プリンセス・プリンシパルを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
時は巻き戻って、チーム・プリンシパル結成秘話。ドレスに舞踏会場によく分かんないギミックの大扉、躊躇なくぶち込まれるリングガン。
ガジェットへのフェティシズム全開で展開する、嘘まみれの綱渡り。ウラとオモテがひっくり返るサスペンスが相変わらず心地よい
というわけで、日本に二千万人くらいいる『美少女スパイという題材のプラスティック加減にナメてたら、ガチな第1話が飛び出して土下座軍団』に所属する僕に届いた第2話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
隠れ家の紫と下町の煙が目立った第1話に比べ、オレンジ色の室内灯が柔らかい印象を出しているが、やってることはやっぱハード
多彩なアクションで引っ掴んだ第1話に比べると、密室を活かした情報戦に、『貸し金庫の鍵』というマクガフィンが行ったり来たりする小さなアクションを添え、張り詰めた緊張感を維持して進めていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
何が嘘で、何が本当か。作中のキャラだけではなく視聴者にも問いかけてくる作りが、ピリッと楽しい
アンジェの眼鏡にドレスの着替え、猫なで声の作り方にダンス中の密談、そしてチェンジリング計画。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
今回は何かが入れ替わる描写が非常に多く、コロコロと切り替わる視点が物語にうねりを生んでいた。頭は使うが、ゆらゆらと揺れている真実に目を凝らす体験は独特で、とても楽しい。
視覚的にも、背景をぐるっと回すカロリーの高い作画を要所にぶち込み、天地が逆転する酩酊感を絵で生み出していた。こういう演出意図を込めて難しいことやるのは、ドヤ顔が透けて見えず楽しいものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
学校から舞踏会場、密室から会議室まで。謀略の流れに乗っかって、僕らも踊りを踊る。旋回と酩酊。
ストーリー的には、第1話で見せた『スパイ(そして主人公たるアンジェ)は嘘をつくイキモノ』というテーマを引き継ぎ、変奏するお話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
ドジっ子新入生から凄腕スパイ、ピュアなお友達候補から内通者まで。黒蜥蜴星人の正体はくるくると切り替わる。
具体的に衣装も切り替わりまくる(デコルテをゲップが出るほど堪能できて、マジありがたい)展開に載せられた果てに、視聴者すらペテンにかけるオチでキレイに落とす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
アンジェと王女の過去に一体どんなつながりがあったのか。謀略撃を前座にして、キャラクター内実のを見たくなる誘導が巧い。
結局のところ、物語のコアは人間と人間の関係だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
謀略のサスペンスも、細やかなガジェットも、それを彩るアクセサリーでしかない。(とんでもない熱量と本気の仕事っぷりをぶち込み、最高に磨き上げる価値のある装飾だが)
アンジェと王女の関係、感情。急旋回の果てに落ち着いた先に、屋台骨がある
無論ここに視聴者が落ち着くためには、あの二人が知略に優れ、見ていて損をさせない面白いキャラだと納得させる必要がある。先を知りたいとも思わないのに、『ここに謎があります!』と大文字で書かれた所でウザいだけだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
その点、丁々発止の度胸勝負で引き込んだ今回は、先を見たくなる回だった。
天使と悪魔、女神とスパイ。人々はアンジェ(Angelが語源だ)にいろいろな夢を見るし、アンジェもそれに答える。嘘をつくのがスパイの仕事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
そして王女は、アンジェを唯一シャーロットと呼ぶ。それに答える声は、一度も聞いたことのない柔らかな本音だ。演出プランがよく刺さるオチだった。
女王と天使のダンスを軸に進む今回だが、サブキャラクターの活躍も魅力的だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
ウワキツ20歳JKであることが判明したドロシー。(暗号名DはDevilのDか?)。
所属組織を背負って、会議室で言葉の鞘当を続けるコントロールの面々。
今は小型犬めいたベアトリーチェも、将来人を殺す。
そしてついに顔を見せた強敵、ノルマンディー公。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
部下が外交上の面倒くささを恐れ、手も触れられない中、大胆に踏み込みぶっ放す豪胆。いい具合の格の魅せ方だった。いざとなったらパイルバンカーから壁貼り付けコンボでぶっ殺す声しとるしな。
おっさんのいい声堪能できるのも、いいアニメだよなぁ
屋上でAとDが会話するときのように、視点と立場によって世界の見方は入れ替わる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
ケルバーライトの重力遮断設定を活かした面白い絵作りを、エピソード全体を貫く立場の変化、『アクションをしないアクション』の暗示として使うのは、センスがあってとても好きだ。
壁に張り付く黒蜥蜴のように、アンジェは声と顔、立場と願いを入れ替えつつ、嘘の上に嘘を張り付かせながら生き延びる。その過去に何があって、その先に何があるかが楽しくなる、時系列シャッフルエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
今回がCase1で先週が13ちうことは、この間を埋めてく展開になるんかね。
地味ーに作中描写範囲で主要キャラが死亡・脱落しないサインを出しているところとか、細かい構成にも妙味を感じます。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
話数構成でスクリューをかけて、視聴者を翻弄しつつ楽しませるスタンス自体が、ウソとホントが高速で入れ替わる今回のエピソード(そして多分作品自体)と重なってるわけやね。
ハイカロリーな作画と演出を活かし、癖のある物語を面白く食わせる。サスペンスの真っ向勝負でしっかり楽しませてくれて、非常にいい感じです。息切れがちょっと怖いかなぁ…大丈夫だと信じよう、主に3Hzを。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
屋外のアクション、屋内の謀略激に続き次回は何を見せてくれるのか。非常に楽しみですね
追記 サブタイトルと踏韻
プリプリ追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
サブタイトルは韻を踏んでるのね。第1話の『Wired Liar』はIar、第2話の『 Dancy Conspiracy』はcyと。ここらへんのヒネた教養主義は好きだな。
学校パートでお嬢様たちのクソ差別意識がサラッと書かれるところとかな! ほんとあのアマ共…。
追記 Changeling
プリプリ追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
ウソとホントの間をくるくる回るエピソードの作り方を考えると、失敗に終わったチェンジリング作戦が実は真実を射抜いている…つまりアンジェが本当のプリンセスというルートはあると思う。
スパイならあれくらいの変装は…と思わせておいて、実は理由があるという塩梅かな。
Changelingの原義は『取り替えっこ』であり、妖精の子供と人間の子供が入れ替わる現象。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月17日
10年前の革命で王女がスパイに変わったのなら、プリンセス言う所の『女王になりたい』の意味ももう一つの意味が出てくるかな。王冠を正当な場所に、スパイをクイーンに。戻るには手が汚れすぎてるか