THE REFLECTIONを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月23日
遅れてやってきた夏の核弾頭、問答無用のオリジナリティが乱反射する第一話。
異質な色彩、異質なデザイン、異質な間、異質な展開。全てが深夜アニメーションの枠からズレつつ、アニメでしかありえないという、凄まじく不思議なアニコミアニメ。
アメコミアニメと言いつつ、このアニメは"Voltron"よりも"惡の華"に、"ティーン・タイタンズ"よりも"蟲師"に近い。つまり長濱監督のアニメである、ということだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月23日
実写のテンポと間合いで展開するアニメーションは小津映画のような匂いを持っていて、しかし非常にアニメ的でもある。
お話は何か、深海の底のトンネルを走るような圧力を感じながら進む。唐突にタイムズスクエアに降り立った、超常の異形種たちの戦い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月23日
いかにもアメコミ映画的なシチュエーションだが、SEもBGMもアゲまくりとはいかず、トレヴァー・ホーンのアンビエントな音楽に包まれながら進んでいく。
殴り、つかみ合い、ビームが出ている。非常にバイオレントで身体的なはずのシーンなのに、温度は低く進んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月23日
興奮の波が視聴者に届くまで間があって、その隙間に思索的なカットが入る。ヒーローとヴィランが殴り合う中、アメリカ国旗に包まれていたビル街が宇宙とアメコミ的擬音に征服されていく
それはREFLECTIONから三年遅れてやってきた、世界変革の波だ。世界の最前線で現実を切る取るはずのメディアは、アメリカがアメリカン・コミック化していく波から一歩遅れていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月23日
そのディレイが、唐突に作品世界を突きつけられる僕らの感覚と重なっていく。エンタメの呼吸とは異質な息吹。
それを理解しようとしなかろうと、世界はREFLECTIONの波に飲まれていく。目の前の光景をどう受け取っていいかわからなかった群衆が、I-GUYの名乗りに熱狂するように、波は遅れて届き、世界を埋め尽くす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月23日
映像の間合いと世界の動き方が、凄く独特のやり方で噛み合っている/いない。
一事が万事そういう感じのアニメで、波(VIBES)に乗っかれるか否かは真っ二つに割れるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月23日
これまでのアニメで見たことがなかった、パキッとしたベタ塗りの色彩。予想外のところから飛び込んでくるモーフ。大胆にカメラにかぶさる被写体。異質だ。
その奇矯な波に揉まれつつ、溺れるものが掴む藁のように、妙に芯のある描写が入る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月23日
公開され/弱者を助け/他者に賞賛されるI-GUYと、非公開であり/ヒロインを助けることに戸惑い/その活動がメディアに乗らないX-ONとの対比。
TVショウで説明されるREFLECTIONと、PCな会話
作中のキャラクターが誰で、そこがどこで、何が起きているか。このアニメは説明をしない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月23日
とにかく波を流し込んできて、溺れる中で飲み込めるものを見つけろ、というスタイルだ。そして僕には、飲めるものが妙にたくさんあった。音楽の間合いとか、そこかしこに埋まっているフェティッシュとか。
REFLECTIONという事件が何だったのか。二人のヒーローはどんな動機で動いているのか。ヴィラン達はどういう組織で、狙いは何なのか。この物語はどこに進むのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月23日
9nineが踊り狂うEDをどれだけ睨んでも、ヒントすら出てこない。なんて不親切なアニメだ。面白くて、好きだ。
ともかくさんざん溺れた後に僕が把握したのは、あのタイムズスクエアの事件で世界が大きく変わってしまったこと、そしてそれは三年前に既に始まり終わっていた、ということだ。あと、このアニメは僕の肌に合う、ということも。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月23日
変質する日常、ヒーローという目眩。とんでもないのが来た。来週も楽しみ