ばし、日常の中でダンスの魔法を発散している。それを受け止める鏡面には、夢の衣装が写っている。
いつか自分も、鏡に素敵なドレスを映して踊りたい。
シンデレラ・ストーリーの変奏曲ともいえる多々良の願いを、無言で拾った良いOPでした。その鬱屈と開放こそが、このお話のコアだからねやっぱ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月10日
ゴキゲンで気持ちがいいだけではなく、テーマやテイストをしっかり抑えたOPはやっぱり、アニメにとって最高の玄関になるなぁ。素晴らしい。